統合失調症におけるARMS(at risk mental state)
統合失調症を含む早期精神病(early psychosis)の前駆期状態を
操作的に診断するために開発された。
後方視的(prodromal)ではなく
前方視的(at risk)な観点でのもの。
前駆期状態専門クリニックPACEが提案。
ARMS(at risk mental state)についてのPACEのUHR基準(Ultra high risk)
グループ1:弱い(域値下の)精神病症状群(Attenuated Psychotic Symptoms)
以下の症状のうち少なくとも一つ存在……関係念慮、奇異な信念または魔術的思考、
知覚障害、妄想様観念、奇異な思考や会話、奇異な行動や外見
症状の頻度……少なくとも週に数回
精神状態の変化は少なくとも1週間以上で5年を超えない
グループ2:短期間欠型精神病群(Brief Limited Intermittent Psychotic Symoptoms:BLIPS)
一過性の精神病症状……以下のうち少なくとも一つの存在:関係念慮、魔術的思考、
知覚障害、妄想様観念、奇異な思考や会話
エピソードの持続は1週間以内
症状は自然に自然に軽快する
BLIPSは過去1年以内に生じていなければならない
グループ3:素因と状態の危険因子
第一親等親族に精神病性障害または本人が統合失調症型パーソナリティ障害
精神状態または機能に優位な低下……少なくとも1ヶ月続き5年を超えない
(GAFで病前から30点の低下)
機能低下は過去1年以内に生じている
*****
ここで問題にしているリスクは
統合失調症ばかりではなく、急性一過性精神病、精神病レベルのうつ病などを含むもので、
それらを総称して早期精神病(early psychosis)と呼んでいる。
この基準で観察すると、
当初1年間で40パーセントが精神病に移行したとされた。
しかしその後は移行率は低下している。
受診者増により「偽陽性」が増えているものと思われる。
広く考えれば、健常者も一時的には精神病様体験 psyckotic-like experience(PLEs)をしているもので、その中の何が本質的に、精神病の始まりと関係しているのか、今後の研究が必要である。
風景構成法の私的実践
参考書としては、
風景構成法 その基礎と実践 皆藤章/著 誠信書房 1994年が
臨床心理の先生方には好まれていた。
ある記事では以下のように説明がある。解説を加えつつ自分流を書いてみる。
*****
1969年に中井久夫によって創案された。分裂病者への心理療法の試みとして描画法
を導入。箱庭療法の用具がそろうまでの便法として,画用紙の上に描く箱庭として,風景
構成法を試みた。その際,箱庭における枠の意味を重視した中井は,画用紙にクライエン
トの目の前でセラピストが枠を描いて与えるという「枠付け法」を発見した。風景構成法
はその後,投影法として,また芸術療法として有効であることがわかり,わが国のオリジ
ナルな非言語的接近法として評価されている。
(1)風景構成法の実施法
①用具:黒のサインペン(油性のものがよい),彩色用クレヨン,またはクレパス。色鉛
筆。A4の画用紙
②手順:枠付け法は描き手の見ている目の前で行い,改めて手渡す。
・絵の上手,下手をみるのではないことを断り,好きに描いてよいことを保証する。
・教示「今から私が言うものを一つずつ描いていってください,全体として一つの風景
となうようにしてください」
※教示:1.川 2.山 3.田4.道 5.家 6.木7.人 8.花 9.動物
10.石 11.付け加えるもの
・質問に対しては「自由にどうぞ。」各アイテムの拒否も認める。
・相手に侵入的にならないよう,存在することによって相手が受け入れられると感じら
れるようにする。
・アイテムを描き終わったあとに,彩色をするように指示を出す。
*****
中井久夫先生は京都の大学を出て、東京に来て、精神科の実践を始めた。
市中病院で働いているとき、
箱庭療法に導入すると症状が悪化する統合失調症の患者さんが一部いたので、
事前により分けられないか、考えた。
当時、バウムテストなどの描画法があった。
中井先生は、田舎の風景を書いてもらうことで、
箱庭療法の簡易版にならないかと考えてはじめたと聞く。
ところがそれは、箱庭療法にも増して、
統合失調症の病理を鋭く判別する材料となることが分かった。
1.「枠付け法」
箱庭における枠の意味を重視した中井は,画用紙にクライエントの目の前で
セラピストが枠を描いて与えるという「枠付け法」を発見した。
この枠の中は、あなたの心の中、と限定して、枠をつける。そのことで患者さんは安定する。
無際限に病理を放り出さないですむ。
2.実施法
①用具:黒のサインペン(油性のものがよい),さくらのものと伝統で決まっている
彩色用クレヨン,またはクレパス。色鉛筆。これについては、柔らかさの点から、クレヨンがよい。色数は12色でよいが、事情により多くてもかまわない。12色のほうが混色する楽しみが大きいと思う。
A4のケント紙を用いている。
②手順:枠付け法は描き手の見ている目の前で行い,改めて手渡す。「これはあなたの心の中。だから自由にしていいんですよ。でも、外側には出さないんですよ。」くらいを言い添える。
「絵の上手,下手をみるのではない」ことを断り,「好きに描いてよい」ことを保証する。これを見て、薬を変えることもないと言い添える。
「田んぼのある田舎の風景を書いて欲しいのです。今から私が言うものを一つずつ描いていってください,全体として一つの風景となうようにしてください」と話しておいて、
1.川 2.山 3.田4.道 5.家 6.木7.人 8.花 9.動物10.石 11.付け加えるもの
この順に描いてもらう。
「質問があったら自由にどうぞ。」各アイテムの拒否も認める。
相手に侵入的にならないよう,負担になりすぎるようだったら、途中で中止する。
アイテムを描き終わったあとに,彩色をする。
まず「田舎の田んぼのある風景で、川とか流れているんですよ」とイメージを与えておいたほうが、混乱が少ない。
二度目からは、イメージが大体つかめているが、一度目は、概略のイメージを最初につかんでもらったほうがいいように思う。
ここを詳しく言わないで、難易度を高めてテストするのも一法である。
最初に「川」を指定するのは、実はかなりハードルが高い。
クライアントの様子を見て、ハードルを低くしたいなら、川は後回しにして、山からはじめてもよいと私は思う。
皆さん扱いに困るのが、川と道であり、それが画面を大きく構成するからだ。
それについては、二度目、三度目で大きく変化することが多い。
人や動物については、描きなれている人とそうでない人に差が出る。
描きなれていない人は記号のようになるが、それでもよい。
医師については、「砂、意思、岩石、そんなもの」というように拡大して提示する。
付加物としては、太陽とか、人間を後何人とか、そんなものが多い。
時間がないときは、彩色は省く。
時間があるとき、また患者さんが安定しているときは、風景を拡大して、
星空につなげてもう一枚かいてもらったりもする。
最後に短くていいから感想を聞いて記録する。
おおむね、「思ったより下手」「久しぶりで懐かしい」そんな言葉。
この人はどんな人?と聞いて、しばらく解説してもらったりする。
私の場合は、待っているあいだに暇なので、自分でも描くことがある。
見せ合う。
一体何を診断されるのかと不安になっているから、
自由でいいんだなと思ってもらう。
診断のための心理テストだと思わず、
時間つぶしのための、幼児がえり的な時間だと思ってもらえれば一番だ。
実際、そのようなものともいえる。
一種の退行を促す。
なかなかブロックの固い人に、ブロックを解除してもらうのに役立つ場合もある。
何回か書いてもらうことで、患者さんは安定してくる。
これは、なれてくるので、自分なりに構図が決まってくるということもある。
決まってきた中で、その日の気分によって、変化が出てくる。
そのあたりの長期的な変動を見ていく。
場合によっては、
前回描いた絵を参考にして、
ここの部分を拡大して書いてみましょうと設定し、
花の部分や人間、小動物、家の部分を拡大することもよい。
*****
ブロイラーがassociationの障害といったとき、
言葉や概念の連想がうまく行かないこと、まとまりがないことであった。
風景構成法では、川や山や田んぼの関係が把握できて、
連合弛緩がそこにないか、見ることができる。
ヘベフリニータイプとパラノイドタイプはやはりかなり様子が異なる。
アイテムを順番に5センチくらいの大きさで隅から順番に並べるだけの人もいるし、
漢字で、隅から並べるだけの人もいる。
画面から溢れそうなSFみたいな田園風景構図の人もいる。まるで未来都市。
たとえば、薬剤中毒では、ほとんどまったく違うアイテムを描いて、
あら、どうしてわたし、こんなの描いたんだろうと言っている人もいる。
小動物は怪獣になり、火を吐いている。
*****
解釈について、これは、患者さんとの面接とミックスして、
柔軟に、アートとして、解釈していくしかない。
教条的に、何は何の表出とか、素人夢分析のような、夢占いのようなことがあるわけではない。
背景には、患者さん独自のイメージシステムと、概念関係システムがあるので、
そこに寄り沿って感じていくことだ。
*****
ケント紙そのものを保存してもいいが結構かさばる。
昔は写真を撮ってスライドに保存していたものだ。
これは箱庭療法の伝統である。
現在は、スキャナーでもよいが、何と言っても、実物が一番いい。
シリーズにして見返してみて、インスピレーションが湧くこともある。
他の治療者に見てもらい、アドバイスを請うこともできる。
*****
描画はやはり子供の頃から得意だったとか、下手だったとか、
そのあたりの差が出てしまう。
上手かどうかをみるものではないし、病理との関連はないと思う。
しかしやはり、
自分はこんな絵を描くはずではなかった、
これは絵としておかしい、などという患者さんがいて、
その場合、
この絵を描いたという事実と、
その絵を変だと思う事実が並存している。
これは重要なことで、
何がおかしいと思うのか、聞く。
それは訂正能力の養成になる。
