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授乳中の薬剤コントロール

授乳中には、うっかり薬を飲むと
母乳を通じて子供が薬剤を飲んでしまうことになるので、
注意が必要である。

漢方薬は一つの選択である。保険もきくからたいしてお金もかからない。

スルピリドはいい選択だという意見もある。
おっぱいがたくさん出るし、
子供にも特に影響はないようだ。
効き目は弱いが
授乳中にはいい薬だと思うとのことだった。

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薬を組み合わせる

たとえば、薬剤A,B,Cについて
次のようなプロフィールだとする。

      ドーパミン2ブロック 手指振戦 便秘 眠気 吐き気 肝機能障害 腎機能障害
A                 +                   +      -       +      -      +       -
B                 +                    -      ++    -       -      +       -
C                 +                    -       -      -       +      -       +

こういう場合、単剤でD2ブロックするよりも、
眠前にAを飲んで、BとCを便秘と吐き気が我慢できる範囲で使えば、
D2ブロックは極大化、副作用は極小化できるのではないかと
昔の医者は考えた。
A+B+Cを一単位ずつ飲めば、D2ブロックは+++となり、他のどの副作用も++の範囲に収まる。
ところが単剤でD2ブロックを+++まであげると、どれかの副作用が+++になってしまう。

また、Aがてんかんをひきおこす傾向があり、Bがてんかんを抑制する傾向にあるのなら、
併用すれば都合がいい。

しかしこのようなことは入院していれば都合がいいけれど、
外来では、服薬確認もできないのだから、
患者さんがひそかに薬を選んで飲んでいることは想定しなければならない。

さらに、A,B,Cの薬剤で複合して代謝に影響を与えたりして、
何かの作用が出たりすることはありうることで、
使い慣れた薬ばかりで、実証済みならいいけれど、
中に一剤でも新薬が入ると、何かの症状が起こったとして、
どのような事情なのか非常に分かりにくい。

というようなわけで、新薬開発して売りたい側は単剤処方を宣伝するし、
飲む人にとっても、処方する人にとっても、治るなら、新しい薬はいいことだ。
もともと古い薬を売る会社は宣伝するだけのお金がない。
お金をかけて宣伝すればいかにも効きそうな薬に思えるから、
飲んだ患者さんも宣伝どおりに治って満足だろう。

ブランド品のようなものだ。
荷物を運ぶだけなら紙袋でいい。
時間を知るだけなら、5000円の時計でも足りる。
宣伝費を払って、その宣伝を見て、満足しているようだ。

さんざん売って、特許が切れるくらいに、
実は昔の薬と有効性は変わらないくらい、副作用は少し少ないなどというデータが出始めたりする。
副作用が少ないだけでもずいぶん助かるからそれでいい。

単剤処方はいろいろな面で当然賛成だけれど、
単剤の副作用が出たときには100%直撃であることも怖い。
まあ、その薬が悪かったのだということは分かりそうなものだが、
そんなに簡単ではなくて、
症状そのものが止められなかったのかも知れず、
その点については研究が必要である。

漢方薬には新薬はないし、混ぜて飲むのが原則だ。
ジェネリックという概念もない。
どう見てもそれが一段上の知恵だろうと思う。

市販薬の風邪薬や胃腸薬は実に微妙に成分を複合して配分している。
おおむねの人に合うようにできている。
単剤がいいなら、ガスター10が一番売れるはずだが、
新三共胃腸薬もキャベジンも武田漢方胃腸薬も独特の効き味で、
固定客がいる。
それを単剤でないから悪いとは誰も言わないのも不思議な話だ。
わたしもそれくらい細かく処方をしたいが、薬剤が対応困難になる。
0.1グラム単位で個人ごとに処方を混ぜるのは難しい。
お金を出せば当然できるのだけれど、誰にもそんなお金はない。

一週間とか二週間というのも、あまりにも経済的観点から決まっているものだと思う。
細かく調整したほうがいいに決まっているが、
侍医を雇う余裕のあるひとしか、それは許されない。

