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STD(性行為感染症 Sexually Transmitted Disease )

STD(性行為感染症 Sexually Transmitted Disease )。感染予防には、コンドームの利用が効果的である。

クラミジア
 若い女性を中心に最も増えているSTD。他のSTDと違って、症状が出にくいため、気づかないまま過ごしてしまい、炎症が卵管にまで進んでしまうケースもある。クラミジアに感染したまま放っておくと不妊の原因にもなり、またHIVに感染する確率も高くなる。

性器ヘルペス
 感染しても、症状が出ないことが多いが、初感染で症状が出ると、ひどい痛み熱、発疹など強い症状が出る。一度感染すると完治せず、抵抗力が落ちたりすると再発する。

淋病
 おりものの増加や性器のかゆみが出ることもあるが、クラミジアと同様に、気づかないこともおおく、放っておくと、子宮頸管や卵管などに炎症が進んでしまい、不妊の原因にもなる。

その他STDを一覧してみると、

単純ヘルペスウイルス(性器ヘルペス)
ヒト乳頭腫ウイルス(尖圭コンジローマ、子宮頚癌につながる)
B型肝炎
C型肝炎(STDの定義に該当するか議論がある)
ヒト免疫不全ウイルス(HIV、エイズ)
成人T細胞白血病(HTLV)
サイトメガロウイルス感染症
伝染性軟属腫(水イボ)
 
梅毒
性器クラミジア感染症(鼠径リンパ肉芽腫症)
淋病(淋菌感染症)
軟性下疳
 
カンジダ、口腔カンジダ症
 
トリコモナス原虫による感染症
アメーバ赤痢
毛じらみ症
疥癬、白癬



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PMSとPMDD

PMSは、Premenstrual Syndrome で月経前症候群。
生理前に乳房が張る、便秘がちになる、ニキビが増えるなどの身体的症状や、
イライラする、落ち込む、やる気が出ないなどの精神症状が出る。

その中で特に日常生活に支障が出て困るものがPMDDで、PMSの約5%程度。

PMDDは、Premenstrual dysphoric disorder の略で
「月経前不快気分障害」または「月経前不機嫌性障害」と呼ばれる。
強い抑うつ症状や不安感、怒りの感情のほか、自傷行為がある場合もある。
この場合、精神科の薬だけてはなく、婦人科の薬を少量使うことで症状が安定することが知られている。
月経周期にあわせて使用してもいいし、低用量ピルで安定させるのも方法である。
月経も精神症状も視床下部や大脳辺縁系に関係しているといわれている。

PMDDの症状としては以下のものが代表的。

気分が落ち込む
わけもなく不安な気分になる
緊張する
普段と違って、怒りやすい、涙が出やすい
仕事の集中力が減る
食欲がない、または、つい、食べ過ぎてしまう
無性にセックスがしたくなる、または、セックスに誘われてもそんな気がしない
友だちと話すのがいやになる
外出するのがいやになる
こんな自分を誰も理解してくれないと思う



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自殺者の中の30%だけ

自殺した人の中で精神科・心療内科を受診していたのは30%。
内科、婦人科などでうつ状態を見逃さないで、
精神科・心療内科につなげれば、自殺はかなり減らせるのではないかと考えられている。

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女性をめぐる労働環境

男女雇用機会均等法
パートタイム労働法
労働者派遣法
育児・介護休業法
次世代育成支援対策推進法
などが施行されて、かなり変化しつつある。
良い方向も悪い方向もある。

1985 男女雇用機会均等法
1986 労働者派遣法
1991 バブル崩壊
1997-8 アジア通貨危機。実体経済の崩壊。情報通信革命。大手金融機関の破綻。
1999 男女雇用機会均等法改正
2000 大卒就職率史上最低・女子絶対数は増加
2003 次世代育成支援対策推進法(ワークライフバランス)
2004 労働者派遣法改正
2005 育児・介護休業法
2006 男女雇用機会均等法改正(ポジティブ・アクション)
2008 パートタイム労働法

というような具合だ。

非正規雇用で安く済ませる流れ……パートタイム労働法、労働者派遣法
女性の地位向上の流れ……男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、次世代育成支援対策推進法
 
