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大うつ病エピソードに関する DSM-IV 基準

大うつ病エピソードに関する DSM-IV 基準


 

基本基準

大うつ病エピソード Mager Depressive Episode

以下の症状のうち 5 つ (またはそれ以上) が同じ 2 週間の間に存在し、病前の機能からの変化を起している;これらの症状のうち少なくとも 1 つは、(1) 抑うつ気分または (2) 興味または喜びの喪失である。

注:明らかに、一般身体疾患、または気分に一致しない妄想または幻覚による症状は含まない。

(1) その人自身の明言 (例えば、悲しみまたは、空虚感を感じる) か、他者の観察 (例えば、涙を流しているように見える) によって示される、ほとんど1日中、ほとんど毎日の抑うつ気分。

注:小児や青年ではいらいらした気分もありうる。

(2) ほとんど 1 日中、ほとんど毎日の、すべて、またはほとんどすべての活動における興味、喜びの著しい減退 (その人の言明、または他者の観察によって示される)。

(3) 食事療法をしていないのに、著しい体重減少、あるいは体重増加 (例えば、1 ヶ月で体重の 5%以上の変化)、またはほとんど毎日の、食欲の減退または増加。

注:小児の場合、期待される体重増加が見られないことも考慮せよ。

(4) ほとんど毎日の不眠または睡眠過多。

(5) ほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止 (他者によって観察可能で、ただ単に落ち着きがないとか、のろくなったという主観的感覚ではないもの)。

(6) ほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退。

(7) ほとんど毎日の無価値観、または過剰であるか不適切な罪責感 (妄想的であることもある)、(単に自分をとがめたり、病気になったことに対する罪の意識ではない)。

(8) 思考力や集中力の減退、または決断困難がほとんど毎日認められる (その人自信の言明による、または、他者によって観察される)。

(9) 死についての反復思考 (死の恐怖だけではない)、特別な計画はないが反復的な自殺念慮、自殺企図、または自殺するためのはっきりとした計画。

症状は臨床的に著しい苦痛または、社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

症状は、物質 (例:乱用薬物、投薬) の直接的な生理学的作用、または一般身体疾患 (例:甲状腺機能低下症) によるものではない。

症状は死別反応ではうまく説明されない。すなわち、愛する者を失った後、症状が 2 ヶ月を超えて続くか、または、著明な機能不全、無価値観への病的なとらわれ、自殺念慮、精神病性の症状、精神運動抑止があることで特徴づけられる。

上記の内容はすべて、重度うつ病エピソードに該当します。


 

現在の大うつ病エピソードの
重症度/精神障害の判定基準

.x1-軽症: 診断を下すのに必要な症状の数に余分があることはほとんどなく、また、その症状のために起こる職業的機能、平常の社会的活動、または他者との人間関係の障害はわずかでしかない。

.x2-中等症: 症状または機能障害は、"軽症" と "重症" の間にある。

.x3-重症、精神病性の特徴を伴わないもの: 診断を下すために必要な症状の数より数個の余分があり、しかもその症状によって職業的機能、平常の社会的活動、または他者との人間関係が著しく障害されている。

.x4-重症、精神病性の特徴を伴うもの: 妄想または幻覚。可能であれば、その精神病性の特徴が気分に一致しているか、気分に一致していないかを特定せよ。


現在の大うつ病エピソードの
メランコリー型の特徴の判定基準

A. 現在のエピソードのもっとも重症の期間に、以下のどちらかが起こる。
(1) すべての、またはほとんどすべての活動における喜びの消失。
(2) 普段快適である刺激に対する反応の消失 (何か良いことが起こった場合にも、一時的にさえ、よりよい気分とならない)

B. 以下のうち 3 つ (またはそれ以上)。
(1) はっきり他と区別できる性質の抑うつ気分 (すなわち、抑うつ気分は愛するものの死の後に体験されるような感情とははっきり異なるものとして体験される)。
(2) 抑うつは決まって朝に悪化する。
(3) 早朝覚醒 (通常の起床時間より少なくとも 2 時間早い)。
(4) 著しい精神運動制止または焦燥。
(5) 明らかな食欲不振または体重減少。
(6) 過度または不適切な罪責感。

グループ A 中の 1 つの症状、およびグループ B 中の 3 つの症状に該当する場合に、憂うつ障害と判定します。


現在の大うつ病エピソードの
非定型の特徴の判定基準

A. 気分の反応性 (すなわち、現実の、または可能性のある楽しい出来事に反応して気分が明るくなる)。

B. 次の特徴のうち 2 つ (またはそれ以上)。
(1) 著明な体重増加または食欲の増加。
(2) 過眠。
(3) 鉛様の麻痺 (すなわち、手や足の重い、鉛のような感覚)。
(4) 長期間にわたり対人関係の拒絶を起す敏感さ (気分障害のエピソードの間だけに限定されるものでない) で、著しい社会的または職業的障害を引き起している。

A および B の症状が 2 つ以上該当する場合に、異常障害と判定します。



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ICD-10 うつ病エピソードの基準

精神障害および行動障害に関する ICD-10 分類

うつ病エピソードの基準

出典:The ICD-10 Classification of Mental and Behavioural Disorders
World Health Organization, Geneva, 1992

 

F32

うつ病エピソード

 

F32.0

 

軽度のうつ病エピソード

 

F32.00

 

 

身体性の症状を伴わないもの

 

F32.01

 

 

身体性の症状を伴うもの

 

F32.1

 

中程度のうつ病エピソード

 

F32.10

 

 

身体性の症状を伴わないもの

 

F32.11

 

 

身体性の症状を伴うもの

 

F32.2

 

精神病症状を伴わない大うつ病エピソード

 

F32.3

 

精神病症状を伴う大うつ病エピソード

F32 うつ病エピソード

以下に記載されている 3 種類の典型的なうつ病エピソード (軽度、中程度、重度) において、患者は通常、抑うつ感、関心や喜びの喪失、体力の低下などのため、疲労や行動力の低下に悩まされ、わずかな努力の後にも、疲労感を感じます。以下は、その他の一般的な症状です。

 

(a) 集中力と注意力の低下

 

(b) 自信の喪失

 

(c) 罪責感と無価値感 (軽度のうつ病エピソードにも確認される症状)

 

(d) 将来に対する不安や悲観的な考え

 

(e) 自虐的や自殺的な考えや行動

 