チャングムの誓いでは、侍医グループが処方を日々更新していたと思うので、
それが一番正しいと思う。
王に対して、何かの錠剤を一粒夕食後、一か月分などと出せるはずがないと思う。
それぞれ違うのだから。

たとえて言えば、定食か。人は標準でもいいと思うものだ。
体調や好みに合わせて油と塩を加減しろといえるのは、裕福な人だけだ。
気のきく奥さんがいる人は幸せだ。

たとえて言えば新幹線だ。何かの錠剤を標準量飲めというのは、
近くの駅まで新幹線で行って、あとは歩けというのと同じだ。
余裕があるなら最初からタクシーで行って、家の前まで運んで欲しいと思うだろう。

一人一人に合った細かい処方をしていたら、ますます医療費が膨れ上がる。
しかし考えてみれば、医者も薬剤師も特に長生きではないので、
自分にぴったり処方を合わせても、とくに長生きをするものでもないようだ。
急な休みは少なくなるかもしれない。その程度なのだろう。
どうにかできると思う分だけ、無理をするから、結果としては、あまり長生きできないのだろう。
ある医科大学で麻酔科医3人が相次いで麻酔薬で中毒死した事件があった。
薬を自由に使える医師が「疲れ果てている」というのだから、
相当に疲れ果てているはずだ。

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副作用が出ないように調整

fig01.gif

青い枠を「治療窓」などと呼んでいて、
その範囲内に薬剤量を調整すればいい。
therapeutic window(有効血中濃度域)という。


赤い線がなだらかなほうが
調節はしやすいわけだ。

*****
ヒト生体において抗精神病薬が脳内ドーパミン受容体を占拠する率 をPET(Positron Emission Tomography)等で調べると、約70%の占拠率で十分だとわかりました。 占拠率をそれ以上高めても効果は出ず、逆に錐体外路系の副作用が出てきてしまうのです。

抗精神病薬の効果をD2受容体占拠率で見ますと、抗精神病効果が得られる閾値(約70%)と錐体外路症状を惹起する閾値(約75~80%)は非常に接近していて、これが定型抗精神病薬の使い難さをもたらしていました。しかし、非定型抗精神病薬の薬理特性は見かけ上、両者の閾値の差を広げる効果をもたらすので、使いやすくなったのです。

非定型薬の中でも、それぞれの薬にある程度の特徴はあり、これを理解して処方することが必要です。非定型薬に関して使っていくうちに少しずつ感じた違いは、次の通りです。

リスペリドンとルーランはSDA系の薬で、同じカテゴリーなのですが、ルーランは管理の困難な強い副作用が出にくいようです。特に錐体外路症状ですね。また、必ずしも全員ではありませんが、不安・抑うつ的な色彩を持っている人に、効果的な場合がある。それがセロトニン1A受容体への部分アゴニスト作用に基づくのかどうかは今のところわかりません。鎮静作用はオランザピンやクエチアピンのほうが強いと思います。それがメリットである場合と、デメリットである場合があるのですが、そこは患者さんの特性に応じて使い分けていくということ、それが現時点での大まかな位置づけかと思います。

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自閉性コミュニケーション 上司の工夫

人間の知能は高度なもので
「やあ」とか「おい」とか言われただけで、
その声の調子や周囲の状況から、
肯定なのか否定なのか、どの程度の強さなのか、敏感に感じ取るものだ。

財布が机の上にあったとして、
誰かが置いているのか、忘れたのか、
警察に届けたらいいのかどうか、そのままにしたらいいのか、
どこかに明日までしまって置いてあげたらいいのか、
瞬時に判断している。