女性正社員は地位向上し、
その一方で、一般事務の派遣労働が認められて、
非正規雇用の女性はますます不安定で安く働くというように、
二極分化が進行したと言われている。

家庭のことは女性が中心になることが多く、妊娠出産育児は女性がしなければならない。介護も負担である。

女性正社員はいい立場のようにいわれたりするが、
男性と同等の労働を求められ、しかしグラス・シーリングという現実もあり、疲労している。
女性非正規雇用者は不安定な身分で安価な労働力として扱われている。
宣伝では、「自由に、働きたいときに、働きたい場所で」などという文句が踊る。
言葉が踊っているだけだとみんな知っている。
家庭のことは相変わらず負担で、いっそのこと仕事はしたくないと思っても、ローンの負担と教育費がそれを許さない。

実に悲惨な状況である。
これを反映しているのがおそらく出生率の低下である。
晩婚化がいわれているが、実際は同棲している男女も多い。
出生率が低下しているが、予定外の妊娠は少なくない。

男性も大変なことは分かるが、
女性はそれに加えて大変だという現実がある。
女性の能力を生かす世の中になっていないのは残念である。
とりあえずできることは何だろうかと思うが、難しい問題が多い。

ある男性上司は、女は平気で休む、女は戦力として数に数えない、
女に教育しても無駄だ、どうせ子育てで休む、
などと公言したりする。
公言しないまでも、ひそかに思っていたりする。
たとえば女性麻酔科医は、現実に家庭第一だったりするので、医局としては困るということらしい。
女医さんの夫を援助するために医局全体が疲労するのかと疑問が呈される。

*****
うつ病の発症率は男性の二倍程度、しかし自殺は男性より少ない。
女性の精神状態は性ホルモンの影響を受けることが多く、
また、妊娠出産があり、それも精神的変動要因となる。
さらに介護の時期は更年期の時期に重なったりもして、つらいことがある。

*****
働く女性のための法令集
http://www.miraikan.go.jp
(よくできているサイトです)
のなかの
http://www.miraikan.go.jp/hourei/contents002.html

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ストップ・萎縮医療

ストップ・萎縮医療 と題してここに一文
http://www.lohasmedia.co.jp/medical/pdf/28-2.pdf

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睡眠パンフレット三種/睡眠関係情報

http://www.kaimin.info/part/pdf/nisshi.pdf

http://www.kaimin.info/part/pdf/check.pdf

http://www.kaimin.info/part/pdf/techo.pdf

*****

快眠推進倶楽部
http://www.kaimin.info/index.html

よいおやすみ.com
http://yoioyasumi.com/

●日本睡眠学会
睡眠に関する基礎知識、日本睡眠学会の活動、日本睡眠学会定期学術集会抄録、ニューズレターなど掲載。
http://jssr.jp/
 

●健康ネット
財団法人 健康・体力づくり事業財団のホームページ。
健康に暮らすためのヒント、健康チェックと診断、アドバイスなど、健康情報のメール配信サービスなど。
http://www.health-net.or.jp/ 
 
●NIKKEI いきいき健康
日経新聞の健康・医療・介護に関するサイト。健康ニュース、処方薬サーチ、全国医療機関ガイドなど。「いきいき大事典」では快眠法についての記事が紹介されている。
http://health.nikkei.co.jp/
▼「安眠で心身の疲れを吹き飛ばす」
http://health.nikkei.co.jp/mini/i010921_01.cfm
▼「快適な睡眠法」
http://health.nikkei.co.jp/mini/i010312_01.cfm
▼「よりよい睡眠を考える会」
http://health.nikkei.co.jp/fujisawa-suimin/index.html
 

●か・ら・だ/け・あ
読売新聞の医療介護のページ。読売新聞連載の「医療ルネサンス」「医療相談室」など。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/
 

●healthクリック
NTTデータによる健康総合サイト。生活習慣病や身体の悩みなど健康に関するあらゆるトピックスを掲載。メールマガジンやフォーラム等も紹介。ヘルスケアライブラリの睡眠のコンテンツも充実している。
http://www.health.ne.jp/
▼「睡眠・寝不足」
http://www2.health.ne.jp/library/1400-15.html 
 