(f) 睡眠障害

 

(g) 食欲不振

気分的な落込みは、日による変化があまり認められず、環境からの影響もあまりありませんが、日数の経過にしたがい、日中に特有の変化が現れる場合があります。躁病エピソードと同様に、症状には明確な個人差があり、思春期には一般的でない症状が認められることも多くあります。また、うつ症状と比較して、不安、苦悩、動揺などが顕著に表れる場合も多く、いらいら、過度の飲酒、演技的行動、既存の恐怖症や強迫観念の増大、心気症などによって気分的な変化が潜在化してしまうケースもあります。上記 3 つのすべての程度のうつ病エピソードの診断には、2 週間の症状継続期間を必要としますが、重度の症状や急激な発症が認められる場合は、それ以下の短い期間を診断の対象とすることも可能です。

上記の症状の一部では、その症状が顕著に表れる場合や特殊な臨床的特徴が認められる場合などがあります。これらの「身体性」症状の最も典型的な例には、以下のような症状があります。普段楽しいと感じる行動における関心や喜びの欠如。普段楽しいと感じる状況やイベントにおける感情的反応の欠如。通常より 2 時間早い起床。午前中のうつ症状の悪化。客観的に認識可能な精神運動の低下や動揺 (第三者による認識)。著しい食欲不振。体重の減少 (通常は 1 か月間に 5% の減少)。著しい性欲の減退。この身体性症候群は通常、以上の症状のうち 4 項目が明確に認められる場合に「症状」として診断されます。

うつ病エピソードに対する軽度、中程度、重度の分類 (詳細は以下を参照) は、1 つの (最初の) うつ病エピソードのみに対して適用します。その他のうつ病エピソードは、反復性うつ病性障害の一部として分類します。

これら症状の程度は、さまざまな精神医学的診断において考えられる状況に、幅広く対応するように設定されています。プライマリーケアや一般診療では、軽度のうつ病エピソードを患う患者が多い反面、大うつ病を患う患者は、精神科入院施設で診療を受けます。

感情障害に関連する自虐的な行為には、最も一般的なものとして、処方された薬剤の過剰な服用によるものがありますが、ICD-10 の該当する章に記載された追加コードを使用して記録する必要があります。自殺計画と「偽装自殺」は、自虐行為の一般的なカテゴリに含まれるため、これらのコードは、この二者を区別するものではありません。

うつ病エピソードの軽度、中程度、重度の区別は、数値、タイプ、症状の程度など、複雑な臨床診断に基づいたものとなります。日常の社会的や職業的な活動は、エピソードの程度を判断する有力な手がかりとなりますが、症状の程度と社会活動との関連付けを困難にする個人的、社会的、文化的な影響の存在を考慮した場合、社会活動を、判定の主な基準にするのは適切ではありません。

痴呆や精神遅滞が認められる場合も、治療可能なうつ病エピソードの診断を除外しませんが、コミュニケーションが困難な場合は、一般的な診断以上に、客観的な観測が可能な身体性症状 (精神運動の低下、食欲不振、体重減少、睡眠障害など) が重要となります。

 以下を含む
* 単一のうつ病エピソード (精神病の症状を伴わない)、心因性うつ病、反応性うつ病

 

F32.0 軽度のうつ病エピソード

診断ガイドライン:抑うつ気分、関心や喜びの欠如、疲労感の増加は、一般的なうつの症状と認識されますが、これらのうちの 2 つ以上の症状に加え、上記のうちの 2 つ以上の別の症状が認められてはじめて診断が確定されます。この症状は、いずれも程度の重いものでないことが条件となり、エピソード全体の最短継続時間は、約 2 週間となります。

  軽度のうつ病エピソードを患う患者は、症状に悩まされ、日常業務や社会活動の継続に多少の困難を感じますが、完全に機能できなくなるということはありません。

  5 番目の数字は、身体性症状の有無を表します。

 

F32.00 身体性の症状を伴わないもの

軽度うつ病エピソードの診断基準を満たし、身体性症状が 2、3 のみ、またはまったく認められない。

 

F32.01 身体性の症状を伴うもの

軽度うつ病エピソードの診断基準を満たし、4 つ以上の身体性症状が認められる (身体性症状が 2、3 のみ認められる場合でも、その症状の程度が非常に重い場合はこのカテゴリに含まれる)。

  

F32.1 中程度のうつ病エピソード

診断ガイドライン:軽度うつ病エピソードの最も一般的な 3 つの症状のうち、2 つ以上が認められ、さらに別の症状が 3 つ以上 (4 つの症状がある場合は確実) 認められる場合。全体的に各種の症状が見られる場合は、程度の重い症状がいくつか認められた場合も、重要な基準とはなりません。エピソード全体の最短継続時間は、約 2 週間となります。

中程度のうつ病エピソードを患う患者は通常、社会、職場、家庭での活動がかなり困難となります。

5 番目の数字は、身体性症状の有無を表します。

 

F32.10 身体性の症状を伴わないもの

中程度うつ病エピソードの診断基準を満たし、2、3 の身体性症状が認められる。

 

F32.11 身体性の症状を伴うもの

中程度うつ病エピソードの診断基準を満たし、4 つ以上の身体性症状が認められる (身体性症状が 2、3 のみ認められる場合でも、その症状の程度が非常に重い場合はこのカテゴリに含まれる)。

  

F32.2 精神病症状を伴わない大うつ病エピソード

大うつ病エピソードを患う患者には、顕著な精神遅滞がない限り、重度の苦悩や動揺が認められます。自信の喪失、および無価値感や罪責感を抱き、重症の場合は、自殺の危険性も非常に高くなります。大うつ病エピソードでは、身体性症状がほぼ確実に認められます。

診断ガイドライン:軽度/中程度のうつ病エピソードの一般的な 3 つの症状すべてに加え、4 つの別の症状 (重度のものを含む) が認められます。しかし、動揺や精神遅滞などの重要な症状が顕著な患者は、多くの症状の詳細を説明しようとしない場合や、できない場合があります。このような場合は、総体的に重度のエピソードと診断することが適切と思われます。エピソードは、通常 2 週間以上継続しますが、症状が極めて顕著な場合や急激に発症した場合は、2 週間未満でも確診とすることができます。