自閉性傾向のある場合、そのあたりがうまく行かない。
ツー・カーができない。
分かり合えない。
しかし特殊な場面で特殊な共感をしたりもする。

会社で、一番気のつく奴には、「例の件、よろしく」とだけ言っておけば、いいものだ。
細かいデシジョンツリーまで共有できる。体験を共有し判断を共有している。

自閉傾向の強い人はにはそれではまったく不充分で、
こちらの思っていることの100分の1も伝わっていない。

そんなタイプの人には、噛み砕いて、誤解も混乱も迷いもないように伝えないといけない。
それがデキル上司というものだ。

自閉性傾向の強い人には「昼飯、適当なやつ買って来い」ではまったくだめで、
当人は途方にくれる。
「きれいに掃除しろ」ではだめで、何をどこに片付けたらいいのか、ひとつひとつ具体的に指示する。

具体的に、である。「この近くの●●の店分かるか?そうか、そこに行って、鮭弁当3つと焼肉弁当3つ、買って来い。なかったら、ご飯とおかずのついた弁当で500円以内の弁当を合計6つ。お金は3000円渡すから、これでまとめて買って来い。買ってきてからそれぞれで支払う。品物がなかったら、そのまま一回帰って来い。いまから行って、12時までに帰ってくればいい。」

まるで、コンピュータに命令する感じである。

そのかわり、一度覚えてしまえば、「この間と同じやつを6つ買って来い」ですむ。この人たちは決して他のことを考え付かないし、間違えない。
臨機応変ができなくて、応用が苦手なだけである。大局的な状況判断ができない。
要するにみんなで昼ごはんが食べられればそれでいいんだとの判断ができない。
途中で弁当大安売りをしていても、買わない。

だから、判断を代わりにして、細かく与える。それを忠実に守ることは得意だから、
上司次第なのである。
途中の店で安売りを逃したからといって、叱ってはいけない。指示通りだったと誉めてあげて欲しい。
鮭弁当が二つしかなくて焼肉弁当は三つ買ってきて、五人しか食べられなくても、そのときも、誉めてあげてほしい。6人分に決まっているだろうと怒らないことだ。上司を怖がるようになって、なつかない。散歩だと思って自分で好きなものを買いに行けばいい。

柔軟に考えられる人が柔軟に考えてあげよう。
6人分じゃないから叱ってしまったら、それこそ、自閉性傾向というものではないか?

最近では自閉性傾向のある人は増えていて、(原因が不明なのが残念だけれど)、
そんな人たちを生かす指示の仕方はあるのだから、工夫してみて欲しい。

気のきくやつはどんどん減って、いまや千人に一人だと思ったほうがいい。

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自閉性傾向 アスペルガー 広汎性発達障害

広汎性発達障害というカテゴリーがあり、
高機能なもの、知能の遅れのないもの、言語発達に遅れがないものを高機能広汎性発達障害つまり高機能自閉症またはアスペルガー症候群と呼んでいる。
それ以外のものは自閉性傾向と呼んでいる。知能の遅れのあるものをカナー型自閉症と表現することもある。
「遅れ」というものは結局、環境によって評価されるものなので、絶対的なものではないと考えている。

小児自閉症、レット症候群などがある。レットさんは日本で講演会も開いた。

自閉性傾向について、ややマイルドな感じで特徴を列挙すると、次のようになる。

1.社会性の問題
まわりの空気がよめず、「常識が足りない」と言われてしまうことがある。
相手の考えや気持ちが理解できず、苦労することがある。
気をつかっていても、なぜか浮いてしまう。

2.言語・コミュニケーションの問題
まわりくどい言い方をしたり、分かりにくい話し方をしたり、一方的に話したりする。
自分の思いを言葉として表現することが苦手で、しばしば誤解される。
相手の言っていることが、特に難しいわけでもないのに、分からなくなってしまう。
言葉をそのままの意味として捉えてしまうため、とんでもない勘違いをしてしまう。
たとえ話やことわざが分からない。
身振り手振りがうまく使えない。
相手の身振り手振りを、察知することができない。

3.想像力の問題
興味の関心が「広く浅く」ではなく、「狭く深い」。
思い込みや、こだわりが強すぎて苦労する。
予想と違うことがあると、あせってしまう。
相手の反応や、物事の結果を予測するのが苦手。
自分の空想の世界に浸ってしまうことがある。