自分を訂正することは根本的に大切だ。
何度も描いているうちに風景としてまとまりのあるものになってくる。
まとまりが出てくることが治療である。
絵の上でのまとまりが観念同士のまとまりにつながり、
連合弛緩の治療につながるかもしれないと期待する。
*****
絵の上手下手を緩和するために、
コラージュ法があり、風景構成法と補完しつつ用いている。
http://shinagawa-lunch.blog.so-net.ne.jp/2007-03-15-46
これはコラージュについての話。
また風景構成法の中から、
木だけを取れだせばバウムテスト、
木と家と人を取り出せば、THPになる。
治療者は試行についても、自由自在に考えればよいし、
解釈は創造的に。
たくさん見ていると、やはり明らかにいくつかの傾向はあり、
そこに何かが現れていると思う。
したがって非常に有用。
ただ時間がかかるのが難点。
老年期うつ病評価尺度(GDS)
(GDS)
Neal & Baldwin (1994) Age Ageing. 23:461-4
Van-Marwijk et al. (1995) Br. J. Gen. Pract. 45:195-9
老年期うつ病評価尺度(GDS)は高齢者を対象としたうつ症状のスクリーニング検査です。やり方はとても簡単で、専門知識も不要。これまで家庭や医療現場など、様々な場所でその効果を発揮してきました。
最初に登場した GDS は 30 もの質問からなっており、時間がかかるだけでなく、難しいと感じる患者もいました。最新版では質問の数が絞られましたが、信憑性は当初のものと変わりません。下記に紹介したのは最も普及しているバージョンで、 15 の質問からなっています。
方法
この検査は口頭で行って下さい。質問にはイエスかノーだけで答えます。 必要なら同じ質問をくり返しても構いません。各質問に対する答えを丸で囲んで下さい。うつ症状の答え(太字のイタリック体)を 1 点として計算します。
評価基準: 0-4 うつ症状なし; 5-10 軽度のうつ病; 11+ 重度のうつ病
過去 1 週間の気分に最も近い答えを選んでください | |
1. 基本的に自分の人生に満足していますか? | はい いいえ |
2. 活動的でなくなったり興味を失ったことはありましたか? | はい いいえ |
3. 常に幸福だと感じますか? | はい いいえ |
4. 外に出て新しいことを始めるより家の中にいる方がいいですか? | はい いいえ |
以上の質問でまったくうつ症状の答えが見られない場合はここで止めます。 一つでもうつ症状の答えがある場合は、以下の質問に進んで下さい。. | |
5. 人生が空っぽだと感じますか? | はい いいえ |
6. よく退屈しますか? | はい いいえ |
7. いつも上機嫌でいますか? | はい いいえ |
8. 何か悪いことが起こりそうだと心配していますか? | はい いいえ |
9. 無力感を感じますか? | はい いいえ |
10. 他人に比べ、記憶力に問題があると感じますか? | はい いいえ |
11. 生きていることは素晴らしいと思いますか? | はい いいえ |
12. 現在の自分を無価値なものと感じますか? | はい いいえ |
13. 気力に満ち足りていますか? | はい いいえ |
14. 自分では状況をどうすることもできないと感じますか? | はい いいえ |
15. ほとんどの人は自分よりも裕福だと思いますか? | はい いいえ |
シャワートイレ症候群
1.関連痛としての陰部の痒み
陰嚢掻痒症(いんのうそうようしょう)。別名、陰部掻痒症・陰門掻痒症です。女性の場合もあります。何しろ男女の区別なく、ハッキリした皮膚に所見もなく、外性器・肛門が痒くなる病気です。皮膚の所見は掻きこわしの所見だけです。
皮膚科は視診がとても重要です。皮膚にできた皮疹・湿疹・丘疹・発疹などを観察して、病気を診断するのです。なのに、皮膚が全く正常で、それでいて異常にかゆいのです。これでは皮膚科医も困るでしょう。原因が分からないので、取り合えず対症療法として痒み止めの軟膏や抗ヒスタミン剤を処方しますが難治性で再発を繰返すようです。
皮膚科の先生は、恐らく前立腺肥大症のような排尿障害は尿の切れが悪く、陰嚢に尿が付着してかゆくなるのだろう思っているのではないでしょうか。
しかしこれは誤解でしょう。なぜなら、陰嚢が尿でかぶれて痒みが生じるのであれば、赤ちゃんのオムツかぶれのように陰嚢皮膚が赤くただれていなければなりません。ところが陰嚢掻痒症の場合、ほとんど方が原因不明とされるように陰嚢皮膚は正常です。
では、なぜ痒くなるのでしょう。その原因を考えるのに関連痛という生理学的生体反応を知ると容易に理解できます。
生理学では、痒み=微細な痛み感覚として考えます。ですから陰嚢のかゆみ=陰嚢の痛みとして理解できます。もう少し正確に表現すれば、陰嚢の皮膚のかゆみ=陰嚢の皮膚の微細な痛みということになります。すでに説明したように、関連痛は現在痛みのある場所・部分とは異なる、離れた他の臓器・器官の刺激が、投影されて感じる痛みのことを指しています。しかし、そこには一定の法則があります。関連痛を感じている皮膚と同じ脊髄中枢の位置でコントロールされている臓器・器官の病的刺激の投影であるということです。
陰嚢の皮膚を支配している脊髄中枢は仙骨部脊髄2番~4番です。仙骨部脊髄2番~4番中枢で支配されている臓器は、膀胱・前立腺・尿道・直腸・子宮頚部(女性のみ)です。ですから、膀胱・前立腺・尿道・直腸の病的刺激で陰嚢は関連痛が生じることになります。
陰嚢のかゆみ(関連痛)を訴える患者さんに遭遇(診察)した場合、これらの臓器・器官の病気を選択肢として考えなければならないことになります。
排尿障害を改善させれば、この痒みもおさまると考え、排尿障害の治療薬であるハルナールDを処方しました。
*****
2.シャワートイレ症候群
洗い過ぎじゃありませんか。よく聞いてみてください。
水流の圧と塩素か何かで皮膚がやられるんです。
そうすると、初めにかゆみがあってひっかく、小さなキズが出来る、排便か何かですこし汚れる、するといつも汗をかいたようになる、とくに布団にはいると温かくなってかゆく なり、掻くと今度はいたかゆくなるんです。
視診上はなれないとよく分かりません、かゆいはずなのに綺麗すぎるとき、皮膚が軽く白濁しているときが多いです。ただ真菌症とは鑑別してくださいね。
治療法はあまり洗いすぎるなと指導し、亜鉛華軟膏を30g程処方して一日数回塗布させます。シャワートイレは5秒まで、柔らかい紙で水を拭き取るでなく、吸わせるように指 導します。絶対に右から左へ(前から後ろ?)こすりあげるなといいます。
ご本人いたって真面目な方もおおく、ちゃんと洗っているのにおかしい、かゆいのに痛い、これを知らない医者を堂々巡りとなり、どんどん神経的に参ってしまう。
とある会社から、ウオッシュ*ット症候群とは呼ばないでとありました。登録されているようです。
メンタルヘルス・セルフチェック集
ストレス耐性度チェック
ストレス耐性度YesNoセルフチェック
あなたのストレスはどのタイプ?
Smpagうつチェック
うつチェックリスト
うつの簡単なテスト
ベックうつ病調査票・うつセルフチェック
HAM-D
うつ DSM-Ⅳ
ICD-10 うつ病エピソードの基準
リーボウィッツ社会不安尺度 Social Phobia
自殺企図評価尺度(SSI)
ゴールドバーグうつ病、躁病自己評価尺度
疫学的うつ病評価尺度 (CES-D)
エジンバラ出産後うつ病評価尺度(EPDS)
老年期うつ病評価尺度(GDS)
モントゴメリー / アスベルグうつ病評価尺度自己評価版 (MADRS-S)
モントゴメリー/アスベルグうつ病評価尺度 MADRS
Zung 不安症自己評価尺度 ZAS
ハミルトンうつ病評価尺度 HAM-D17
慢性疲労症候群 新診断指針
QIDS-SR 自己評価するうつ尺度セルフチェック
不眠傾向セルフチェック
うつ病患者復職準備度尺度
日本版社会恐怖尺度(SPS-J) 日本版社会的相互作用不安尺度(SIAS-J)セルフチェック
拒食傾向の特徴セルフチェック
摂食障害セルフチェック
アダルト・チルドレン傾向セルフチェック
SAD(社会不安障害)の診断の手がかりLSAS-Jセルフチェック
慢性頭痛セルフチェック
過敏性腸症候群(IBS)セルフチェック
「タイプA」性格セルフチェック
自律神経失調症セルフチェック
エイズが怪しいかセルフチェック
自閉症スペクトラム指数(Autism-Spectrum Quotient: AQ)自己診断 → 削除しました。
品川心療内科ご案内と「うつ?」と思ったときのお話+お薬の飲み方
最近の発表は
『こころの科学』 ネット社会とこころの悩みとDAM理論 今 忠 2009 日本評論社
→http://shinbashi-ssn.blog.so-net.ne.jp/2009-05-21
『うつ病治療ハンドブック-診療のコツ』 共著 大野裕編 「統合失調症とうつ」今忠・原田誠一 2011金剛出版
→http://shinagawa-lunch.blog.so-net.ne.jp/2010-01-21-3
******
品川心療内科は全予約制です
品川心療内科 お薬とカウンセリング
予約電話は 03-6712-9474 です。
港区港南2-14-10 品川駅前港南ビル 10階
品川心療内科
http://shinagawasn.blog.so-net.ne.jp/
港区港南2-14-10-10階
ーーーーー
自立支援法についてですが、
役所に行って手続きをすれば、
3割の自己負担が1割になります。
これは使うも使わないもその人の自由なのですが、
用紙を取りに役所に一回、
用紙を提出するためにもう一回、
二回役所に行くだけですから、
もし、制度を使いたいと思う人はご検討ください。
保健センター(保健所)に行って、「自立支援法の申込用紙が欲しい」と尋ねてください。
あるいはまず電話で。
*****
疲れが取れない人、不眠、食欲不振、能率低下、
ぐっすり眠りたい人、まず一休みしましょう。
規則正しい生活をしている人は結局仕事もはかどり
病気にもなりにくいと思いませんか?