 大うつ病エピソード期間中、患者は、社会、職場、家庭での活動を継続することは、ごく一部を除いてほぼ不可能となります。

  このカテゴリは、身体性症状を伴わない単一の大うつ病エピソードに対してのみ適用されます。それ以降のエピソードには、反復性うつ病性障害のサブカテゴリが適用されます。

 以下を含む
* 動揺を伴う単一のうつ病エピソード
* 精神病症状を伴わないメランコリーまたは顕著なうつ病

 

F32.3 精神病症状を伴う大うつ病エピソード

診断ガイドライン:精神病症状を伴わない大うつ病エピソードの診断基準を満たし、妄想、幻覚、うつ病性昏迷を伴う大うつ病エピソード。妄想には通常、罪悪感、貧困、切迫感、自責の念などが含まれます。また幻聴や幻嗅には通常、中傷や非難の声、および汚物や肉の腐敗臭などがあります。重度の精神病症状は、昏迷にまで進行することがあります。必要に応じて、妄想や幻覚と感情との関連を特定することもできます。

鑑別診断:うつ病性昏迷は、緊張型分裂症、解離性昏迷、脳器質性昏迷などと区別する必要があります。このカテゴリは、精神病症状を伴う単一の大うつ病エピソードにのみ適用されます。それ以降のエピソードには、反復性うつ病性障害のサブカテゴリが適用されます。

以下を含む
* 精神病症状を含む単一の大うつ病、精神病性うつ病、心因性抑うつ精神病、反応性抑うつ精神病



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リーボウィッツ社会不安尺度 Social Phobia

リーボウィッツ社会不安尺度
Liebowitz MR. Social Phobia. Mod Probl Pharmacopsychiatry 1987;22:141-173

リーボウィッツ社会不安尺度、24 項目からなる自己記入式評価尺度で、社会不安 ( 対人恐怖 ) を測定します。患者は、下記に示した答の中で、最も自分にあてはまると思うものを選びます。回答は過去 1 週間の体験に基づいて選びます。すべての項目について答えるようにしてください。



恐怖

0 = まったくない、1 = わずかにある、2 = ある、3= かなりある

逃避

0 = まったくない、1 = わずかにある、2 = ある、3= かなりある


 

恐怖逃避

1. 公共の電話 - 公共の場で人と電話で話す

 

 

2. 小集団への参加 - 少人数の人間と議論をする

 

 

3. 公共の場での食事 - 食事をしている最中に震えたり、うまく食事ができない

 

 

4. 公共の場で飲む - お酒を含むすべての飲み物について

 

 

5. 権威ある人との会話 - 会社の上司や教師など

 

 

6. 観衆の前での演技、実演、トークなど - 大観衆を含む

 

 

7. パーティに出かける - 平均的なパーティに出席。知人も何人かいるが、全員を知っているわけでないと仮定

 

 

8. 人に見られながらの仕事 - すべての仕事、学校や家での仕事を含む

 

 

9. 人に見られながらの執筆 - 例えば、銀行で小切手を切る時

 

 

10. あまりよく知らない人への電話

 

 

11. あまりよく知らない人との会話

 

 

12. 知らない人間との出会い - 比較的あなたにとって重要な人物と仮定

 

 

13. 公衆トイレでの排尿 - 他人がいると仮定、平常時の状態で

 

 

14. 他人が着席している部屋に入る - 比較的少人数、誰もあなたに席を譲らない

 

 

15. 注目の的になる - 人々の前で話をする

 

 

16. 会議で発言する - 小さな会議室の場合、席から声をあげる、大会議室の場合、起立して発言

 

 

17. ペーパーテストを受ける

 

 

18. よく知らない人に対して適切な反対意見を述べたり、否定したりする

 

 

19. よく知らない人の目を見る - 適切なアイコンタクト

 

 

20. グループ発表を行なう - 小集団に対する口頭での発表

 

 

21. 人と知り合う - 自分一人で他人との関係を築く

 

 

22. 返品可能な店に、実際に品物を返却する

 

 

22. パーティーを開く - 知人を招く一般的なパーティ

 

 

24. 押し売りに抵抗する - この場合の「逃避」は、長時間にわたって押し売りの話を聞くこと

 

 

スコア合計 :

55-65 - 軽い対人恐怖症
66-80 - 中程度の対人恐怖症
81-95 - 重度の対人恐怖症
96 以上 - かなり重度の対人恐怖症



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自殺企図評価尺度(SSI)

自殺企図評価尺度
(SSI)
Beck AT Kovacs M Weissman A. (1979) Assessment of suicidal intention: The scale of suicide ideation. J Consult Clin Psychology. 47: 343-352.

この自殺企図評価尺度 (SSI) は、19 項目からなる評価尺度です。主に自殺企図を持つ患者を評価するために使われます。さらに、入院の必要性の有無、または治療に対する患者の長期的な反応をみるためにも使用できます。  



設問

回答

スコア

 

1. 生きたいと思う気持ち

普通またはそれ以上

0

 

わずかにある

1

 

ない

2

 

2. 死にたいと思う気持ち

ない

0

 

わずかにある

1

 

普通またはそれ以上

2

 

3. 生死に対する見方

死よりも生を重視

0

 

どちらも同等

1

 

生よりも死を重視

2

 

4. 自殺してみたいという強い願望

ない

0

 

わずかにある

1

 

普通またはそれ以上

2

 

5. 自殺に対する消極的な願望

生きることに注意を払っている

0

 

生きるか死ぬかは、偶然にまかせる

1

 

生存するために必要な手段は特にとらない

2

 

6. 自殺企図の期間

比較的短い

0

 

比較的長い

1

 

連続的(慢性的)またはほとんど連続的

2

 

7. 自殺企図の頻度

稀に起こる

0

 

たまに起こる

1

 

連続的に起こる

2

 

8. 自殺企図や願望に対する自己の態度

拒絶できる

0

 

無関心になる

1

 

許容してしまう

2

 

9. 自殺行動または願望に対する抑制

抑制心を持っている

0

 

わからない

1

 

全く抑制心がない

2

 

10. 実際の行動を引き止めるもの

引き止めるものがあるので行動しない

0

 

懸念すべきことはある

1

 

引き止めるようなものは少ないか、全くない

2

 

11. 自殺企図の動機

現在の状況から逃れるため、注意を引く、もしくは復讐のため

0

 

現在の状況から逃れたいのと現実逃避が混在している

1

 

現実逃避、問題の解決を放棄しているため

2

 