4.視覚での認識は、わりと得意
口で伝えられて、理解できないことでも、表や図にすると理解しやすい。

5.五感に偏りがある
匂いに極度に反応したり、逆に鈍感であったりする。
さわられることに、極度に反応してしまう。
音に過敏に反応する。

6.身体の使い方が苦手
歩き方が個性的だと言われる。
スポーツはわりと苦手。
手先が不器用。
ボディーランゲージが苦手 (コミュニケーションを言葉だけに頼ってしまう) 。

こんな傾向の人はいくらでもいるなあという感じである。
最近は自閉性傾向スペクトラムととらえている。
一時的にこのような傾向が強くなることもある。
環境によって強く現れることもある。

これらの特徴は、短所とも長所ともいえる。環境による。
例えば、音に過敏に反応するという人が、絶対音感を持っていることもある。それがまた長所ともいえないが。
また、常識的な発想にしばられないことは、長所にもなる。

極度に反応して不安になって騒いでいると気に、ADHDと思われることもある。

*****
面接で、「こんにちは」「こんにちは」まではいいのだが、
「年いくつ?」ときくと「年いくつ?」とオーム返しすることがある。
面接の最後に「バイバイ」と手を振ると、
なんと手のひらを自分に向けて振っている。
自分と他人の立場の変換ができない。
これはミラー・ニューロンの話でぴったり説明できる点だ。



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ADHDの診断基準 (DSM-Ⅳ-TR) ADD その他

AD/HD: Attention Deficit / Hyperactivity Disorder 注意欠陥・多動性障害について

*****
ADHDの診断基準 (DSM-Ⅳ-TR)

A.(1) か (2) のどちらか:

(1) 以下の不注意症状のうち6つ (またはそれ以上) が少なくとも6ヶ月間持続したことがあり、その程度は不適応的で、発達の水準に相応しないもの:

<不注意>
(a) 学業、仕事、またはその他の活動において、しばしば綿密に注意することができない、または不注意な過ちをおかす。
(b) 課題または遊びの活動で注意を持続することがしばしば困難である。
(c) 直接話しかけられたときにしばしば聞いていないように見える。
(d) しばしば指示に従えず、学業、用事、または職場での義務をやりとげることができない (反抗的な行動または指示を理解できないためではなく) 。
(e) 課題や活動を順序立てることがしばしば困難である。
(f) (学業や宿題のような) 精神的努力の持続を要する課題に従事することをしばしば避ける、嫌う、またいやいや行う。
(g) 課題や活動に必要なもの (例:おもちゃ、学校の宿題、鉛筆、本、または道具) をしばしばなくす。
(h) しばしば外からの刺激によって容易に注意をそられる。
(i) しばしば毎日の活動を忘れてしまう。

(2) 以下の多動性-衝動性の症状のうち6つ (またはそれ以上) が少なくとも6ヶ月持続したことがあり、その程度は不適応的で、発達水準に相応しない:

<多動性>
(a) しばしば手足をそわそわと動かし、またはいすの上でもじもじする。
(b) しばしば教室や、その他、座っていることを要求される状況で席を離れる。
(c) しばしば、不適切な状況で、余計に走り回ったり高い所へ上がったりする (青年または成人では落ち着かない感じの自覚のみに限られるかもしれない) 。
(d) しばしば静かに遊んでいたり余暇活動につくことができない。
(e) しばしば“じっとしていない”、またはまるで“エンジンで動かされるように”行動する。
(f) しばしばしゃべるすぎる。

<衝動性>
(g) しばしば質問が終わる前に出し抜けに答え始めてしまう。
(h) しばしば順番を待つことが困難である。
(i) しばしば他人を妨害し、邪魔する (例:会話やゲームに干渉する) 。