*****
薬の微調整と
生活の微調整を一緒に進めましょう。
【診療科目】
心療内科、精神科、ED相談、パニック障害、うつ、不眠、過眠、能率低下、ケアレスミス、統合失調症、自閉症、虐待、PTSD、トラウマ、いじめ、過敏性腸症候群、全般性不安障害、社会不安障害、自律神経失調症、適応障害、各種ハラスメント、ストレス性の各種不調、浪費癖、アルコール症、リストカッター、拒食、過食、人を愛せない、人に愛されない、自殺願望、その他。消化器相談、呼吸器相談、皮膚科相談、花粉症相談など、薬の飲みあわせを考えて処方。漢方薬を積極的に活用。「軽い薬のみで」「薬なしで」「漢方薬で」などの要望にもこたえます。
【診察受付時間】
<日祝 休診>
※土曜日も診療。受付時間は通常通り、夜8時までです。
【各種保険取扱】
・紹介患者さんの予約について
1.内科や婦人科、整形外科から当院に紹介を希望される場合、初診予約はありませんので、いらした順に診察致します。その日のうちに診察できます。
2.紹介状がない初診の患者さんも、予約はありません。都合のよいお時間においで下さい。
*****
保険診療の場合、保険証をご持参下さい。
医師 すべて精神保険指定医
出版 丸善「こころの辞典」SMaPG
(ストレス・マネジメント・パワー・グループ)
大切にしたいこと インフォームド・コンセントは
心療内科領域では「対話と納得」です。
新橋心療内科は
患者さんのための「対話と納得」を目指します。
○受付時間
月-土、 午前10時-午後2時 午後4時-午後8時
休診日:日曜日、祝日
長期休暇 ゴールデンウィーク 暦通り
盆休み 8月13-15日、あとは暦通り
正月 12月29日-1月4日、あとは暦通り
○特色
夜8時まで受け付け
予約不要即日OK
漢方薬の積極利用
院内処方(院外処方にも対応)
サラリーマンのストレスケア
休職手続き・職場との調整
傷病手当金の請求
産業医との連絡
EAP機関と連携して治療・復帰援助
更年期のケア・月経前症候群
過食・嘔吐
認知行動療法
身体的・心理的・社会的側面について総合ケア
○相談の例
不眠傾向 うつ傾向 過食傾向
パニック障害 不安性障害
強迫性障害 社会不安障害(SAD)
慢性疲労 全般性不安障害(GAD)
対人過敏 自律神経失調症
心身症 男女更年期障害
不定愁訴 動悸
頭痛 肩こり 過呼吸 めまい 息切れ ふらつき
過敏性腸症候群 会社のストレス
神経症 統合失調症
ED 月経前緊張症
セクシャル・ハラスメント パワー・ハラスメント
○治療 少量の薬剤 と カウンセリング です。
安定剤、抗うつ剤、睡眠導入剤の他、
胃腸薬、鎮痛剤、漢方薬、ビタミン剤、ホルモン剤など、
いろいろなお薬が処方できます。
保険適用です。
EDのくすり(バイアグラ、レビトラ、シアリス)
男性若年性脱毛のくすり(プロペシア)
低用量ピル
など、自費の薬剤も用意しています。
環境・生活の調整ができなければ
ストレスは変わりません。ストレス調整をしましょう。
カウンセリングの場面では、生活指導が主体になります。
家庭や会社での過ごし方、
必要に応じて休職、制限勤務、
復職時には復職支援プログラムについて会社との打ち合わせ。
○EAP機関と連携して治療・復帰援助
連携関係にあるEAP機関と一体となって援助
企業人事・総務の方はお問い合わせください。
○費用 各種保険取り扱い。
バイアグラ1300円、レビトラ1200円、
シアリス10 1600円、シアリス20 2000円、
低用量ピル2000円。
うつかなあと思ったら、できるだけ早くクリニックを受診し、早期に治療することが回復への近道です。
うつの場合、精神科か心療内科で診てもらえます。どちらでも大丈夫です。当院もどちらでも対応しています。
○こころの不調は誰にでも起こることです
こころの不調を分類すると、
不安……パニック障害、強迫性障害(OCD)、
社会不安障害(SAD)、全般性不安障害(GAD)
気分の変調……うつ状態、躁状態など
認知の変調……統合失調症など
その他にも、解離性障害や適応障害、
急性ストレス反応、性格障害など。
一般に、私たちが一生の間に、何らかのこころの不調におちいる割合は
3~4割程度に達すると言われていますから、
誰の身にも、普通に起こることだと考えられます。
会社で誰かが休職しても、あるいは自分が休職しても、
お互い様ですから、助け合いたいものです。
○最近調子が悪いなあ、ひょっとしたら「うつ」かなあと思った時、どうなさっていますか?
まず自分でチェックしてみましょう。
たとえばこちら→新橋心療内科-SMaPGうつチェックリスト
参考になるサイトもあります。
たとえばこちら→SMaPG総合サイト「初心者心療内科」
会社の医務室にお医者さんや保健婦さんがいたら、また、
産業カウンセラーさんがいたら、相談してみましょう。
最近では企業が契約しているカウンセリング室もありますから、相談してみましょう。
情報が企業内部には流れないという安心感があるようです。
この方面に詳しい友人に聞いてみるのもいいと思います。
○最近はEAP機関でメンタル・カウンセリングを実施しています
あなたの会社がEAP機関と契約していたら利用するのも方法です。
また、社員の家族もEAP相談を使用できますから、確認してください。
EAPの相談担当カウンセラーさんと話してみて、
必要ならば当院を紹介してもらってもいいのです。
ここまで無料です。
EAPを経由してもしなくても、
また、いろいろな「うつ」のチェックリストなどで確認してみてもみなくても、
(チェックリストがいつも正確なわけではありません)
やっぱり「うつ」かもしれないなあ、
「不安が強い」「涙が出る」「眠りが浅い」「食欲がない」と思ったら、
思い切って、しかし、気軽に、クリニックを受診しましょう。
○初めての診察
皆さんが一番悩むのはここだと思います。
どんなお医者さんがいるのか、どんなことを聞かれ、
どんな診察をされ、どんな治療をされるのか、
不安ですね。
まず、当院では、現在、予約を取っていません。
「それじゃあ、何時間かかるか分からないじゃないか」と思いますよね。
でも、当院は、予約なしで受付順です。
前の人が何人いるという目安はありますが、
どのくらい時間がかかるかは、分かりません。
二人のお医者さんで診察しますので、
それぞれの担当があり、
それも予測を分かりにくくします。
わたしたちの診療では、標準的に一人何分と申し上げられません。
そのことをご理解いただいたうえで、
ご利用いただければと思います。
今後も予約なしを続けるかどうかですが、
心療内科・メンタル関係では予約診察としている場合が多いのですよね。
皆さんは、次の予約のときまで、診察なしでがまんできる自信がありますか?
虫歯なら予約がいいと思います。痛くても鎮痛剤でなんとかなりますから。
でも、心療内科・メンタルは、薬を飲んで我慢していればいいのでしょうか?
