妊婦はどの魚を食べたらよいか マグロの水銀
以下の記事を紹介したのですが、追加説明します。
結論としては、妊婦なら、アジ、サンマ、イワシ、サバなどの、食卓で、頭から尻尾まで見える魚を食べる。マグロ、カジキ、キンメダイ、クロムツ、ハタ、サメ、クジラ、イルカなど、大型の魚は遠慮する。
妊婦でなくなったら、別にどうでもいい。自分の責任だから好きにすればいい。
腎臓を一個他人に売ったり、違法ドラッグを常習したり、タバコを吸ったり、
愚かになる権利も人間にはあると思うから。
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米国では2001年、米国食品医薬品局(FDA)および米国環境保護局(EPA)が、「妊婦は魚の摂取を週に12オンス(約340g)以内に控えるべき」との勧告を行った。魚介類に水銀が含まれる可能性があるとの理由からである。しかし今回、米国で母子健康向上を推進する団体HMHB(National Healthy Mothers, Healthy Babies Coalition)は、この警告は誤りであると指摘。水銀の問題よりも、魚類に含まれるオメガ-3脂肪酸の不足による害の方が深刻で、女性はもっと魚介類を食べるべきだという。
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この記事で言われているように、魚にはいい成分も含まれている。水銀を避ければいい。
まず、水銀蓄積のメカニズムは、こんな感じ。
まずこうして海に行く。
こんなバクテリアがいるようだ。
プランクトンは食べちゃう。
アジ、サンマ、イワシ、サバ、サヨリ、カマスくらい
マグロ、カジキ、キンメダイ、クロムツ、ハタ、サメ、クジラ、イルカなど
つまりそういうことになる。
最後に人間がメチル水銀を食べる。
分解されないので、蓄積する。
悪い貯金だけ増えるものだなあ。元本完全保証である。
そんなわけで、髪の毛で検査することがある。
大人は鈍感だけれど、胎児は敏感である。
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平成17年11月 厚生労働省より、以下の発表がされました。
「妊婦への魚介類の摂取と水銀に関する注意事項の見直し」。(厚生労働省ホームページ)
【概要】
日本での魚介類の摂食に関する注意事項
対象者 「妊娠、妊娠の可能性のある方」
ハイリスクグループ 胎児
一日耐容摂取量 メチル水銀 0.292μg/kg 体重/日
(一週間に本マグロ刺身一人前(80g程度)以下の摂取が目安です。)
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厚生労働省によれば、妊婦は、マグロではなくて別の魚を食べた方がいいらしい。
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日本人の水銀摂取の8割は魚介類摂取によるものです。(厚生労働省発表資料より)
【妊婦が注意すべき魚介類の種類とその摂取量(筋肉)の目安】(厚生労働省発表資料より)
■ 1回約80gとして妊婦は2ヶ月に1回まで(一週間当たり10g程度)
バンドウイルカ
■ 1回約80gとして妊婦は2週間に1回まで(一週間当たり40g程度)
コビレゴンドウ
■ 1回約80gとして妊婦は1週間に1回まで(一週間当たり80g程度)
キンメダイ、メカジキ、クロマグロ、メバチ(メバチマグロ)
エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ
■ 1回約80gとして妊婦は1週間に2回まで(一週間当たり160g程度)
キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、ヨシキリザメ、イシイルカ
(参考) 魚介類の消費形態ごとの一般的な重量は次のとおりです。
寿司、刺身 一貫又は一切れ当たり15g程度
刺身 一人前当たり 80g程度
切り身 一切れ当たり 80g程度
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地方によっては、イルカやクジラが食卓に並び、パクパク食べるかもしれないから、
このような警告があるのだろう。
キンメダイ、メカジキ、クロマグロ、メバチ(メバチマグロ)、このあたりについては、
地方に関係なく、食卓に並ぶだろう。
自分ではマグロを買わないようにしていても、
接待や、日本旅館に泊まったときの和定食などに、ついてきそうな食材である。
そのときは、食べないか、男性に回すことだ。
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胎児に悪いものなら、女性にも男性にも悪いはずで、厚生労働省は
なぜ規制しないのかということになる。
しかし、ダイオキシンや異常プリオン、鉛、カドミウム、表示されない着色料、表示されない保存料、
それらが多数の食品に複雑に含有され、影響しあっていて、
マグロの水銀だけを規制しても、意味がないからなのではないかと推定している。
出生率も落ちているし、高齢出産率も高くなっていて、
水銀、ダイオキシンや異常プリオン、鉛、カドミウム、表示されない着色料、表示されない保存料、
これらが怪しまれることはあまりないのだろう。
実際、母体が若ければ、水銀その他の蓄積も少ないのだから流産率は少なくなる。
でも、水銀のような個別の原因は意識されることなく、
一概に、高齢出産だから流産したと言ってしまうのだろう。
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こうしてみると、産地偽装のインチキ米とかインチキ地鶏とか、まだまだ小さい問題で、
本当に厄介に問題から目をそらす、いい目くらましだと思っているだろう。
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有機水銀の水俣病で有名な話だが、
その家族では、食卓に魚が並ぶと、まず子供に優先して与えていた。
とくに長男に与えていた。
丈夫になってほしいとの親心である。
ネコも好んで魚を食べていた。
結果、水俣病の発症は、ネコ、長男、子供、大人、の順になった。