B.多動性-衝動性または不注意の症状のいくつかが7歳以前に存在し、障害を引き起こしている。

C.これらの症状による障害が2つ以上の状況 [例:学校 (または職場) と家庭] において存在する。

D.社会的、学業的、または職業的機能において、臨床的に著しい障害が存在するという明確な証拠が存在しなければならない。

E.その症状は広汎性発達障害、統合失調症、または他の精神病性障害の経過中にのみ起こるものではなく、他の精神疾患 (例:気分障害、不安障害、解離性障害、または人格障害) ではうまく説明されない。

参考文献:DSM-Ⅳ-TR 精神疾患の分類と診断の手引き (医学書院)

*****
さらに、多動性の要素のもともとないないものや、かつてはあったが現在はなくなったものを、「多動性が少ない不注意優勢型」としてまとめて、ADD(Attention Deficit  Disorder)と呼んでいる。

*****
子供ではICD-10による多動性障害(たどうせいしょうがい、Hyperkinetic Disorders F90)を用いることもある。

*****
原因は不明、生物学的マーカーは見つかっていない。

*****
全般に発達の遅れているタイプではないので、
適応的な部分を確認して、社会適応をはかる。
そのために、どんな能力があるのかないのかを把握し、
周囲がそれを理解し、環境を整えることが大切である。
適応が安定すれば注意欠陥も少なくなるという好循環が生まれる。
最初はきついものだが、徐々に安定する。
若い頃ならば成長要因もある。

高次脳機能障害と診断すべき例もあり、境界は明確ではない。

「偉人にADHD障害者が多い」ことは言われることであるが、
「ADHD障害者が優秀である」ともいえず、
個々に「何が得意で何が不得意なのか」を把握する。

昔の偉人にADHDめいた記述が多いのは、学校制度の違いなども関係していると思われる。

たとえば
ジョン・F・ケネディ(アメリカ合衆国第35代大統領)、ビル・クリントン(アメリカ合衆国第42代大統領)、ウィンストン・チャーチル(元イギリス首相)、坂本龍馬(幕末日本の政治家・実業家)、源義経(平安時代の武将)、織田信長(戦国大名)、リチャード・ブランソン (ヴァージン・グループCEO)、ヘンリー・フォード (フォード・モーター創業者)、ビル・ゲイツ (マイクロソフトCEO)、スティーブ・ジョブズ (アップル社共同設立者)、マルコム・フォーブス (フォーブス誌元発行人)、ウォルト・ディズニー、テッド・ターナー(CNN創業者)、フランク・ロイド・ライト、サルバドール・ダリ、パブロ・ピカソ、フィンセント・ファン・ゴッホ、マイケル・ジョーダン (プロバスケット選手)、マジック・ジョンソン (プロバスケット選手)、ノーラン・ライアン(元メジャーリーガー)、エミリー・ブロンテ、シャーロット・ブロンテ、エミリー・ディキンソン、エドガー・アラン・ポー、ロバート・フロスト、レフ・トルストイ、クリストファー・コロンブス、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、ショーン・コムズ (ラッパー兼プロデューサー)、ボノ (U2ボーカル)、アン・バンクロフト、ジム・キャリー、スティーブ・マックイーン、ジャック・ニコルソン、エルビス・プレスリー、シルベスター・スタローン、ロビン・ウィリアムス、ダスティン・ホフマン、ウーピー・ゴールドバーグ、パリス・ヒルトン(2007年7月1日ラリー・キング・ライブにて告白)、レオナルド・ダ・ヴィンチ、グレアム・ベル、トーマス・エジソン、ベンジャミン・フランクリン、ライト兄弟、アンセル・アダムス、アルベルト・アインシュタイン。

デビッド・ニールマン (ジェットブルー航空CEO)(2000年CNN放送にて自ら告白)かつては学業中退者であったデービッド・ニールマンは、航空券のペーパーレス化や米国10番目のジェットブルー航空の創業という偉業を、ADHDの特性なしでは成し得なかったと米メディアで語っており、自身がADHDを抑える薬物の飲用を頑なに拒んでいることを明かしたエピソードと並んで有名である。