予約制だから、がまんしないといけないというのでは、余計苦しいのではないでしょうか。
一方、電話では大事なことは見えないと思います。
電話を取っているうちに、大事な目の前の患者さんは後回しになってしまいます。
これはよくないと考えています。
待ち時間は分からない、でも、順番を待っていれば必ずその日のうちに診てもらえる、
そんなクリニックがあってもいいと思います。
新橋、日比谷、銀座周辺のメンタルクリニックはほとんど予約制ですから、
是非予約制がいいという人は、選択肢がいくつもあります。
当院ひとつくらいは、「予約なし、来院した順番」という仕組みでもいいのではないかと、
いまは考えています。
今後、状況に応じて、柔軟に考えるつもりです。
というわけで、予約なしで、健康保険証を持って、受付に来ていただきます。
そこで簡単な初診時の質問表を用意していますので、
書ける範囲で結構ですから、書いてください。
こちらをプリントアウトしてお持ちいただいても結構です。
初診シート詳細版2008-9-29
初診シート簡易版2008-9-29
USBメモリーで持ってきていただければ、そのまま電子カルテに取り込めますので、
それも結構です。
電子メールは個人情報の関係もあり、できません。
つらい時には何も用意しないでおいでください。
診察は、まず最初は現在の症状のことについてお尋ねします。
身体的診察や血液検査などは、クリニックモールの中に、
内科、整形外科などが入っていますので、お願いしています。
専門性を高める意味でも、診断精度を上げる意味でも、大切だと思います。
でも、必要な場合は、あまりありません。
必要かなと思われる人は、あらかじめ、内科などで検査は一通りすんでいるし、
そうでなくても、定期検診を受けています。
内科などで薬をもらっていて、それで治らないから来たという人が多いようです。
たいていのお薬は当院で処方できますから、いままで使っていた薬を継続することができます。
脳波、睡眠検査、脳MRIなどについては、必要に応じて紹介します。
入院施設はありませんので、これも紹介です。
いろいろな施設が豊富にあるので、
あえて自前で用意する必要もないのが実情です。
必要に応じて最適な施設を紹介しますということでも充分に意味があるのではないでしょうか。
当院自体は最小規模として、連携を重視する立場です。
結局、いきなり採血もしないし、心電図もしません。必要がないのです。
希望もしない余計なことをされない、これも一種の安心感ではないでしょうか。
2008年4月から一部制度の変更があり、
平日午後6-8時と土曜日12-8時のあいだは夜間休日加算となり、
三割負担の方で150円の割り増しになります。
お昼の時間に来ていただければ、空いていますし、150円安いというわけで、
好都合です。
○初診時から3-4回までの診察の内容
おおむね、次のようなことが知りたいと思っています。
患者さんとして分かることは書いてきていただけると助かります。
⇒ちょっと詳しい初診シートがこちらにありますので、コピーしてワープロで書いて
初診時に見せていただければよろしいかと思います。
初診シート詳細版2008-9-29
⇒簡略版はこちら。こちらでも充分です。
初診シート簡易版2008-9-29
1.主訴、始まりの時期、きっかけ
2.SDSやSRQ-D、HAM-Dを施行
3.悲哀……涙、将来に希望がない
4.億劫さ……能率低下、ミス
5.興味……新聞、ニュース、趣味
6.希死感
7.イライラ・精神運動抑制のどのあたりに位置するか
8.不安焦燥の程度
9.睡眠
10.食欲・体重・尿・お通じ
11.身体症状・月経・検診結果・既往歴
12.勤怠・職場の現状
13.つらいのは仕事内容か時間か対人関係か
14.性格傾向の概略について
15.家族状況、遺伝関係、生育歴、躁状態の時期があったか
16.全体の表出、表情、話し方、印象について記載
17.必要に応じて心理検査の計画
DSMを念頭において、チェックする。性格の軸、適応の軸についても確認する。
メランコリー親和型が典型であることを念頭において、その典型からの距離を測る。
統合失調症においても、性格障害においても、初老期認知症においても、
あるいはADHD、高次脳機能障害においても、うつ状態は見られるので、見逃さないように鑑別する。
薬剤は現在症状と基本性格を診て選択する。
イライラが強いか、意欲低下が強いか、が大まかな目安になる。
また、対人距離が近い人と遠い人とでは薬剤選択が異なる。
漢方薬を積極的に使う。
思考障害や能力低下が根本的に影響している場合があるので、
見逃さず、原因を特定する。いろいろな可能性がある。
○その後の治療
1.原因について整理
2.カウンセリングやお薬で治療、場合によっては制限勤務や休職
3.再発予防教育
4.家族教育
5.休職した場合には休職中の生活指導、復帰前のリハビリ、復職支援プログラム、職場との打ち合わせ、復帰後の仕事の内容、制限勤務の指示、職場の産業医・保健婦との情報共有
6.休職中の給与補償の書類(傷病手当金請求書、場合によってはハローワークに書類提出)
7.自立支援医療費制度、精神障害者保健福祉手帳、地域障害者職業センターの「リワーク支援」など活用できる制度や施設の利用検討
これらを順次考慮していくことになります。
1.急性期……静養する。
2.回復期……生活のリズムを整え症状を改善する。必要なら服薬。
3.復職準備……通勤の練習や仕事の練習をして、復帰前リハビリ。
4.復職交渉……円滑な職場復帰をめざして人事部、産業医、保健婦と情報共有する。
5.復職……職場リハビリのつもりで、短時間、軽作業から開始して、徐々に時間を長くし、作業負荷をあげて、通常勤務に復する。
6.再発防止……スケジュール管理、疲労度管理、休養の仕方、心理サポート構築などを確認する。QIDS-SR 自己評価するうつ尺度。ストレス・マネージメント・レコーディング。
これらの段階を踏んで治療は進みます。
○休まないで治療も
お医者さんとしては、一番安全確実な治療を選択したいので、
「休職して、お薬を使う」、とおすすめすることが多いのです。
しかし、これは最近感じていることですが、
患者さんの立場になってみれば、
休まないで、薬で、なんとかならないか
というこことだと思います。
なかには、休ませてもらえたらいいけれど、言い出せなくて、
という人もいて、その場合には、休職で問題ないのですが。
絶対に休めないと決心している人を説得して、
休養をとってもらうのも私たちの大事な仕事です。
しかし、そうではなく、休まないで、もう少し、
なんとかならないかというのも、切実な患者さんの希望です。
このあたりで、あまりに妥協してしまうと、治療としてはうまく行かないのですが、
しかし、新橋のあたりのサラリーマンさんの話を聞いていると、
休んでくださいとばかりいっているわけにもいかないようだ
という気持ちになります。
彼らの責任は重い。一般に、
「無理をしても、人生あんまり変わりないよ」と説得して
有効な場面も多いですが、
このあたりのサラリーマンさんの場合、
努力の成果がどんなにすばらしいものか、
諸先輩の実例を見ているわけですから、
ぎりぎりまでがんばっていても、なお、休む気にはなれないようです。
猛烈サラリーマンは過去のもの、といった感じで、
テレビや雑誌では流れていますが、
新橋のサラリーマンは、やはり、猛烈です。
「がんばってもいいことないしな」と、若い人はいいますが、
新橋では、がんばったら、とてつもなくいいことがあるのです。
そんなことも考えると、休むだけではなく、もっと知恵がないか、
考えてみなければならないところだと思います。
○自然治癒力を妨げない、引き出す。
当院としては、自然治癒力を引き出す方式を主眼に考えています。
自然治癒力を妨げているものがあったら、それを取り除く。
自然治癒力が弱いようなら、それを補助する。
漢方薬とかビタミン剤とかはそんな感じだと納得していただけると思います。
睡眠導入剤は、薬で無理に眠らせるというものではありません。
多くは睡眠のきっかけを作るだけです。
抗うつ剤は、いろいろな働きがあるのですが、
結局、ゆっくり休んでいただいて、自然治癒力を引き出す、
そのような働きを主眼としてもいるのです。
セロトニンが増えればすべて解決するのなら、
話はもっと簡単なはずなのです。
虫歯のように原因を取り除けるなら、一番根本的で即効的な治療ですが、
精神的な事柄に関して、そのようなことができるはずもありません。
骨折したときに、「がんばって骨を早くくっつけよう」と思ったとして、
どうすればいいでしょうか?