● 健康@nifty
プロバイダーniftyによる健康関連情報を幅広く集めたサイト。くすり相談、オンライン健康診断のほか、インターネット医科大学では健康に関する無料医療相談もあり。
http://health.nifty.com/
 

● BIGLOBE健康
プロバイダーBIGLOBEによる健康情報サイト。「メディカル談話室」のバックナンバーで睡眠障害の克服法について4回シリーズで詳しく解説している。
http://health.biglobe.ne.jp/
▼「光りで体内時計を整える~睡眠障害の克服法」
http://health.biglobe.ne.jp/md/colum03/item33.html 
 

●So-net ウェルネス
プロバイダーSo-netによる健康な生活のための情報やサービスを紹介したサイト。ダイエット、ストレスチェック、リフレッシュ情報など生活に役立つコンテンツが充実。
http://www.so-net.ne.jp/wellness/  
 
●花王 Good Sleep Japan
睡眠に関する科学的知識に基づくチャートやチェックシートに答えると、睡眠の質を高めるおやすみ前のリラックス法など快適な眠りをとるための幅広い情報が得られる。
http://www.kao.co.jp/gsj/ 
 

●睡眠障害相談室
眠りに関する悩みをもつ人たちのためのサイト。不眠、過眠、睡眠中の異常についての情報提供のほか、睡眠の悩みに関する相談も受け付けている。
http://homepage2.nifty.com/sleep/ 
 

●Suimin.net
睡眠の情報サイト。睡眠のQ&A、睡眠用語集、睡眠薬の正しい服用など、よりよい睡眠のための情報を提供している。
http://www.suimin.net/ 
 

●サイエンティフィック・ライブ ”サピエンス”
日経サイエンス社主催の科学フォーラム、サイエンティフィック・ライブ "サピエンス" の紹介。生活に関わりの深い科学がテーマにとりあげられている。
▼第13回「睡眠と夢のサイエンス ヒトはなぜ、夢を見るのだろうか?」
http://www.hitachi-hitec.com/about/library/sapiens/013/index.html 
 

● LOFTY KAIMIN CHANNEL
寝装具メーカー ロフテーのサイト。ぐっすり眠るためのヒント、枕の選び方など。
http://www.lofty.co.jp/ 
 
● NHK健康ホームページ
NHK「きょうの健康」のホームページ。番組でとりあげられたテーマがわかりやすくまとめてあり、病名から情報を検索することができる。
http://www.nhk.or.jp/kenko/
 

●生活ほっとモーニング
NHKの番組「生活ほっとモーニング」のホームページ。暮らしに役立つ身近な情報がとりあげられている。
http://www.nhk.or.jp/hot/ 
 
● 香りの小瓶
資生堂の香りに関するサイト。「ぐっすり眠るための香り」など香りを日常で活用する方法などを紹介している。
http://www.shiseido.co.jp/s9802kor/html/text/index2.htm 
 

●とっておきのハーブ生活
エスビー食品のハーブに関するサイト。ハーブの生活への取り入れ方、ハーブのガーデニング講座、またハーブを使ったレシピ、アロマテラピーなどを紹介。
http://www.sbfoods.co.jp/herbs/
 

●湯の国
生活の中でも「風呂」にスポットをあて、紹介しているサイト。有名人によるお風呂に関するコラム、バスタイムを有効に過ごすためのバスタイムプログラムなど。ぐっすり眠るための入浴のヒントもある。
http://www.yunokuni.com/ 
 
● 花王生活文化研究所
毎日の暮らしに役立つ生活情報。そうじ、洗たくなど家事に関するマメ知識、健康、美容、育児などにカテゴリ分けされたくらしのレシピ集がある。
http://www.kao.co.jp/LIFEI/
 

●KURASHI-Web
Panasonic hi-hoのサイト。旬の話題やトレンド、季節の情報から、ダイエット、育児、家事などの情報満載。健康に関するコラム、お風呂、アロマ、リラクゼーション情報で心の疲れを癒すコンテンツもあり。
http://kurashi.hi-ho.ne.jp/
 

