ハミルトンうつ病評価尺度 HAM-D17
(HAM-D17)
Br. J. Soc. Clin. Psychol. 6 : 278-296 (1967)
各項目について、患者の過去 1 週間の症状に最も近い番号を選択してください。
1 - 抑うつ気分 (悲哀感、絶望感、無力感、自信喪失感) | ||
0 | なし。 | |
1 | 聞かれた場合にのみ、抑うつ気分を訴える。 | |
2 | 自発的に、言葉で抑うつ気分を訴える。 | |
3 | 抑うつ気分を言葉以外 (表情、態度、声、よく泣くなど) の方法で訴える。 | |
4 | 抑うつ気分が、言葉や言葉以外の行動の端々に現れている。 | |
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2 - 罪業 | ||
0 | なし。 | |
1 | 自己批難し、ほかの人を気落ちさせてしまうと考える (自責感)。 | |
2 | 過去の過ちや悪行に対して沈思黙考する、またはそれに対する罪悪感を持つ (罪業念慮)。 | |
3 | うつ症状を罰だと考える (罪業妄想)。 | |
4 | 非難や弾劾的な幻聴が聞こえる。幻覚症状がある。 | |
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3 - 自殺 | ||
0 | なし。 | |
1 | 生きるだけの価値が無いと思う。 | |
2 | 死を願う、または考える。 | |
3 | 希死念慮がある、または自殺の意志表示を行う。 | |
4 | 自殺企図がある (深刻な自殺未遂は、すべてこの「4」に属する)。 | |
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4 - 入眠障害 | ||
0 | 問題なし。 | |
1 | 時折寝付きが悪い (30 分以上)。 | |
2 | 毎晩寝付きが悪い。 | |
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5 - 熟眠障害 | ||
0 | 問題なし | |
1 | 夜間、落ち着かず、睡眠が途絶えがちになる。 | |
2 | 夜中に目が覚める。寝床から出る場合は、すべてこの「2」に属する (排泄時は除く)。 | |
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6 - 早朝睡眠障害 | ||
0 | 問題なし。 | |
1 | 早朝に覚醒するが、再び眠ることができる。 | |
2 | 早朝に覚醒し、再び眠ることができない。 |
7 - 仕事と興味 | ||
0 | 問題なし。 | |
1 | 仕事や趣味などのアクティビティに関して無力感、倦怠感、虚弱感がある。 | |
2 | 仕事や趣味などのアクティビティに関する興味の欠如。本人による直接の訴えや、関心の欠如、ためらい、迷いなどの間接的な場合がある (仕事やアクティビティを、自分自身に強制する必要性を感じる)。 | |
3 | アクティビティに費やす時間や生産性の減少。病院では、1 日に 3 時間以上をアクティビティに費やさない場合は、「3」とする。 | |
4 | うつ症状のため、作業を放棄。病院では、病棟の雑用以外のアクティビティに参加しない場合、または病棟の雑用を 1 人でできない場合は、「4」とする。 | |
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8 - 精神運動抑制 (思考や会話の遅延、集中力の低下、自発的運動の減少など) | ||
0 | 問題なし。 | |
1 | インタビュー時、わずかな遅延が表れる。 | |
2 | インタビュー時、顕著な遅延が表れる。 | |
3 | インタビューが困難。 | |
4 | 完全な昏迷状態。 | |
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9 - 激越 | ||
0 | なし。 | |
1 | 落ち着きがない。 | |
2 | 手や髪などを触る。 | |
3 | 落ち着きがなく、じっと座っていることができない。 | |
4 | 手を動かす、爪を噛む、髪を抜く、唇を噛むなどの動作を行う。 | |
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10 - 精神的不安 | ||
0 | なし。 | |
1 | 緊張、いらいらする傾向にある。 | |
2 | 些細な物事が気になる。 | |
3 | 不安感が表情や会話に現れる。 | |
4 | 常に恐怖に怯えている。 | |
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11 - 身体的不安 (不安感に伴う生理学的発症。胃腸に関しては口渇、ガス、消化不良、下痢、腹痛、げっぷが、心臓血管に関しては動悸や頭痛が、呼吸に関しては過換気やため息が、それぞれ発症する。その他、頻尿や多汗など。) | ||
0 | なし。 | |
1 | 軽度。 | |
2 | 中度。 | |
3 | 重度。 | |
4 | 身体障害の発生。 |
12 - 消化器系の身体症状 | ||
0 | なし。 | |
1 | 食欲不振だが自主的に食事をする。胃がもたれる。 | |
2 | 強制されないと食事をしない。下剤や胃腸薬を要する。 | |
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13 - 一般的な身体症状 | ||
0 | なし。 | |
1 | 手足、背中、頭が重い。背中の痛み、頭痛、筋肉痛、体力の低下、疲労感など。 | |
2 | その他の明らかな症状が認められる場合は、この「2」に属する。 | |
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14 - 生殖器に関する症状 (性欲の低下、生理不順など) | ||
0 | なし。 | |
1 | 軽度。 | |
2 | 重度。 | |
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15 - 心気症 | ||
0 | なし。 | |
1 | 体のことばかり考える。 | |
2 | 健康に気を取られる | |
3 | 不満を漏らす、助けを求めるなど。 | |
4 | 心気症的妄想を抱く。 | |
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16 - 体重の減少 | ||
A) 過去の経緯と比較した場合 | ||
0 | なし。 | |
1 | うつ病に起因する体重の減少。 | |
2 | 絶対的な体重の減少 (患者による申告)。 | |
または | ||
B) 精神病医による毎週の体重検査において、体重の変化が実際に測定された場合 | ||
0 | 週に 1 ポンド (500 g) 未満の減少。 | |
1 | 週に 1 ポンド (500 g) 以上の減少。 | |
2 | 週に 2 ポンド (1000 g) 以上の減少。 | |
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17 - 病識 | ||
0 | うつの症状を認め、病気であることを認識している。 | |
1 | 病気であることを認識しているが、食物、気候、過労、ウイルス、休息不足などが原因だと考えている。 | |
2 | 病気であることを認めない。 |