結局、骨がずれたりしないようにして、時間を待つしかありません。
そして、それで充分にいい治療なのです。
待つ時間はつらいものです。
ついつい、余計なことをしてしまいます。
そこを、ちょっとだけがまんして、待ってください。
骨折したとき、骨がくっつくのを待っているのだ、そうイメージして、待ってください。
そのうち治療が進歩すれば、
骨をくっつける瞬間接着剤ができるかもしれません。
うつになった脳神経細胞を瞬間的に治してしまう方法がみつかるかもしれません。
でも、それまでは、少なくとも、治療の妨げになることはしないで、
ゆっくり待つことです。
体の中で、一所懸命、治療が進んでいるのですから。
自然治癒力を引き出す、邪魔しない。そんな方針です。
○抗うつ剤の飲み方
もし、「うつ病」「うつ状態」であると診断されたら、治療と抗うつ剤について、説明があります。
また、勝手に減らしたり、勝手に中止したりしないようにしましょう。
「怠け病」「気の病」や「性格が悪いから」ではありません。自分を責めないようにしましょう。
効果が出て楽になる前に、副作用が出ることがありますが、薬をやめないようにしましょう。
4~5回かけて、だんだん増やしていって、標準量まで到達します。
総合的にケアしましょう。気になることは、気軽に相談してください。
うつ病やうつ状態の場合には、不安やイライラをともなうこともあり、
抗不安薬を併用することも多いと思います。
抗不安薬は、不眠、食欲不振、めまい、肩こり、頭痛などにもよく効くので、
全身状態を楽にしてくれます。
さらに、一部の抗不安薬は、うつに対して速効性があります。
抗うつ剤に抗不安薬を併用することも検討に値する選択肢となります。
世間はいろいろですが、がっかりしないで、科学的に治療しましょう。
三寒四温といいます。焦らないで、2~3ヶ月先を目標にしましょう。
一日動くと次の日は動けない。どうして気力が出ないのか。」と悩むことがあります。
ここで焦らないで、辛抱することです。
できれば、空いている昼の時間帯に通院しましょう。
それ以外でもお話をしましよう。薬だけを漫然と飲んでいるのは、慢性化につながります。
本当に必要なのか、判断しましょう。本当に必要なら、一年でも二年でも飲みましょう。
合理的に対処しましよう。
体質、全身状態、薬の種類、量に応じて、これらの副作用に対応するお薬も併用します。
第2回目
症状は服用開始1~2週間後から徐々に改善していきます。
うつ病の薬物療法は、計画的で継続した服薬が重要です。
効果が現れるまで徐々に増やして患者さんに合う量に調整します。
これは決して悪くなったからではありません。段階的に増やして標準量まで到達します。
そして、数カ月、その量を維持します。薬を減量するときにも、段階的に減らします。
そのほかにも飲む時間を変えるなど、微調整を加えていきます。
少量からはじめて、調整していきます。
第3回目
うつ病は、ストレスなどが原因となって、脳の中のセロトニンやノルアドレナリンといった
神経伝達物質が足りなくなったために、疲れたり気力がなくなったり、
気分が落ち込んだりする病気です。
バランスを整えてくれますが、効果が出てくるまで少し時間がかかります。
これで2週間経ちましたので、そろそろ少しだけ楽になっているのではないでしょうか。
少しよくなったかな、と感じられるようになるまでに1~2週間、
あるいはもう少しかかることもあるわけです。
セロトニンが増えてきちんと脳の中で働くようになれば症状は我慢し易くなりますから、
焦らずにゆっくりと治療をしていきましょう。
シナプス間隙の5-HTを増加させることによって抗うつ作用を発揮します。
投与後は比較的速やかに5-HTの再取り込みを阻害しますが、
抗うつ作用を発揮するまでには1~2週間、あるいはそれ以上の時間がかかることがあります。
これには、5-HT放出に関するフィードバック機構が関与しており、
SSRIの効果発現には、うつ病でアップレギュレートされている
5-HT自己受容体の脱感作が必要で、それに1~2週間かかるためだと考えられています。
理解してください。「気合」の問題ではないのです。
第4回目
薬剤量が増えていくことが不安になるかもしれません。
だんだんと薬の量を増やしていくのは、標準量まで持っていこうとしているためです。
飲み始めに多い吐き気などの副作用に注意しながら、
少量から始めて少しずつ服用量を増やしていきます。病気が悪くなっているのではありません。
投与初期に一過性に現れることが多い症状です。処置をしなくても消失する場合がほとんどですが、
これによって服薬を中止してしまう人もいます。また、通院をやめてしまう人もいます。
効果が現れるまで充分に増量することが普通です。
必要に応じて、制吐剤を使用することもあります。
うつ状態の場合には、食欲不振となっている場合が多いですから、
胃薬を併用することは合理的です。
患者さんは「副作用が強く、効果が少ない薬」という印象を持つことがあります。
副作用は最初の2~3日から一週間がピークで、効果そのものは、
2週間以降くらいに出てきます。
この差をよく理解して、自己判断で服薬を中止しないようにしましょう。
標準量まで上げて、それを一定に保つことが重要であると考えています。
薬に何を求めるかによるわけです。
一時的なリリーフでいいなら、低用量でいいと思いますが、
長期的な見通しを持って対処するなら、標準量を維持してみることが得策でしょう。
このあたりは、人生観や価値観とも関係しますので、お考えを聞かせてください。
また、医学の現状もお話します。
第5回目
抗うつ剤は標準量まで到達して、服用開始初期に感じていた悪心や傾眠の副作用も
すっかり消えていると思います。心配ないようなら、副作用対策のお薬は、中止にします。
確かにこのお薬を飲み始めてしばらくの間は、まれに不安感やイライラ(焦燥感といいます)した気分が
強くなることがあります。
また、うつ病の患者さんの、死んでしまいたいという気持ち(希死念慮といいます)を
強めてしまうこともあります。
しかし、こうした気分は一時的なもので、治療を続けていると自然におさまってきます。
不安感やイライラした気分が強くてつらい場合には、しばらくの間、抗不安薬を一緒に飲むことで、
この時期を上手に乗り越えることができます。抗不安薬を上手に併用しましょう。
抗不安薬を合理的に利用することによって、抗うつ剤を飲み続けることができれば、大変有用です。
第6回目
この時期になると、かなり落ち着いてくるものです。
したがって、一部の人は、自分で薬をこっそりやめていたりします。
薬をやめられれば完治が近いと考えるようです。
しかしそんなことはありません。せっかく順調に回復していた脳内物質の流れが、また滞ってしまいます。
薬を中止した影響が出てくるのも、中止してからしばらくたってからになります。
そのときに反省してまた薬を飲み始めたとして、それだけ治療が遅れてしまいます。
完全に治って会社に復帰して、業務も通常通りにこなせるところまでしっかり薬を飲んで、
その後に、減量していくようにしましょう。
脳が自分の力で十分なセロトニンを作ることができるようになるまでには
少なくとも半年はかかるといわれています。
薬を飲み続けることによるマイナスは何もありませんから、焦らずに治療を続けていきましょう。
焦燥感、気分の落ち込みなどの中止後発現症状が出現することがあります。
中止後発現症状のほとんどは一時的で軽度ですが、まれに重篤になることがあります。
自己判断による薬剤の急激な減量・中止は危険なので、決して行わないようにしましょう。
自己判断による服薬中止は起こりやすいものです。症状が改善してきた場合、
せっかく有効なお薬が見つかったのですから、少なくとも半年程度、
できれば年単位の治療継続が必要であることをご理解いただきたいと思います。
もしそれが不安で不快で、意に沿わないなら、話し合いましょう。
どこかに誤解や思い込みがあるかもしれません、
また、我々治療者の側に、患者さんの人生についての理解の不足があるかもしれません。
よく話し合えば、一致点が見つかると思います。
第7回目
おおむねこの頃には、生活リズムも整い、復帰に向けて何かしようかと思う頃です。
復職に向けて、時間割を決めて、作業や読書に取り組んでみるのがよいでしょう。
あくまでも少しずつです。
新聞を二時間も読み続ければ、かなり疲れます。図書館で雑誌を数冊、二時間も読めば、そ
れなりに疲れるものです。その疲れの程度を測定するつもりで、
最初は一時間、次には二時間、集中読書をしてみて下さい。
「今回、どうしてうつ病になったか、今後それを回避するためにはどうすればよいか」
について考えて、文章にまとめてみるのもよい方法です。
おおむねワープロでA4二枚程度にまとめて、見せていただければ、
アドバイスできると思います。
しかし一方で、今ひとつ効果がないと感じる人もいるはずです。
ひとつの抗うつ剤について、標準量まで増やして、その量を維持し、
約6週間たって、改善が見られないようならば、その薬は無効であると考えてよいでしょう。
抗うつ剤を変更する場合にも、徐々に入れ替えることが原則です。
場合によっては、一度に交換する方法もありますが、
やはり原則は、部分的に入れ替えてゆく方法になります。
ご理解ください。それを過ぎて主観的に効果が実感できず、
客観的にも効果が認められない場合には、薬剤変更を検討します。
また、不眠、食欲不振、頭痛、身体のだるさなど身体症状の変化を注意深く報告してください。
抗うつ薬の効果発現の経過は「少し眠りが深くなった」「少し食欲が出てきた」
「イライラすることが減った」などわずかな変化として現れることも多いので、
本人の自覚としては、「よくなっていない」と感じてしまうこともあるようです。
○体質改善
http://www17.ocn.ne.jp/~ssn1121/2007/html2/abab.html
○イラストのページ
http://www17.ocn.ne.jp/~ssn1121/2007/html/imagepage2.htm
○イラストで見る認知療法
http://www17.ocn.ne.jp/~ssn1121/20070202-2.htm
○いろいろなチェックリスト
http://www.geocities.jp/ssn837555/selfcheck.html
トップページに戻る
リンク
翻訳 http://www.kotoba.ne.jp/
http://7go.biz/translation/
http://translation.infoseek.co.jp/
辞書 http://www.weblio.jp/
http://www.excite.co.jp/dictionary/
http://dictionary.goo.ne.jp/
文献 http://www.meteo-intergate.com/index.html
http://www.medical-tribune.co.jp/
http://www.mnc.toho-u.ac.jp/mmc/pubmed/
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/
http://japan.elsevier.com/index.html
青空文庫 http://www.aozora.gr.jp/
Project Gutenberg http://promo.net/pg/
プロジェクト杉田玄白 http://www.genpaku.org/
無料サイト集 http://www.kooss.com/
お得ウェブ http://www7.ocn.ne.jp/~otoku/index.html
ホームページをつくるならこんなフラッシュ素材 http://www7.ocn.ne.jp/~otoku/free-flash.htm
コンピュータなど「できるシリーズ」 http://dekiru.impress.co.jp/ この中の「ビジネス検索術」が役に立った
Google検索で役に立つページ http://www.google.co.jp/intl/ja/help/features.html#calculator
*****
2009-9-29
リンク-2へ
*****
2008-7-15
http://www.healthist.jp/index.html
ここはヤクルトによる健康ニュース
2008-6-29
ライフリンクのページ http://www.lifelink.or.jp/hp/link.html
ここに