12. 方法 : 特性または未遂の計画

考えていない

0

 

考えたことはあるが、詰めが甘かった

1

 

詳細にわたって、よく計画した

2

 

13. 方法 : 実行にうつすための機会

方法や機会が見つからない

0

 

実行にうつすには時間や労力が必要だった、機会がなかった

1

 

方法や機会は存在した

2

 

今後実施する機会や手法が見つかると思う

2

 

14. 実行にうつす能力

実行にうつすだけの勇気がない

0

 

自分に勇気があるかどうかわからない

1

 

実行にうつすだけの勇気や自信がある

2

 

15. 実行する確率/予定

ない

0

 

分からない

1

 

ある

2

 

16. 実行の準備

していない

0

 

一部が完了している

1

 

完了している

2

 

17. 書き残しメモ

ない

0

 

未完成、ただ考えただけ

1

 

完成

2

 

18. 自殺の最終的な準備

考えたことがない

0

 

考慮した、または一部手配した

1

 

完全な計画をたてた、すべて手配済み

2

 

19. 自殺の意思を話したか否か

オープンに誰にでも話した

0

 

自分の胸の内だけにしまっておいた

1

 

自殺を隠し、時には人を欺いた

2
採点方法 :
上記の 19 設問のスコアをすべての合計します。
最小スコア = 0
最大スコア = 38
スコアが高いほど自殺の企図も深刻になります。


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ゴールドバーグうつ病、躁病自己評価尺度

ゴールドバーグうつ病、躁病自己評価尺度
Goldberg Depression Scale - ©1993 - All Rights Reserved
Dr. Ivan Goldberg


 

うつ病評価尺度

本評価尺度は、主にうつ症状における変化を検知するためのものです。 うつ症状の変化を見るために、週ごとにご活用ください。スコアの合計が 5 ポイント以上の場合、うつ症状の重要な変化を示しています。
過去 1 週間を通じて、あなたがどのように感じ、どのように行動したか、という点について、各項目の該当するスコアを丸で囲んでください。
0 = まったく当てはまらない     1 = 少しは当てはまる    
2 = いくぶんかは当てはまる     3 = ほぼ当てはまる    
    4 = 非常に当てはまる     5 = まったくその通りである    

ものごとをする動作が遅くなった。

0

1

2

3

4

5

自分の未来が希望のないものに感じられる。

0

1

2

3

4

5

読書に集中することが難しい。

0

1

2

3

4

5

日々の生活に喜びや楽しみがなくなってしまった。

0

1

2

3

4

5

ものごとを決める、判断することが困難に感じる。

0

1

2

3

4

5

以前は自分の人生にとって重要に思われたことに興味をなくしてしまった。

0

1

2

3

4

5

悲しい、ゆううつな、不運な気持ちである。

0

1

2

3

4

5

そわそわ、イライラして常に動き回っている。

0

1

2

3

4

5

疲労感を感じている。

0

1

2

3

4

5

簡単なことをするのに非常な努力を要する感じがする。

0

1

2

3

4

5

自分は何か罰せられるべき罪深い人間であると思う。

0

1

2

3

4

5

何か失敗したような気持ちがしている。

0

1

2

3

4

5

生きているよりは死んだような、活気のない状態である。

0

1

2

3

4

5

睡眠が極端に浅い、深い、もしくは寝付けない状態である。

0

1

2

3

4

5

いかに自殺するかを考えながら時間を過ごしてしまう。

0

1

2

3

4

5

がんじがらめになった、何かに捕らえられたような気持ちがする。

0

1

2

3

4

5

良いことが起こっても、気分が沈んでしまう。

0

1

2

3

4

5

食事制限をしないと、太ったりやせてしまったりする。

0

1

2

3

4

5


     

躁病評価尺度

本評価尺度は、主にうつ症状における変化を検知するためのものです。 うつ症状の変化を見るために、週ごとにご活用ください。スコアの合計が 5 ポイント以上の場合、うつ症状の重要な変化を示しています。
過去 1 週間を通じて、あなたがどのように感じ、どのように行動したか、という点について、各項目の該当するスコアを丸で囲んでください。
0 = まったく当てはまらない     1 = 少しは当てはまる    
2 = いくぶんかは当てはまる     3 = ほぼ当てはまる    
    4 = 非常に当てはまる     5 = まったくその通りである    

頭がはっきりとした状態にならない。

0

1

2

3

4

5

いつもより眠くならない。

0

1

2

3

4

5

実現できないようなたくさんの計画なアイデアがある。

0

1

2

3

4

5

話し続けることが楽しく感じる。

0

1

2

3

4

5

非常に幸福感を感じている。

0

1

2

3

4

5

いつもより、アクティブな状態である。

0

1

2

3

4

5

話し相手がついてこれないような早さで話してしまう。

0

1

2

3

4

5

自分で対処しきれないような多くの考えが浮かんでくる。

0

1

2

3

4

5

神経過敏な状態である。

0

1

2

3

4

5

冗談やふざけた話を考えるのは非常に簡単である。

0

1

2

3

4

5

パーティの主役のような感じである。

0

1

2

3

4

5

ずっとエネルギーがあふれている。

0

1

2

3

4

5

ずっとセックスのことを考えている。

0

1

2

3

4

5

ずっと陽気な気持ちがしている。

0

1

2

3

4

5

世界に対して、何か特別なことができるような気がする。

0

1

2

3

4

5

たくさんお金を使ってしまう傾向がある。

0

1

2

3

4

5

注意力が散漫で一つのことに集中できない。

0

1

2

3

4

5

特定の場所に落ち着いて、止まっていることが難しい。

0

1

2

3

4

5



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疫学的うつ病評価尺度 (CES-D)

疫学的うつ病評価尺度 (CES-D)

Radloff, L. S. (1977). The CES-D scale: A self-report depression scale for research in the general population. Applied Psychological Measurement, 1, 385-401.
本評価尺度は、研究機関である Center for Epidemiologic Studies (1977 年、Radloff 博士) により開発されたものです。 この評価尺度は、短い自己記入式の評価尺度で、一般の方がうつ病の症状を評価できるように作成されています。

過去 1 週間を通じて、どの程度の頻度で以下の感覚を持ったかについて、該当するスコアを記入してください。

0. ほとんど、もしくはまったく感じることはなかった (1 日未満)
1. たまには、もしくは少々は感じたことがあった (1-2 日程度)
2. しばしば、もしくは結構感じたことはあった (3-4 日程度)
3. ほとんど、もしくはずっと感じていた (5-7 日程度)

 

スコア
1.