まあ、ざっとこんなところで、
感想は、多分、診断が甘すぎるということ。エピソードで語るなら、男の子は一時的にそんな時期もあるだろうともいえること。

ADHDだったとして、ADHDだったから偉人になったのではなく、
ADHDであることを補って余りある才能があり、かつ、それを生かすことができた環境が大きい。

*****
古い時代には、実はつい最近までだが、感染症が多く、栄養状態も悪く、子供の脳は常に多くの感染症と栄養障害で発達が阻害された。結果として発達障害やてんかんその他が多く発生していた。はしかのワクチンだけで脳障害が出ることを例にとっても分かると思う。脳は発達の全体を考えるとかなりデリケートな器官であり、最終的に、高次脳機能障害と呼ぶべき例も多いが、その問題はどの範囲を社会が許容するか、自分で不自由と感じるかにも関わってくる。

たとえば近眼をどの程度「病気」と考えるか、などに似ている。

ビル・ゲイツも近眼だったということで、とくにそれ以上の何もないようにも思われる。

*****
かつては、検査結果に機能異常があればてんかんや知的発達障害、形態的異常があれば、その診断、それができない場合には、微細脳障害(Minimal Brain Dysfunction;MBD)と呼んでいた。検査で発見出来ない異常がありそうだという呼び方で、いろいろなものを含んでいた。

自閉性傾向とは一部重なる部分もある。しかし、学校の教室で落ち着かない子と、集団に加われない子はかなり違うので、診断も違うし、療育の方法も違う。
自閉傾向についても、仮説はミラー・ニューロン仮説や突出風景理論など、提出されるものの、流行しては消えてゆく。



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「のどがあぶられる」とき漢方薬

中国の古典に「のどが炙られる」とき、女性は半夏厚朴湯と書かれている。
いまで言えば、のどのあたりの違和感とか、呼吸のしにくさとか、
不安性障害やパニック障害でよく見られる症状で、
女性の場合、半夏厚朴湯を実際によく用いるし、
効果がある。
男性の場合は、比較検討してみて、半夏厚朴湯よりも柴胡加竜骨牡蛎湯がよいという報告があり、
それももっともだと思う。実際そのように感じる。半夏厚朴湯も充分に効果的である。

さてその場合、男性女性、不安、パニック、そのようなことがキーワードなのではないと思う。
もっとその奥にある「体質」または「性質」について処方しているのであって、
たとえば、XYであっても、女性的な体質や感受性の人はいるものだし、
XXであっても、男性的な人はいるし、
人生の時期によっても、それぞれ異なるようで、
さらに性格傾向や生育歴やそのときの環境にもよる。
どちらかといえば、外来のみのクリニックでは半夏厚朴湯の使用頻度が高く、
病院外来では柴胡加竜骨牡蛎湯の使用頻度が高かったように思う。

また、いくつかある柴胡剤を選択し、少量のみ用いる方法、西洋薬と組み合わせる方法があり、
工夫の甲斐のある分野である。

新橋、霞ヶ関あたりのサラリーマンのうつにはどちらかといえば補剤が必要で、
体質、性格、状況にあわせて、
補中益気湯、十全大補湯などを少量のみ用いる。

ロート製薬は不眠、精神不安に対しての汎用処方として、
柴胡加竜骨牡蛎湯を大衆薬として売り出した。
理由のあることである。
ロート製薬は同時に防風通聖散を大衆薬として販売していて、
現代の状況に合致した処方選択である。

専門的には冷えやのぼせはあるか、消化機能はどうか、感情の状態はどうか、性格傾向はどうか、このあたりを総合して判断する。
舌診や腹部触診、脈診が有用である。

治療のターゲットをどこに定めるかで、処方も異なる。そのあたりはまことに微妙である。
流行のQOLやアドヒアランスと関係するところだ。



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厚労省 食生活改善

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html
こんな図が解説されている
色合いがいいですね。


baransu.gif

*****
とりあえず
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/pdf/eiyou-syokuji9.pdf
ここが使いやすい。



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厚労省 エクササイズガイド

6メッツを30分やったら、3エクササイズですが、
メッツやエクササイズという単位を理解しましょう。

運動施策の推進

〈運動づくりのための運動基準・指針〉



 〈運動指導者情報〉(健康ネットの該当ページへ)