▼今すぐ「助け」が欲しいとき ▼「借金」に困っているとき ▼「労災手続き」について知りたいとき ▼「遺族のつどい」について知りたいとき ▼世界の自殺対策関連組織 | ▼「いじめ」で困っているとき ▼「職場の悩み」を相談したいとき ▼「うつ病かも」と思ったら ▼行政窓口・統計資料など ▼ライフリンクの仲間たち |
2008-6-9
http://www.karadakara.com/sindan/index.html
いろいろなセルフチェックをきれいにまとめている。
*****
最近はうつ、不安、不眠についてのインターネット上での情報も増えてきました。
メーカーさんのつくるページは内容もしっかりしていますし、なによりきれいでわかりやすいですね。
たとえば、グラクソ・スミスクライン社「こころのくすり箱」。
ファイザー社は「こころのひまわり」。こちらはメンタル情報としては後発で、最近始まったばかりです。徐々に充実すると思います。
アステラス社は うつはここ。社会不安障害はここ(SADNET)。
ヤンセンファーマ社は「メンタルナビ」。
そのほかでは、たとえば、
UTU-NET「うつ・不安啓発委員会公式ホームページ」。
「サイコロソフト」
強迫性障害
認知療法関係では
原井宏明の情報公開
CBT(認知行動療法)センター
認知療法への招待
丹野研究室(認知療法)
認知行動療法・認知療法の道具箱(ナット&ボルト)
いろいろあげると
くすりの情報 製薬協
Utu-Web-Clinic
日経いきいき健康
日経 ココロの休憩室
こころとからだの対話
月刊誌プシコ
ヤフー ヘルスケア
msn ココロすっきり相談室
うつ、のち晴れ
過重労働対策ナビ 大量の情報を整理して検索ボックスをつける。この形式がいいですね。
メンタルヘルス研究所
自殺予防総合対策センター
EAP研究所
医療法人のEAPの一例
職業性ストレス簡易調査票
事業所におけるストレス・メンタルヘルス対策の進め方
しばらく読むと分かりますが、情報が反復されているだけで、
他にないことが書いてあるとすれば、情報として怪しいということです。
*****
睡眠を中心に集めるとこんな感じ。
http://www.kaimin.info/part/pdf/nisshi.pdf
http://www.kaimin.info/part/pdf/check.pdf
http://www.kaimin.info/part/pdf/techo.pdf
快眠推進倶楽部
http://www.kaimin.info/index.html
よいおやすみ.com
http://yoioyasumi.com/
●日本睡眠学会
睡眠に関する基礎知識、日本睡眠学会の活動、日本睡眠学会定期学術集会抄録、ニューズレターなど掲載。
http://jssr.jp/
●健康ネット
財団法人 健康・体力づくり事業財団のホームページ。
健康に暮らすためのヒント、健康チェックと診断、アドバイスなど、健康情報のメール配信サービスなど。
http://www.health-net.or.jp/
●NIKKEI いきいき健康
日経新聞の健康・医療・介護に関するサイト。健康ニュース、処方薬サーチ、全国医療機関ガイドなど。「いきいき大事典」では快眠法についての記事が紹介されている。
http://health.nikkei.co.jp/
▼「安眠で心身の疲れを吹き飛ばす」
http://health.nikkei.co.jp/mini/i010921_01.cfm
▼「快適な睡眠法」
http://health.nikkei.co.jp/mini/i010312_01.cfm
▼「よりよい睡眠を考える会」
http://health.nikkei.co.jp/fujisawa-suimin/index.html
●か・ら・だ/け・あ
読売新聞の医療介護のページ。読売新聞連載の「医療ルネサンス」「医療相談室」など。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/
●healthクリック
NTTデータによる健康総合サイト。生活習慣病や身体の悩みなど健康に関するあらゆるトピックスを掲載。メールマガジンやフォーラム等も紹介。ヘルスケアライブラリの睡眠のコンテンツも充実している。
http://www.health.ne.jp/
▼「睡眠・寝不足」
http://www2.health.ne.jp/library/1400-15.html
● 健康@nifty
プロバイダーniftyによる健康関連情報を幅広く集めたサイト。くすり相談、オンライン健康診断のほか、インターネット医科大学では健康に関する無料医療相談もあり。
http://health.nifty.com/
● BIGLOBE健康
プロバイダーBIGLOBEによる健康情報サイト。「メディカル談話室」のバックナンバーで睡眠障害の克服法について4回シリーズで詳しく解説している。
http://health.biglobe.ne.jp/
▼「光で体内時計を整える~睡眠障害の克服法」
http://health.biglobe.ne.jp/md/colum03/item33.html
●So-net ウェルネス
プロバイダーSo-netによる健康な生活のための情報やサービスを紹介したサイト。ダイエット、ストレスチェック、リフレッシュ情報など生活に役立つコンテンツが充実。
http://www.so-net.ne.jp/wellness/
●花王 Good Sleep Japan
睡眠に関する科学的知識に基づくチャートやチェックシートに答えると、睡眠の質を高めるおやすみ前のリラックス法など快適な眠りをとるための幅広い情報が得られる。
http://www.kao.co.jp/gsj/
●睡眠障害相談室
眠りに関する悩みをもつ人たちのためのサイト。不眠、過眠、睡眠中の異常についての情報提供のほか、睡眠の悩みに関する相談も受け付けている。
http://homepage2.nifty.com/sleep/
●Suimin.net
睡眠の情報サイト。睡眠のQ&A、睡眠用語集、睡眠薬の正しい服用など、よりよい睡眠のための情報を提供している。
http://www.suimin.net/
●サイエンティフィック・ライブ ”サピエンス”
日経サイエンス社主催の科学フォーラム、サイエンティフィック・ライブ "サピエンス" の紹介。生活に関わりの深い科学がテーマにとりあげられている。
▼第13回「睡眠と夢のサイエンス ヒトはなぜ、夢を見るのだろうか?」
http://www.hitachi-hitec.com/about/library/sapiens/013/index.html
● LOFTY KAIMIN CHANNEL
寝装具メーカー ロフテーのサイト。ぐっすり眠るためのヒント、枕の選び方など。
http://www.lofty.co.jp/
● NHK健康ホームページ
NHK「きょうの健康」のホームページ。番組でとりあげられたテーマがわかりやすくまとめてあり、病名から情報を検索することができる。
http://www.nhk.or.jp/kenko/
●生活ほっとモーニング
NHKの番組「生活ほっとモーニング」のホームページ。暮らしに役立つ身近な情報がとりあげられている。
http://www.nhk.or.jp/hot/
● 香りの小瓶
資生堂の香りに関するサイト。「ぐっすり眠るための香り」など香りを日常で活用する方法などを紹介している。
http://www.shiseido.co.jp/s9802kor/html/text/index2.htm
●とっておきのハーブ生活
エスビー食品のハーブに関するサイト。ハーブの生活への取り入れ方、ハーブのガーデニング講座、またハーブを使ったレシピ、アロマテラピーなどを紹介。
http://www.sbfoods.co.jp/herbs/
●湯の国
生活の中でも「風呂」にスポットをあて、紹介しているサイト。有名人によるお風呂に関するコラム、バスタイムを有効に過ごすためのバスタイムプログラムなど。ぐっすり眠るための入浴のヒントもある。
http://www.yunokuni.com/
● 花王生活文化研究所
毎日の暮らしに役立つ生活情報。そうじ、洗たくなど家事に関するマメ知識、健康、美容、育児などにカテゴリ分けされたくらしのレシピ集がある。
http://www.kao.co.jp/LIFEI/
●KURASHI-Web
Panasonic hi-hoのサイト。旬の話題やトレンド、季節の情報から、ダイエット、育児、家事などの情報満載。健康に関するコラム、お風呂、アロマ、リラクゼーション情報で心の疲れを癒すコンテンツもあり。
http://kurashi.hi-ho.ne.jp/
●e-ESSE
扶桑社の雑誌「ESSE」のサイト。体においしいマメ知識では食材が体に与える影響、眠りにいい食材、メニューなどを紹介している。また健康レシピを月~金まで毎日メール配信してくれる。
http://www.e-esse.com/
●クロワッサンのホームページ
マガジンハウスの雑誌「クロワッサン」のサイト。健康、美容、暮らしなどのカテゴリ別にわかりやすく情報がまとめられている。
http://croissant.magazine.co.jp/
● シニア@毎日
毎日新聞社のシニア向け情報サイト。ニュースや生活情報など、これからのシニアライフのための情報が満載。毎日新聞の記事「知って得する暮らし百科」をまとめたもの、シニア世代と同じ視線での編集部記者による独自の取材記事など。
http://www.mainichi.co.jp/senior/
● 松下電工ダイナミックライフ
元気高齢者のために新しいライフスタイルを提案し、応援するサイト。
http://wwwt.mew.co.jp/wellness/club/dynamic/
● シニアライフ
中高年シニア世代がよりアクティブに、活発に、セカンドライフを送るためのコミュニティサイト。旅日記の投稿や川柳・エッセイ、デジカメでとった写真の投稿コーナーなど。
http://www.senior-life.ne.jp/
●ロハス・メディカル
http://www.lohasmedia.co.jp/
*****
メーカー系のサイトは、
内容としては、最大公約数・共通項を書くものですから、あまり違いはありません。
責任があれば、いい加減なことは言えなくなるわけです。
違いは、プレゼンテーションの仕方です。
個人クリニックから発信している情報と、上記で紹介したサイトを比較すると、
「個人で撮影したビデオ」と「テレビ局が作ったテレビ番組」の違いくらい、大きな違いがあります。
特に、マンガを入れたり、動画を組み込んだり、イラストの工夫があったり、
これは個人の趣味の範囲ではうまく行かないことが多いようです。
しかし一方で、お金をかけているということは、資金の出所があるわけで、
そちらの影響がどのくらいあるのかも、注意したいところです。
最近では、大企業並みのきれいなサイトを作ることもできないわけではないのですが、
作りこんでしまうと、あとが大変です。
気軽に更新できなくなってしまいます。
作りこんで、かつ、最新状態を保持するには、Web業者さんに頼めばいいのですが、
伝言ゲームのようになってしまい、
私の意図が伝わらないこともあります。結局、諦めたりします。
新橋駅前という場所柄か、
クリニックではWebデザイン関係やIT関係の方の相談も多いのですが、
Web管理の人たちがうつになってしまうくらい注文は多く、複雑で、わがままのようで、
そうした人たちの苦難もよく分かるだけに、
自分でできることなら、それですませようと思ってしまいます。
個人的にできることは、そうした「作品」について、さらに解説することでしょうか。
「NHKスペシャル」を個人で作るのは難しいけれど、
その作品について紹介し、感想を加えることで、理解が一層深まる、
そのような助けはできるのかもしれません。
*****
その後の追記2008-5-8
健康サラダ
http://www.k-salad.com/w/
■摂食障害支援グループの連絡先
★ミモザ 電話045・787・4329(火-土の10-17時)
ホームページ(http://www17.ocn.ne.jp/~mimoza/indexn.html)
★のびの会 電話045・787・0889
(相談は月・水の11-15時。患者家族のためのミーティングや勉強会も定期的に開催)
■各地の主な摂食障害自助グループ
★NABA(東京都世田谷区)
★かなりあしょっぷ(滋賀、京都、大阪で活動)
http://www.osk.3web.ne.jp/~irabuti/canary/
★ママラボ(大阪府高槻市。摂食障害を持つママ同士のグループ)