●e-ESSE
扶桑社の雑誌「ESSE」のサイト。体においしいマメ知識では食材が体に与える影響、眠りにいい食材、メニューなどを紹介している。また健康レシピを月~金まで毎日メール配信してくれる。
http://www.e-esse.com/
 

●クロワッサンのホームページ
マガジンハウスの雑誌「クロワッサン」のサイト。健康、美容、暮らしなどのカテゴリ別にわかりやすく情報がまとめられている。
http://croissant.magazine.co.jp/ 
 
● シニア@毎日
毎日新聞社のシニア向け情報サイト。ニュースや生活情報など、これからのシニアライフのための情報が満載。毎日新聞の記事「知って得する暮らし百科」をまとめたもの、シニア世代と同じ視線での編集部記者による独自の取材記事など。
http://www.mainichi.co.jp/senior/ 

● 松下電工ダイナミックライフ
元気高齢者のために新しいライフスタイルを提案し、応援するサイト。
http://wwwt.mew.co.jp/wellness/club/dynamic/ 
 
● シニアライフ
中高年シニア世代がよりアクティブに、活発に、セカンドライフを送るためのコミュニティサイト。旅日記の投稿や川柳・エッセイ、デジカメでとった写真の投稿コーナーなど。
http://www.senior-life.ne.jp/

●ロハス・メディカル
http://www.lohasmedia.co.jp/



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グラスシーリング

男女雇用機会均等法の施行によって、職場における男女不平等はなくなったように思われたが、女性はなんとなく昇進しづらい、という「グラスシーリング」の問題が未だに残っているようである。
「グラスシーリング」とは「見えない天井」と訳されるが、男女同期入社であっても、昇進や昇格において性的な差別があり、女性は男性と同様に管理職にすすむことができない状況を意味している。



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女性が働きつづけられる条件

女性が働きつづけられる条件として以下のような意見がある。

*****
女性が働きつづけられる条件
 
①     親と同居している、または実家が近い
 
②     配偶者の仕事が時間に融通がきくこと
 
③     一度休職しても復帰できる制度または環境があること
 
④     ③がなければある程度専門的な知識をもっていること
 
⑤     給与がよいこと
 
⑥     夫の給与だけでは現状の生活の維持が困難であること
 
⑦     通勤時間が1時間以内であること(子供の保育園などの送り迎えができるかどうか)
 
⑧     職場の人が協力的で理解があること
 
⑨     本人の職業意識が高いこと
 
⑩     子供が健康であること
 
①の「親と同居している、または実家が近い」もしくは②「配偶者の仕事が時間に融通がきくこと」のどちらか一方は絶対条件である。

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失業率と犯罪率

失業と自殺、犯罪.JPG

目盛りの操作がしてあるので、
失業率と犯罪率は
1995年くらいからぴったり一致する感じがするが、
失業の定義、犯罪の定義と内容、という問題があり、あくまで参考の数字である。
目盛りを操作すれば自殺率ももっと重ねることができる。
しかしそれにしても何にしても、困ったものである。

景気、失業、離婚、自殺、犯罪と相関を見てきて、
明らかに相関しているわけだが、
考えてみれば、
離婚と自殺は近い感じもするが犯罪は異質のような気がする。
しかし実際は失業率に相関があるわけで、
犯罪の動機に分け入れば、
一部の犯罪は離婚や自殺に近い心理があるものかもしれない。

あるいは、犯罪への傾向性を持つ人間は一定数存在して、
経済的に充たされていれば仕事、充たされていなければ犯罪、
というような事情による犯罪も一部あるのだろう。

むしろ、経済状態と離婚・自殺がどう関連づられるのか、その方が問題かもしれない。
経済的に苦しいから離婚したいというのも分かるし、
経済的に苦しいから離婚したくないというのも分かる気がする。

職を失ったから死にたい、破産したから死にたいというのは分かる。

職についていないでしばらく暮らし、このままでは結婚もできないし、家族もいろいろうるさくいうので絶望して死にたいというのも、分かる気がする。

統計によれば、1980年以前は経済状態と離婚には相関がなかったのだが、
それはどうしてなのだろう。
苦しくても離婚もできなかったというのが実体かもしれない。
女性が仕事をして生活していけなかったことが要因かもしれない。
世間の目が厳しかったのかもしれない。
本当は分かれたかったということで、経済と離婚に相関があるほうが自然なのかもしれない。
しかしおもしろいのは、経済指標よりも離婚指標が先行している点である。
よく分からない。