  • 「新しい健康運動指導士」について(PDF)
  • 「健康づくりのための運動指導者普及定着方策検討委員会報告書」について(PDF)


 〈階段利用キャンペーン〉

〈健康増進施設認定制度〉

*****
ここはきれい
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/metabo02/yobou/undo/index.html

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スタチン フィブラート フェノフィブラート

LDL-C低下が目的ならばスタンダード・スタチン(メバロチン)、スーパー・スタチン(リピトール)、ストロング・スタチン(リバロ)。バイコールは副作用のため自主回収。
TG低下またはHDL-C上昇が目的ならばフィブラート(ベザトール)を選択。
LDLコレステロールがそれほど高値でない2型糖尿病患者に対してはフェノフィブラート(リパンチル)により一次予防ができる。
フェノフィブラートは血清尿酸値低下作用があるので、「尿酸が高い+脂質異常」の場合によい。

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メタボ検診 特定健康診査 特定健診 特定保健指導 厚労省許認可権

メタボ関係のサイトとしては、下記。

http://tokutei-kenshin.com/
http://metabolic-syndrome.net/
http://metabolic.jp/
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/metabo02/index.html

以下、俗称「メタボ検診」について。
*****
特定健康診査とは?
 
2006年の健康保険法の改正によって、2008年4月より40~74歳の保険加入者を対象として、全国の市町村で導入されると新しい健康診断のことです。
最近のテレビや雑誌などでは「特定健診」や「メタボ健診」という名称で呼ばれることが多くなっていますので、正式な名前には馴染みがない方も多いかと思います。

この特定健康診査は、糖尿病や高脂血症、高尿酸血症などの生活習慣病の発症や重症化を予防することを目的として、メタボリックシンドローム(※)に着目し、この該当者及び予備群を減少させるための特定保健指導を必要とする者を、的確に抽出するために行うものです。

※メタボリックシンドローム…内臓脂肪型肥満と糖質や脂質などの代謝異常、または高血圧が合併した状態のことです。心臓血管系の病気の引き金となるため、注目されるようになりました。

特定健康診査項目

問診(生活習慣、行動習慣)
診察(理学的所見)
身体計測(身長、体重、腹囲、肥満度、BMI)
血圧
血液検査(中性脂肪、HDL・LDLコレステロール、GOT、GPT、γGTP、血糖、HbA1c)
その検査内容は上記の通りで、従来の労働安全衛生法上の法定健診項目との比較では、まず腹囲が追加されています。この腹囲の基準として、男性が85cm以上、女性が90cm以上の場合、メタボリックシンドロームの基本要件を充たすこととなります。
そして、血液検査項目ではLDLコレステロール、HbA1c(グリコヘモグロビン)が必須項目として新たに追加され、総コレステロールが削除されています。また、胸部X線検査や喀痰細胞診が項目削除され、メタボリックシンドロームに特化している点も注目されます。

現行の健診では、医療機関ごとに検査法、検査機器、試薬などの違いにより基準値や健診判定値の違いがあり、異なる健診機関のデータを比較することが出来ませんでした。
しかし、この特定健康診査では、実施した健診機関を問わず保険者はデータを一元管理し、リスクの高いものから優先的に保健指導を行うことが求められており、検査測定値の標準化を行うことが出来るようになっています。

異常が見つかったら特定保健指導
 
メタボリックシンドロームの診断基準に沿って複数のリスクを持つ受診者に対しては、医師、保健師、管理栄養士などによる特定保健指導が行われます。病気の人を拾い上げるのではなく、これから病気になりそうな人を抽出して医療関係者が早期に介入することが主眼となっています。