http://blog.goo.ne.jp/kimuki211
◆ LD関係書籍リストは以下のサイト。
全国LD親の会作成 http://www.normanet.ne.jp/~zenkokld/books.html
LD STATION 作成 http://www.amy.hi-ho.ne.jp/yamaokash/ldbook00.htm
日本LD学会の出版物 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jald/doc/doc-j/j10.html
Learning Disabilities Association of America (LDA) 作成 [洋書]
http://www.ldanatl.org/store/
*****
2008-6-6 追記
- 東京いのちの電話
- 東京都医療機関案内サービス”ひまわり”
- NCNP 国立精神・神経センター
- 青少年健康センター
- ひきこもり情報|NHK福祉ネットワーク
- うつサポート情報室
- 日本オンラインカウンセリング協会
- ひとりで悩まず、まず相談(ヤングテレホン) :警視庁
- 犯罪被害者ホットライン :警視庁
- 産業保健推進活動 - 労働者健康福祉機構
- 働く人のメンタルヘルス
- 心理学 総合案内 こころの散歩道 (心理学講座)
- 借金苦悩者の自殺をなくすネットワーク
- UTU-NET うつ病、パニック障害、強迫性障害(OCD)情報サイト
- NPOうつコミュニティー
- こころのくすり箱 −うつ病に関する情報−
- 厚生労働省
- キャリア・カウンセリング(無料サービス) 「働く若者ネット相談事業」(厚生労働省委託事業)
- 自殺対策支援センターライフリンク
- 法テラス
- 日本自殺予防学会
- SAMARITANS
- Lifeline Australia
- 自殺予防総合対策センター
2009-5-21 最近の記事
最近の記事2009-3-19-2
治療継続率persistenceと治療遵守率compliance
朝起きること
治療の利益と不利益
境界性人格障害と双極II 型障害をどう捉えるか
逃避型抑うつとディスチミア親和型うつ病
モラル・ハラスメントと自己愛性性格
時間をかければ解決は見えてくる
うつ病という名の過剰診断
若年性認知症で万引き 懲戒免職の男性に障害年金支給へ
アドヒランス
セクシュアルハラスメント
アサーション
更年期うつ病
初老期うつ病
精神療法と生活指導
AさせたいならBさせろ
日記療法
躁うつ病
アブラハムの口愛期の一体化願望
説明と理解
摂食障害と向き合う 体への影響深刻
未来を信じて歩いていこう
こころの悩みに強くなる
生きるために許される少しの妄想
セレギリンのドーパミン代謝抑制作用
薬の副作用
薬の依存性 嗜癖する脳
退行操作
なるべくすべてをあとまわしにする
施設内での病理
摂食障害
摂食障害、「食べなさい」と強いず安らぎ与えて
最近の記事2009-3-19-3
愛よりもやさしく
人の世ではやむを得ず敗戦処理をしなければならないこともある
人生における回復力
憎しみは憎しみによって報復される
恨みの連鎖は人間の視野を狭窄させる
人生の要点は
病気か環境反応か
苦難の中にある人への連帯のメッセージ 歴史の彼方に真実は立つ
患者さんとともに考える,認知行動療法
他者からのまなざしの局所的過剰
朝型生活に切り替える
セレンディピティ
喪失感も忘れるしかない
傷ついた心を癒すためには忘れることしかない
なぜ人を傷つけるのか
弱っているときにらに傷つきやすくなってしまうことの解釈
心臓がどきどきしているから私は不安なのだと感じているのではないかという問題
暴露反応妨害法は2時間我慢する 強迫性障害
潜在記憶と顕在記憶
倒産しても破産しても明日がある
最近のパニック障害
うつ病で休んでいるときの掃除
どうしようもなく圧倒される
自己肯定感 アサーション
精神療法と生活指導
仕事の効用
自律訓練法の痒み時変型
簡単なリラックス呼吸法
過呼吸対処法
うつの発作を防止する
病名と病気のメカニズムについての考え方の共有 どのフレームを選択するか
統合失調症のニューロン新生障害仮説について-1
何を治療しているのか 統合失調の場合
あるがままに
モラルハラスメント
統合失調症生活指導における薬剤と作業負荷量の調整についてモデルと方針-2009-5-24改訂
設問 統合失調症デイケアにおける薬剤と作業負荷量の調整についてモデルと方針を示せ
1.前提として、次のような統合失調症の病態を仮定する。それ以外の病態もあると思うので、それはまた別とする。
患者はもともと中脳辺縁系のドーパミン系システムに異常があり、幼少の頃から、ドーパミン放出量が過少であり、その結果、ドーパミンレセプターのアップレギュレーションが起こり、ドーパミンに対する過敏性を呈する。
そのような子供は孤独を好み、過剰な刺激から身を守り、静かに暮らしたいと志向する。
思春期まではそれでいいが、思春期になり、異性探索行動を始めると、突然ドーパミン過剰になる。
レセプターが増えていることもあり、smapg-time-delay-modelでいう、12.の経路が過剰に反応することになる。
自意識からよりも先に、自動機械からの反応が届くので、させられ体験、幻聴などを主とする、自我障害を経験することになる。
D2遮断剤により治療を開始すれば、増えていたレセプターはフタをされ、取りあえずは、ドーパミン系の量の調整ができて、症状は消えて正常に復する。
しかしこのときも個人の傾向として、依然として基底としてはドーパミンが不足の傾向にあるので、それを補償するためにレセプターのアップレギュレーションが生じる。
つまり、もともとレセプターが多かったものを、一部マスクしたら、レセプターがもっと増えてしまったということになる。
これはこれで一種の平衡状態と考えられるのであるが、
ここでまたさらに恋愛体験や新しい環境や友情などがあったとき、
つまり金、欲、メンツ、健康などの問題があったとき、
ドーパミンは容易に増加し、ここでまた華々しい陽性症状を呈することになる。
このように説明してくると、D2ブロッカーの使用は、レセプターを一時的に遮断して有効ではあるけれども、
長期的に見れば、レセプターをどんどん増加させる結果になっている。
だんだん薬が増えてしまういというのはこうした事情である。
増えた分のレセプターをふさぐために薬剤をさらに増量することが必要になる。
もともとレセプターがたとえば10あったところに薬をいれて3つのレセプターをマスクすれば、
有効レセプターは7になる。
生体は「これではいつものわたしではない、落ち着かない、
ドーパミンが不足だ、レセプターを10にして感度を上げたい」と思うので、
レセプターを新しく3つ増やす。
すると合計13となり、そのうち3個は薬剤でマスクされていて、有効なレセプターは10となる。
しかしこの状態では再びライフ・イベントがあって、ドパミンが急増したときには、
陽性症状が出てしまう。そのときは薬剤を増量して、生きている10のレセプターのうち3つをマスクして、7つにする。
一応状態の悪い時を脱すると、生体は有効7のレセプターでは不足と思うので、
新しく3つ追加して10に増やす。
この時点で合計16、有効10、マスク6である。
これでも、何かあったら過敏になっている。
コンブライアンス不良で薬をやめてしまったら、マスクしていた分の6が有効になるので、
16のレセプターが大きな刺激にさらされ、さらに華々しい陽性症状を呈する。
するとまた薬をいれて、マスクされるレセプターは増えて、全体レセプター量は増える。
以下同じ。
さてこの場合の対策は、実は、症状を抑えることではなくて、
レセプターを減らすことである。
もともと10であったレセプターを7に減らすことができれば、薬剤でマスクしなくてもよくなる。
レセプター7つでは、この人は活動が少ないので、ドーパミンの量とレセプターの量がマッチしないのだが、
ここでレセプター10に増やしてしまわないで、
レセプターは7で、ドーパミンを増やす生活を定着させればいい。
これが根本治療になるはずだ。
それには薬剤とタイミングを合わせて、デイケアまたは生活指導での負荷量を調整する必要がある。
薬剤でレセプターコントロール、
活動負荷でドーパミン量をコントロールする。
薬剤でレセプターをマスクして有効レセプターを減らすのではなく、
ドーパミンをふやした状態を継続して、
ダウンレギュレーションにより、
全体のレセプターを減らす。
そのためには
(1)過剰にレセプターをマスクしないこと。
(2)適度なドーパミン放出を維持する事。
しかしこれは刺激が大きすぎれば再発再燃につながるので細心の注意が必要である。
*****
繰り返しになるが説明する。
D2ブロッカーを使っている限り、レセプターは増える。
レセプターを減らす方法は、ドーパミンを少し多めにしてレゼプターのダウンレギュレーションを起こすことである。
つまり、薬剤を減量して、アクティブなレセプターを増やしておいて、
そこに日常活動により放出されたドーパミンがやや多めに出るようにして、
ダウンレギュレーションを狙う。
ドーパミンが多すぎれば陽性症状になってしまう、したがってそうならない範囲で調整する。
イメージとしては、薬を減らして、いまふさがっているレセプターの一個だけを薬の覆いをはがしてもらい、
その状態で活動を工夫し、ドパミンを増やし、覆いをはがした分の一個のドーパミンレセプターを消滅させる。
これを繰り返し、レセプター全量を減らす。
これを無防備に配慮なく行なうと、
薬を減らして、ドーパミン刺激を多くしているわけで、当然再発の危機がある。
しかし薬剤の適量を見定めた上で、
段階的に薬剤を減らし、ドーパミン負荷量を次第にあげ、
次第に全レセプターを減少させ、
ドーパミン対する過敏性がなくなったら、完治である。
薬剤調整と連動した生活指導は、このような理屈で行うのがひとつの方向である。
*****
要約すると、薬剤を減少させ、ドーパミンレセプターを1個だけ裸にし、
生活コントロールすることによりドーパミンを少しだけ増やし、
レセプター1個分のダウンレギュレーションを実現する。
これを繰り返し、ドーパミンレセプターを正常量まで戻す。
その途中で、幻覚妄想再燃の危険があるので慎重に行う。
最近の記事 2009-6-21-2
アルコールで頭がしびれたとき:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
さっさと偉くなるしかない:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
自分にとっての報酬系:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
もし夫がEDになったら:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
疾病利得の話 新型人間の新型うつ病:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
自責と他責:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
セックスにおける一体感-追記:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
上司の問題と能力の問題:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
価値観の多様化:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
親が子どものしつけをしない:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
会議ができない日本人:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
父親のいない社会:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
「傾聴」が元気引き出す:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
いい女は不幸になる 誤解系の男女:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
躁状態と自己愛性性格における全能感の違いについて:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