経済指標、失業、離婚、自殺、犯罪、こう並べて、異質のような気がするが相関はあるということなのでとても複雑な思いである。

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1998年前と98年後の世界の変わり方

それまで、日本の自殺者数は2万人程度で推移していた。
1998年に急増し、3万人を超えた。
内訳としては、男性が増えた。女性はあまり変化していない。
失業者数が200万人から250万人の間で推移していた98年2月までの状況では、失業と自殺の平行推移が認められた。
その後、97年秋の三洋証券、北海道拓殖銀行、山一証券と立て続けの大型金融破綻事件がきっかけとなり、98年の5月にかけて失業者が急増した結果、いっきに失業者300万人水準が定着してしまった。
この時期、新産業革命つまり情報通信革命が起こった。1997年から98年の急増期には、50歳代前後の中高年の自殺の急増が中心であった。

バブルがはじけたのは1991年くらい。
自殺者数は少し増えた。

バブルがはじけただけで自殺は急増しなかった。
98年、山一證券倒産、アジア通貨危機。98年末には日本長期信用銀行と日本債券信用銀行が国有化され、その後の我が国企業のリストラへの取り組みの本格化。
当時は日本経済が強かった。アメリカに自動車工場を作ったりしていた。
アメリカを中心とする英語圏の逆襲が始まり、97年Win97、98年Win98発売、
これまで趣味の世界だったものが一気にビジネスユースになり、世界はひとつになった。
経済の仕組みが大きく変わった。
日本人が日本人に売っていればよかった。国内事情で投資が動いていた。
日本のパソコンの世界も、NECが世界市場とは孤立した製品を売り、シェアを保っていた。ワープロでは一太郎、表計算はロータス123だった。Win98になってからWord、Excel、Access、Power Pointがセットで普及し、それが共通プラットフォームになった。

いまから思えば、ビジネス機はIBMや富士通がおさえていたものの、個人用パソコンはNECの独占に近かったものが、がらりと様相が変わった。
わたしにとっては、それが、経済が変わったシンボルだったと今振り返って、思う。

Win98以降は、投資は世界規模になり、国内事情だけですまなくなってきた。
お金の動きとしては、これまでの会社ののれん・信用ではなく、
これからどんな大きなことができそうかという期待値に投資されるようになった。ホリエモン。
情報通信が世界を変えた。たとえば携帯電話が大きく世界を変えた。
人と人とのつながりも仕事の仕方も大きく変わった。
サイバー経済が膨らんだ。

終身雇用制度が崩壊した。人材養成制度が崩壊した。
成果主義が始まった。企業には長期的に人を育てる余裕がなくなった。
短期間で人を評価する。3年目くらいで第二新卒といわれ、
大企業で3年くらいたった人をベンチャー企業がヘッドハンティングするようになった。

チャンスが拡大したとも言えるが、取り残される人も増えた。リストラが増えた。
会社では人数が減って、一人当たりの情報処理量が増えた。
短期で評価されるのでそれにあわせての成果物の提出も増えた。
メールのやりとりとで仕事をするようになると、フェイスツーフェイスのやり取りができなくなり、
一方通行の指示が多くなる。部下としては断れない。上司としては負荷量の把握ができない。
一見便利だが社員を追い詰める。
簡単に言えば、ホワイトカラーの労働生産性を上げることが強要され、
疲れたと言っても通用しない世界になった。
上司はコンピュータ画面で部下の労務を管理するようになった。
日々報告、連絡、相談であるが、持続的慢性的緊張が続くようになった。
それは適応障害としてのうつ病、自律神経失調症、不安性障害(パニック、SAD)の増加につながる。

コミュニケーションの変化は、たとえば、出合い系サイトで子供が被害にあったりするなど、社会問題にもなっている。学校裏サイト。イジメの増加、陰湿化。
プロフェッショナリズムの一方でニートは70万人と増えている。
過重労働とメンタルヘルス危機が明らかになり、対策を模索している。