普段は悩むようなことではないことで、頭を悩ませられた。

 

2.

食事を取る気になれなかった。食欲がなかった。

 

3.

家族や友人の助けを受けたとしても、憂うつな気分を振り払うことができなかった。

 

4.

自分は他人と同様に正常であったように思う。

 

5.

自分のしていることに集中することができなかった。

 

6.

気分が落ち込んでいた。うつ状態であった。

 

7.

自分がなすすべてのことに対して努力を払ったように思う。

 

8.

将来に対して希望を持つことができた。

 

9.

自分の人生が失敗であったように思われた。

 

10.

おびえ、心配することがあった。

 

11.

落ち着いて睡眠できなかった。

 

12.

幸福感を感じることがあった。

 

13.

いつもより話すことが少なくなった。

 

14.

孤独を感じることがあった。

 

15.

他人が不親切であるように感じられた。

 

16.

生活を楽しむことができた。

 

17.

ひとしきり泣くことがあった。

 

18.

悲しさを感じた。

 

19.

他人が自分を嫌っているように感じられた。

 

20.

活発に行動することができなかった。

 

合計スコア

 


評価方法
うつ病スコアは、各項目のスコアの合計値になります。 4、8、12、16 の肯定的設問に対しては、スコアのカウントが逆になります (0 = 3 点、1 = 2点、2 = 1 点、3 = 0 点)。 合計スコアが 16 以上である場合、過去 1 週間のうつ症状が深刻であることを指し示しています。


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エジンバラ出産後うつ病評価尺度(EPDS)

エジンバラ出産後うつ病評価尺度
(EPDS)

J.L. Cox, J.M. Holden, R. Sagovsky
British Journal of Psychiatry June, 1987, Vol. 150

エジンバラ出産後うつ病評価尺度は、出産後のうつ病に悩む女性患者を対象に、プライマリケア医がうつ病を検知するのを助けるために開発されました。これまでの研究によると、約 10% の女性が出産後うつ病になることがわかっており、その多くは治療を受けていません。
本評価尺度は 10 項目の質問からなっています。各質問には 4 種類の選択肢があり、患者は過去 1 週間を振り返り自分の気分に最も近いものを選びます。平均所要時間はおよそ 5 分です。答えを選ぶ際には一切他人と相談してはいけません。
これまでの評価試験では、閾値 13 以上となった患者のおよそ 92.3% が何らかのうつ症状を示しています。そのような場合、診断を行う前に、さらに慎重な臨床評価を行わなければなりません。本評価尺度は患者の過去 1 週間の気分を反映したものなので、疑いのある場合はさらに 2 週間続けて実施しても構いません。なお、不安神経症、恐怖症、ならびに人格障害には本評価尺度を適用することはできません。

すべての質問事項に答えてください。

1. 物事のおかしな側面を考えたり笑ったりすることができたか。

普段のようにできた。

 

何となくできなかった。

 

ほとんどできなかった。

 

まったくできなかった。

 

2. 物事に対して楽しいことを考える気持ちになれたか。

普段のようになれた。

 

普段のようにはなれなかった。

 

ほとんどなれなかった。

 

まるでなれなかった。

 

3. 物事が悪い方向に行った時、不必要に自分を責めることがあったか。 *

常に自分を責めていた。

 

時々自分を責めることもあった。

 

それほど自分を責めるようなことはなかった。

 

まったく自分を責めるようなことはなかった。

 

4. 特に理由もなく不安になったり、心配したりしたことがあったか。

まったくならなかった。

 

ほとんどならなかった。

 

時々なった。

 

頻繁になった。

 

5. 特に理由もなく怖がったり、パニックになったことがあったか。 *

頻繁になった。

時々なった。

それほどならなかった。

まったくならなかった。

 

6. 物事にうまく対処できないことがあったか。 *

ほとんどの場合対処できなかった。

 

時々対処できないことがあった。

 

多くの場合うまく対処できた。

 

いつもと同じように対処できた。

 

7. あまりに不幸な気分のため、よく眠ることができなかったことがあったか。 *

常に眠れなかった。

 

時々眠れなかった。

 

ほとんど眠れなかった。

 

まったく眠れなかった。

 

8. 悲しいまたは惨めな気分になったことがあったか。 *

常になっていた。

 

時々なった。

 

それほどならなかった。

 

まったくならなかった。

 

9. あまりに不幸な気分のため、いつも泣いていたようなことがあったか。 *

常に泣いていた。

 

よく泣いていた。

 

時おり泣いていた。

 

まったく泣いたことがない。

 

10. 自分を傷つけたい衝動にかられたことがあったか。 *

頻繁になった。

 

時々なった。

 

ほとんどならなかった。

 

まったくならなかった。

 

回答に 0~3 の順で点数をつけ、値が大きいほど症状も重くなります。
星印 (*) の付いた項目は逆の順で点数をつけます(3~0)。
すべての項目の点数を加算し、合計点数を算出します。


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モントゴメリー / アスベルグうつ病評価尺度自己評価版 (MADRS-S)

モントゴメリー / アスベルグうつ病評価尺度
: 自己評価版
(MADRS-S)

Svanborg, P., Asberg, M., 1994. A new self-rating scale for depression and anxiety states based on the Comprehensive Psychopathological Rating Scale. Acta Psychiatr. Scand. 89, 21-28.
Svanborg, P., Asberg, M., 2001. A comparison between the Beck Depression Inventory (BDI) and the self-rating version of the Montgomery Asberg Depression Rating Scale (MADRS-S). J. Affect. Disorders 64, 203–216

 MADRS の中にあった「外見に表出される悲しみ」という評価項目は、自己評価できない項目のため削除されており、そのため、この自己評価版は全部で 9 項目になっています。


本評価尺度の目的は、あなたの現在の精神状態を詳しく知ることです。過去 3 日間の精神状態と照らし合わせて記入してください。
各質問項目には、評価のポイント数とこれに呼応する精神状況が記されています。それを参考に自分の状態を判断してください。ポイント数は苦悩の度合いに応じて設定されており、最低 0、最大で 3 となっています。各項目について、あなたの過去 3 日間の精神状態に最も近いと思われるポイントの数値を丸で囲んでください。
あまり考え過ぎず、できるだけテンポよく回答するようにしてください。