特定保健指導の内容は、受診者の状態に応じて、対面や電話、電子メールによる動機づけ支援(原則1回の指導)、積極的支援(3ヶ月から6ヶ月の継続的な指導)となっています。
なお、保健指導対象者の選定方法は以下の通りです。

ステップ1:腹囲とBMIで内臓脂肪蓄積のリスクを判定
腹囲:男性は85cm以上、女性は90cm以上 → (1)
腹囲:男性は85cm未満、女性は90cm未満、かつBMIが25以上 → (2)

ステップ2
1.血糖…空腹時血糖値が100mg/dl以上またはHbAicが5.2%以上または薬物治療中
2.脂質…中性脂肪が150mg/dl以上またはHDLが40mg/dl未満または薬物治療中
3.血圧…収縮期の値が130mmHg以上または拡張期の値が85mmHg以上または薬物治療中
4.喫煙歴あり

ステップ3:ステップ1、2から対象者をグループ分け
(1)の場合:1~4のうち、2つ以上該当で「積極的支援」、1つは「動機づけ支援」を行う。
(2)の場合:1~4のうち、3つ以上該当で「積極的支援」、1~2つは「動機づけ支援」を行う。

ステップ4
65歳以上75歳未満の前期高齢者は、積極的支援の対象となった場合でも動機づけ支援とする。
血圧降下剤などを服薬中の人は、医療保険者による特定保健指導の対象としない。
医療機関では、生活習慣病管理料、管理栄養士による外来栄養食事指導料、集団栄養食事指導料などを活用することが望ましい。

メタボリックドミノ:肥満から始まる生活習慣病の連鎖反応
 
腹囲が85cmを超えた瞬間に、健康体が一転して病気を発症することはありませんが、太り始めたそのときからメタボの歯車は着実に回り始めているのです。

メタボは互いに関連しており、どんな順番で発生するかも解明されています。これを捉えたのが「メタボリックドミノ」という考え方です。
肥満から高血圧、脂質代謝異常、糖尿病、動脈硬化が連鎖的に起こり、最終的には心筋梗塞や脳梗塞のような脳・心血管系の病気で倒れるまでの流れが、ドミノ倒しに似ていることからこのように命名されました。

放っておいてドミノ倒しが進んでしまうと、コマが1つ倒れるたびにいろんなコマが同時に倒れて手が打ちにくくなります。診断基準以下だからと安心しないで、普段から肥満に気をつけるなど、常に意識しましょう。

*****
特保といえば飲料についてコマーシャルで効き慣れている。
黒ウーロン茶がサントリーで、
へルシア緑茶とエコナオイルシリーズは花王、
500商品以上が特定保健用食品の表示を許可されている。
これが厚労省の許認可権。
「有効性や安全性等に関する科学的根拠に関する審査」という部分が個人的には怪しいと思っていて、
効果があるほど使ったら不具合がでる可能性が高いのではないか、
たとえば、効果が出るくらい飲めば多分下痢をする、
下痢をしない範囲だと特に効果はない、
その実際のところを、どのように判断しているかということだ。
物質の性質としては、中性脂肪値を抑制するとしても、その効果がでる量まで使ったら下痢をするというのでは、
期待してはいけないということになる。


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アドヒランス向上

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新橋のサラリーマンさんには
とくにアドヒアランスが大切と思っている。

薬を飲み残すのは、
飲んでも飲まなくても体調が変わらない
つまり
薬の効果が実感できないから
であり
ここはきちんと理解してもらい、
今日飲んだ薬があとあと効いてくるのだと思って
飲んでいただきたい。

速効性のある成分もあるが、
ゆっくり効いてくる成分もあるので、
その区別について、理解していただきたいと思う。

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横紋筋融解症

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それほど頻繁に出逢うわけではないが、
先日、経験した。
5年前に、入院、原因不明のままに治癒。
その後異変なく暮らしている。

たとえば糖尿病で腎機能が低下、
コレステロールコントロールのためにスタチン系薬剤を使用、
横紋筋融解症が起こり、CKが上昇、薬剤を一時中止、といった例もある。

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