2003年に入ると新たな状況が発生した。
失業者数がそれほど増加していないにも拘わらず、2003年3~5月の年度替わりの時期に、再び、自殺者数が急増した。
「年齢別自殺者数の年次推移」では2003年の新たな事態は若者や40歳代以下の層の自殺の増加という特徴を示している。
長引く不況は、フリーターの増加など若い層にも影響を及ぼし、社会不安が広く社会全般に及んだ。
年齢別自殺者数.JPG
グラフで見ると、30歳代の自殺が明らかに増えていることが分かる。
50歳代の自殺が相変わらず多いことも問題だが、30台の自殺の確実な増加も問題で、
ニートのように退却してしまった人がいよいよ追い詰められている場合と、
管理される側の過重労働と、
病気であるのに気付かず自殺にいたる場合と、
いろいろなケースが考えられる。



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自殺の要因 失業+自営業の破産

自殺男女年齢別.JPG

このグラフであまりにも明確に異常があって、
それはH12年、黄色の線の、男性50代をピークにした山だ。
これは歴史の中でも異常な山である。

*****
平成10年の自殺死亡率の急増について様々な経済学的、社会学的要因との関連について解析を行った「自殺の経済社会的要因に関する調査研究報告書」(平成18年3月京都大学)を紹介する。
①長期失業等を含む失業要因は、統計的に安定して有意に自殺死亡率を増加させる方向に作用しており、かつ寄与度も大きい。
②平成10年以降の30歳代後半~ 60歳代前半の男性自殺死亡率の急増に最も影響力のあった要因は、失業あるいは失業率の増加に代表される雇用・経済環境の悪化である可能性が高い。
③平成9年から10年にかけて、経営状態の悪くなった金融機関による「貸し渋り・貸し剥し」が多くの中小零細企業の破綻の引き金になったことが自営者の自殺の増加に大きく影響していると見られる。

*****
つまり、失業が一つの要因で、もう一つの要因は自営者の自殺という分析である。

長期でみると、自殺者統計はこんな感じ。
自殺者数長期統計.JPG
最近急増して、3万人が続いていることが分かる。

男女別で見ると
自殺者数年度推移男女.gif
98年から男性が急増しているのが分かる。

失業と自殺について長期でみると
失業と自殺長期.JPG

おおむね重なるが、
失業率では説明できない、自殺率の急増があることが分かる。

失業と自殺.gif

やはり1998年に失業率では説明できない、自殺急増がある。
これを京都大学レポートは平成10年つまり1998年について
経営状態の悪くなった金融機関による「貸し渋り・貸し剥し」が多くの中小零細企業の破綻の引き金になったことが自営者の自殺の増加に大きく影響していると
指摘している。

景気、失業者、自殺者の実数ではなく変動を抜き出すと次のようになる。
自殺失業変動.JPG
一時回帰線からの乖離幅の推移というもので、解釈が難しいが、
1998-2001にかけて、
あるいは1993年からすでに、自殺者数と、実質GDP・失業者数との動向の違いが見られる。
つまり、実質GDP・失業者数は1991年から後、合い伴って悪化している。
自殺者数は、1996年くらいまで、バブル後の不況にもかかわらず、そんなに悪化しなかった。
ところが1998年に急激な悪化を示し、2001年まで実質GDP・失業者数と異なった動向を見せる。

この点が自営業者の自殺だろうと見られている。

97年秋の三洋証券からはじまる、北海道拓殖銀行、山一証券と立て続けの大型金融破綻事件。アジア通貨危機。98年末には日本長期信用銀行と日本債券信用銀行が国有化。金融機関は主に中小零細業者に対して「貸し渋り・貸し剥し」をして、結果とて、1997年から98年にかけて、50歳代前後の中高年の自殺が急増したとみられている。無論、自営業者だけでなく、そこで働いていた従業員も、そしてそれぞれの家族も、自殺したのだと思う。
98年といえば、97年Win97、98年Win98と続き、アジア通貨危機とアメリカ・英語圏の経済逆襲が始まった時期である。
解説はとにかく、最初のグラフの、黄色い富士山のような山が、つらい。



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