 

1. 気分
悲しいのか、陰うつなのか、あなたの気分について記します。ここ過去 3 日間で、気分に変化があったか、ほとんど同じであったか、思い出してみてください。特に、何かいいことがあって陽気な気分になったことがあるか、振り返ってみてください。

0

状況によっては、明るかったことも、暗かったこともある。

0.5

 

1

時々楽な気分になることもあったが、ほとんどは少し落ち込み気味だった。

1.5

 

2

本当に落ち込んで陰うつな気分だった。普段は楽しいことも、何も楽しくなかった。

2.5

 

3

自分が惨めに感じるほど落ち込んでおり、最悪の気分だった。

2. 不安
過去 3 日間にどの程度、内的緊張、不安、心配、またはもやもやとした気持ちを経験したか思い出してください。そうした気持ちの強さは?今はそのような気持ちがもうなくなってしまったのか、あるいはずっと存在しているのか。

0

いつも大体落ち着いていた。

0.5

 

1

時々、不安で楽しくない気分になった。

1.5

 

2

常に不安な気持ちに支配されており、それが時に強くなり、克服するのが困難に感じた。

2.5

 

3

強烈で堪え難い不安な気分をずっと持ち続けている。

3. 睡眠
ここでは睡眠について記します。過去 3 日間の睡眠時間、睡眠の深さはどれくらいでしたか。ここではあくまで実際の睡眠だけを評価するので、睡眠薬を服用したかどうかは問いません。いつもよりたくさん寝たと思ったら、0 に印をつけてください。

0

睡眠については何の問題もなく、いつもと同じように寝られた。寝つきも良好。

0.5

 

1

やや問題がある。寝つきが悪かったり、眠りが浅かったり、あるいは疲れがとれないことがあった。

1.5

 

2

いつもより睡眠時間が少なくとも 2 時間短かった。理由もなく、夜中突然目がさめることがよくあった。

2.5

 

3

ほとんど眠ることが出来ず、睡眠時間は毎日 3 時間以下。

4. 食欲
ここでは食欲について記します。食欲に関し、異常がなかったかどうか、思い出してください、もしいつもより食欲が旺盛だったら、0 に印をつけてください。

0

食欲は特にいつもと変わらなかった。

0.5

 

1

いつもより食欲がなかった。

1.5

 

2

ほとんど食欲がなかった。何を食べても味がなく、無理して食べなければならなかった。

2.5

 

3

まったく食べる気がしなかった。食べ物を飲み込むことさえ一苦労だった。

5. 集中力
ここでは思考や、行動に対する集中力について記します。集中力を要する作業をどれくらいうまくこなせたか、思い出してください。例えば、難解な書物を読む時、新聞のような軽い読み物、あるいはテレビの視聴など、集中力の程度を比較します。

0

集中力にはまったく問題ない。

0.5

 

1

時折、いつもは興味を持っていたこと (例 : 読書、テレビを見る) に集中するのが難しいと感じた。

1.5

 

2

いつもは何の苦もなく行っていた行為 (例 : 読書、人との会話) に集中することがほとんどできない。

2.5

 

3

全ての物事に対し、まったく集中できない。

6. 自発性
ここでは物事を成し遂げる能力について記します。やるべき事にとりかかる際、どの程度苦労したか、あるいは楽だったか。さらに何か行動するにあたって、どのくらいの心的抵抗 ( 無気力感 ) に打ち勝たなければならなかったか。

0

新しい作業に取りかかる際、何の問題も感じなかった。

0.5

 

1

何かに取りかかろうとすると、いつもにはない困難さを感じた。

1.5

 

2

普段は何も考えずにできるような簡単な作業でも、開始するのに多大の労力を要した。

2.5

 

3

日常的な些細な行為でさえ、取りかかることができなかった。

7. 興味・関心
ここでは周囲に対する関心について記します。周囲の人間、通常楽しいと感じる行動など。

0

周囲に興味を持ち、自らも関与しているという事実が、自分に喜びを与えてくれた。

0.5

 

1

いつもは面白いと思う事柄に対し、あまり関心が湧かない。何か理由があっても、喜んだり、怒ったりできない。

1.5

 

2

たとえ友人、知人相手であっても、まったく興味が持てない。

2.5

 

3

何の感情も持てない。身近な人間に対してもまったく無関心。

8. 悲観
ここでは将来や自分自身についての考えを記します。自分がどの程度自己批判的であるか、例えば、罪悪感に悩まされていないか、または金銭や健康について必要以上に悩んでいないか。

0

自信を持って将来を展望することができる。全般的に人生に満足している。

0.5

 

1

自己批判的になり、自分が他人よりも価値ない存在だと感じることがある。

1.5

 

2

失敗についてくよくよ考え、たとえ他人が同意しなくても、劣等感や無気力感を感じる。

2.5

 

3

目の前が真っ暗で、何の希望も見えない。自分が何の役にも立たない無価値な人間と感じられ、過去の行いをまったく許すことが出来ない。

9. 生に対する欲求
ここでは人生に対する熱意を記します。人生に疲れたと感じますか?これまでに自殺を考えたことはありますか?もしあるなら、どれくらい真剣でしたか?

0

自分の生に対する欲求は普通。

0.5

 

1

死にたいとは思わないが、人生に意味を見出せない。

1.5

 

2

死んだ方がマシだと考えることがよくある。決して自殺したいとは思わないが、可能な選択肢の一つと考える。

2.5

 

3

死ぬことが唯一の解決法であると確信している。どのように自らの命を断つか、そればかり考えている



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ミニメンタル・ステート検査(MMSE)

ミニメンタル・ステート検査
(MMSE)
Folstein MF, Folstein SE, McHugh PR (1975) Mini-mental state: A practical method for grading the cognitive state of patients for the clinician. J Psychiatr Res.12:189-198.

ミニメンタル・ステート検査 (MMSE) は、認知障害の疑いのある患者のために開発された古典的な評価方法です。その内容は、患者の理解力と認識機能をテストする一連の質問からなっています。繰り返し使用することで、認知機能の変化をモニターすることもできます。

 スコア

 

最大

患者

 

 5

 

「今年は何年ですか? 季節、年月日、日時は?」
各正解につき 1 点

 5

 

「いまあなたは何処にいますか? あなたのいる州、郡、町 / 市、病院、階は?」
各正解につき 1 点

3

 

関連のない物の名前を 3 つ、ゆっくりとした調子ではっきりと患者に伝えます ( 例、ボール、旗、木 )。 その後、すべての単語名を挙げるように言います。
患者の返答に基づいてスコアをつけます ( 単語 1 つにつき 1 点 )。可能ならば、患者が全ての単語を覚えるまで続けます。さらに時間をおいて、単語を覚えているか確かめます。

 

「100 から順次 7 を引いた数を数えてください」
正しい数字 (93, 86, 79, 72, 65, … ) につき 1 点。 65 まで数えた時点で止めます。

代替質問 :「 WORLD という単語のスペルを逆から言って下さい」
正しい文字 1 個につき 1 点 (D-L-R-O-W)

3

 

「さきほど物の名前を 3 つ挙げましたが、すべて覚えていますか?」
各正解につき 1 点

2

 

身近にある物を 2 つ示して ( 例、腕時計、ペン )、その名前を答えさせます。
各名前につき 1 点

1

 

「次のフレーズを繰り返してください。“もしも、そして、しかし、ということはない”」
正しく繰り返すことができたら 1 点

3

 

患者に一枚の白紙を渡し、次のように言います。「この紙を右手に持って半分に折畳み、床に置いてください」
正しい動作 1 つにつき 1 点

1

 

患者に「目を閉じてください」と書かれた紙を渡し、紙に書かれた指示に従って行動するように言います。
患者が実際に目を閉じたら 1 点

1

 

「何でもいいから一行の文を書いてください」
文に名詞および動詞が含まれていたら 1 点。文法や綴りのミスは考慮しなくて結構です。

1

 

「この図を模写してください」 mini.gif
患者に白紙を渡して図を描くように指示します。5 つの辺と 2 つの交点を持った図が描けたら 1 点。

30

 

総得点


 

得点の見方 :
26 ~ 30 点 – 正常
22 ~ 25 点 – 軽度の障害
22 点未満 – 重度の障害


右のウエブサイトでは本評価試験のスコアを自動で算出することができます。

http://www.medafile.com/mmses.htm

 



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モントゴメリー/アスベルグうつ病評価尺度 MADRS

モントゴメリー/アスベルグ
うつ病評価尺度
Br. J. Psychiat. (1979), 134, 382-389

評価は臨床面接に基づいて行い、症状に関する大まかな質問から始め、重症度の正確な評価を可能とするより詳細な症状について質問していくべきです。評価者は評価が定められた尺度の段階 ( 0、2、4、6 ) か、それともそれらの中間 ( 1、3、5 ) に当てはまるかを判断します。各設問に対する評価値の判断は、過去 1 週間の患者の状態を基準に行います。  


 

1 - 外見に表出される悲しみ - 話し方、顔の表情、姿勢に表れる意気消沈、憂うつ、絶望( 単なる通常の一時的な元気のなさより強い )を示します。深さと、明るくすることの難しさによって評価します。

0

悲しみはない。

1

2

元気なく見えるが、無理なく明るくなることができる。

3

4

ほとんどの時間悲しげに、また不幸せそうに見える。

5

6

常に悲惨に見える。非常に意気消沈している。


 

2 - 言葉で表現された悲しみ - 外見に表出されているかどうかにかかわらず、言葉に表れた抑うつ気分の報告を示します。元気がない、意気消沈、あるいは救われない、希望のない感じを含みます。気分が出来事に影響されると表現される、その強さや期間、そしてどの程度かによって評価します。

0

状況に即した時おりの悲しみ。

1

2

悲しみ、または元気がないが、無理なく明るくなれる。

3

4

広汎な悲しみ、あるいは陰うつ。それでも気分は外的な状況に影響される。

5

6

持続的ないし揺るぎない悲しみ、悲惨、あるいは意気消沈。


 

3 - 内的緊張 - 漠然とした不快感、イライラ感、内的混乱、さらにはパニック、恐怖、苦悶のいずれかに至る心的緊張を示します。その強さ、頻度、持続および、再保障を必要とする程度によって評価します。

0

静穏。一時的な内的緊張のみ。

1

2

イライラ感、漠然とした不快感が時に生じる。

3

4

患者が克服するのにいくらか困難を伴う持続的な内的緊張感または間欠的なパニック。

5

6

激しい恐怖または苦悶感。克服不能のパニック。


 

4 - 睡眠減少 - 健康な時の本人自身の正常なパターンと比較して、睡眠の持続または深さが減少している体験を示します。

0

通常通り眠れる。

1

2

軽度の入眠困難、または軽度に減少した、浅い、または途切れがちな睡眠。

3

4

少なくとも 2 時間、睡眠が減少または途切れる。

5

6

2~3 時間未満の睡眠。


 

5 - 食欲減退 - 健康な時と比べて食欲が落ちているという感じを示します。食物への欲求の低下、または無理して食べる必要性について評価します。

0

正常または増加した食欲。

1

2

わずかに減退した食欲。

3

4

食欲がない。食物は味がしない。

5

6

少しでも無理して食べる。


 

6 - 集中困難 - 自分の考えをまとめることの困難さを示し、さらには集中力の欠如を示します。生じる困難の強さ、頻度、および程度によって評価します。

0

無理せず集中する。

1

2

時おり自分の考えをまとめることが困難。

3

4

集中したり考え続けることが困難で、読んだり会話を続ける力が低下している。

5

6

本を読んだり会話することが非常に困難。


 

7 - 制止 - 日常的な活動を始めるのが困難なこと、または開始し実行するのが遅いことを示します。

0

何かを始めることにほとんど何の困難もない。緩慢さはない。

1

2

活動を始めることが困難。

3

4

いつも行っている簡単な活動を始めることが困難で、実行に努力を要する。

5

6

まったくの制止。援助がないと何もできない。


 

8 - 感情を持てないこと - 周囲への、あるいは通常は楽しみな活動への興味の減退の自覚を示します。周囲の状況や人に対し、適切な感情を持って反応する能力が減退している状態です。

0

周囲の状況および他の人々に対する正常な興味。

1

2

普段なら興味のあることを楽しむ能力の減退。

3

4

周囲の状況に対する興味の喪失。友人や知人に対する感情の喪失。

5

6

感情的に麻痺している体験、怒りや深い悲しみ、または喜びを感じることができず、身近な親戚や友人を思いやることが完全にあるいは苦痛なまでにできない。


 

9 - 悲観的思考 - 罪業念慮、劣等感、自責感、罪悪感、悔恨、および破滅感を示します。

0

悲観的思考はない。

1

2

失敗、自責あるいは自己卑下に関する動揺性の思考。

3

4

持続的な自責、あるいは明白だが了解可能な罪業念慮や罪悪感。将来に対してますます悲観的である。

5

6

破滅や悔恨あるいは償いようのない罪悪に関する妄想。不合理で揺るぎない自責。


 

10 - 自殺思考 - 生きる意味がない、自然に死ねるならいつでもかまわないという感じ、自殺思考、および自殺の準備を示します。自殺企図そのもので評価が影響されるべきではありません。

0

人生を楽しんでいる、または人生をあるがままに受け止めている。

1

2

人生に飽きている。ごく一時的な自殺思考のみ。

3

4

死んだほうがましと考えたりする。自殺思考がしばしばあり、自殺は一つの有り得る解決法と考えられているが、特別の計画または意図はない。

5

6

機会があれば自殺しようとする明確な計画。自殺の積極的な準備



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ハミルトンうつ病評価尺度 HAM-D17

ハミルトンうつ病評価尺度
(HAM-D17)

Br. J. Soc. Clin. Psychol. 6 : 278-296 (1967)
各項目について、患者の過去 1 週間の症状に最も近い番号を選択してください。

1 - 抑うつ気分 (悲哀感、絶望感、無力感、自信喪失感)

0

なし。

1

聞かれた場合にのみ、抑うつ気分を訴える。

2

自発的に、言葉で抑うつ気分を訴える。

3

抑うつ気分を言葉以外 (表情、態度、声、よく泣くなど) の方法で訴える。

4

抑うつ気分が、言葉や言葉以外の行動の端々に現れている。


 

2 - 罪業

0

なし。

1

自己批難し、ほかの人を気落ちさせてしまうと考える (自責感)。

2

過去の過ちや悪行に対して沈思黙考する、またはそれに対する罪悪感を持つ (罪業念慮)。

3

うつ症状を罰だと考える (罪業妄想)。

4

非難や弾劾的な幻聴が聞こえる。幻覚症状がある。


 

3 - 自殺

0

なし。

1

生きるだけの価値が無いと思う。

2

死を願う、または考える。

3

希死念慮がある、または自殺の意志表示を行う。

4

自殺企図がある (深刻な自殺未遂は、すべてこの「4」に属する)。


 

4 - 入眠障害

0

問題なし。

1

時折寝付きが悪い (30 分以上)。

2

毎晩寝付きが悪い。


 

5 - 熟眠障害

0

問題なし

1

夜間、落ち着かず、睡眠が途絶えがちになる。

2

夜中に目が覚める。寝床から出る場合は、すべてこの「2」に属する (排泄時は除く)。


 

6 - 早朝睡眠障害

0

問題なし。

1

早朝に覚醒するが、再び眠ることができる。

2

早朝に覚醒し、再び眠ることができない。


 

7 - 仕事と興味

0

問題なし。

1

仕事や趣味などのアクティビティに関して無力感、倦怠感、虚弱感がある。

2

仕事や趣味などのアクティビティに関する興味の欠如。本人による直接の訴えや、関心の欠如、ためらい、迷いなどの間接的な場合がある (仕事やアクティビティを、自分自身に強制する必要性を感じる)。

3

アクティビティに費やす時間や生産性の減少。病院では、1 日に 3 時間以上をアクティビティに費やさない場合は、「3」とする。

4

うつ症状のため、作業を放棄。病院では、病棟の雑用以外のアクティビティに参加しない場合、または病棟の雑用を 1 人でできない場合は、「4」とする。


 

8 - 精神運動抑制 (思考や会話の遅延、集中力の低下、自発的運動の減少など)

0

問題なし。

1

インタビュー時、わずかな遅延が表れる。

2

インタビュー時、顕著な遅延が表れる。

3

インタビューが困難。

4

完全な昏迷状態。


 

9 - 激越

0

なし。

1

落ち着きがない。

2

手や髪などを触る。

3

落ち着きがなく、じっと座っていることができない。

4

手を動かす、爪を噛む、髪を抜く、唇を噛むなどの動作を行う。


 

10 - 精神的不安

0

なし。

1

緊張、いらいらする傾向にある。

2

些細な物事が気になる。

3

不安感が表情や会話に現れる。

4

常に恐怖に怯えている。


 

11 - 身体的不安 (不安感に伴う生理学的発症。胃腸に関しては口渇、ガス、消化不良、下痢、腹痛、げっぷが、心臓血管に関しては動悸や頭痛が、呼吸に関しては過換気やため息が、それぞれ発症する。その他、頻尿や多汗など。)

0

なし。

1

軽度。

2

中度。

3

重度。

4

身体障害の発生。


 

12 - 消化器系の身体症状

0

なし。

1

食欲不振だが自主的に食事をする。胃がもたれる。

2

強制されないと食事をしない。下剤や胃腸薬を要する。


 

13 - 一般的な身体症状

0

なし。

1

手足、背中、頭が重い。背中の痛み、頭痛、筋肉痛、体力の低下、疲労感など。

2

その他の明らかな症状が認められる場合は、この「2」に属する。


 

14 - 生殖器に関する症状 (性欲の低下、生理不順など)

0

なし。

1

軽度。

2

重度。


 

15 - 心気症

0

なし。

1

体のことばかり考える。

2

健康に気を取られる

3

不満を漏らす、助けを求めるなど。

4

心気症的妄想を抱く。


 

16 - 体重の減少

A) 過去の経緯と比較した場合

0

なし。

1

うつ病に起因する体重の減少。

2

絶対的な体重の減少 (患者による申告)。

または

B) 精神病医による毎週の体重検査において、体重の変化が実際に測定された場合

0

週に 1 ポンド (500 g) 未満の減少。

1

週に 1 ポンド (500 g) 以上の減少。

2

週に 2 ポンド (1000 g) 以上の減少。


 

17 - 病識

0

うつの症状を認め、病気であることを認識している。

1

病気であることを認識しているが、食物、気候、過労、ウイルス、休息不足などが原因だと考えている。

2

病気であることを認めない。



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