躁病における感想 養育本能:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
謙虚であること:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
経験の欲求と所有の欲求:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
実在と現象:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
無意味な事務仕事・労働が人間を疎外する:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
自己防衛:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
光トポグラフィ:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
「溜め込み」と強迫症状:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
つらい時は星を見る:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
ワンダー×ワンダー:西本願寺御影堂:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
物語ではなく情報:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
うつ病というよりは:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
うつ病と不況の連動:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
躁うつ病と楕円 中心が二つあるもの:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
うつ状態:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
もう一人で泣かないでください:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
人生とは分かち合うことだ:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
養育本能 嗜癖:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
『強いられる死 自殺者三万人超の実相』 角川学芸出版:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
人生の損得の考え方の違い:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
自己愛について:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
否定的認知の抑制:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
最近の記事 2009-6-21
梅雨の時期の不具合:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
悟りとは 平気で 生きることだ:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
わたしはこの世界を賛美する:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
こんなにも親身になってくれた人:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
古典詩歌入門 多義的別解釈と心理療法:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
A・ボールドウィン、「自殺を考えた」:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
『ものつくり敗戦』:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
古いうつ病と新しいうつ病:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
幻覚・妄想:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
精神療法の一般的問題点:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
上司が原因でうつ病になった:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
メイラックスはワイパックスよりも早い:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
心がずれる:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
いじめる人 いじめは悪い伝染病:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
痩せたい人:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
エビデンス精神医療:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
エビデンスレベルフロー:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
「エビデンスがある」とはどういうことか?:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
エビデンスレベル:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
Be realistic:Attempt the impossible.:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
SE コンピュータ関連職について:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
ルーランの使い方のヒント:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
場所が症状を・病理が経過を:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
統合失調症の陰性症状:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
ゆるゆると生きてください:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
ロナセン への期待と不安:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
大人のADHDの診断基準:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
モラル・ハラスメントと自己愛性性格:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
ADHD問診内容の例:新橋心療内科-日録-SMAPG-Panalion:So-net blog
最近のsmapg(スマップ・ジー)理論
参考に
smapgはスマップ・ジーと読んで、
Stress Management Power Group の略です。わたしたちのことです。
『こころの科学』 ネット社会とこころの悩みとDAM理論 今 忠 2009
英文 My Original Theory-1 DAM Theory in English (Depressive-Anankastic-Manic Cells Theory :Conprehensive biological theory for manic depressive disorder ,mood disorder and premorbid character traits) http://shinagawasn.blog.so-net.ne.jp/2011-10-18-1
英文 My Original Theory-2: Pathological Hypothesis of Schizophrenia:
First/Second World Model, Time-delay Hypothesis,Temporal profiles of Neurons
http://shinagawasn.blog.so-net.ne.jp/2011-12-24-6
精神科専門医師募集
精神科専門医師募集
1.外来診察業務
2.品川勤務
3.休日、年俸相談
4.性別不問、年齢35歳から40歳くらいまで
5.精神保健指定医、精神神経学会認定医、必須
6.必要なものは情熱、コミュニケーション能力が高いこと
7.良い人生にしましょう
年齢と試験
試験というからには、これから教育して、教育しがいのある人を選ぶという場合が多い。
山内名誉教授の左右脳のお話
司会.
脳には右脳と左脳があって、世間では右脳を活性化しないさいとか、
いろいろと言われているようですが、
一体なぜ似たようなものが二つあるんでしょう。
山内名誉教授.
腎臓や肺などは二つあって、しかもまったく同じ働きをしています。
ひとつが不具合になっても生きて行けるので大変好都合です。
脳は左右で少し違うようです。
事実、脳血管障害などで片方が不具合になった時は、時間をかけてリハビリをすれば、
だんだん片方が機能を肩代わりするようになります。
それは大変だとしても、子供の頃に、てんかんや脳の病気があって優位半球の手術をした場合など、
劣位半球が肩代わりして発達することが分かっています。
さて、左右がどのように違うかということですが、
実は、脳血管障害や脳腫瘍で、
左右同じ部位が傷害されたときに、症状がかなり違うことが分かっています。
生まれつきの右利きの人はたいてい左脳が優位半球なのですが、
その場合、左脳の運動野に異常が起こると、右側の手足に運動麻痺が起こります。
逆に右脳の運動野が傷害されると、左の腕や足が麻痺します。
そこまではいいのですが、
劣位半球の梗塞で、つまり、その人は、左手足が動かせないのですが、
動かせない事を認めません。
ですから、リハビリに納得してくれません。
Anosognosia(疾病否認)といいます。左半側空間無視を伴うことがあります。
不思議なことですが、そんなあたりに左右半球の違いがあります。
ここでさらに疾病否認について説明しましょう。
疾病否認はbody schemaについて考えるにあたっても重要な事例であり、
幻肢とともにメルロ=ポンティの「知覚の現象学」で扱われています。
身体図式と実存 メルロ=ポンティの身体論 竹内 幸哉 など
以下は「脳のなかの幽霊」からの引用です。
脳卒中で入院しているドッズ夫人は自分が入院していることなどの状況に関してはよくわかっているのに、
自分が左手を動かせないことをけっして認めようとしない、というところの記述です。
「手はどうですか? のばしてみてください。うごかせますか?」
ドッズ夫人は私の質問にややむっとしているようだった。「もちろん動きますよ」
「右手を使えますか?」
「ええ」
「左手はどうですか?」
「ええ、左手も使えます」
「両手とも同じくらいしっかりしていますか?」
「ええ、両手とも同じようにしっかりしてます」
さらに、ラマチャンドランはドッズ夫人が言っていることと視覚情報とが矛盾していることを指摘したらどう対処するかを調べます。(前にも書きましたように、疾病否認は半側空間無視を伴うことが多いので、ふだんは患者さんはその視覚情報自体を無視しています。そこで医師が無視している視覚情報に注意を向けるように患者さんを誘導したら何が起こるか、というわけです。)
「ドッズさん、右手で私の鼻をさわれますか?」
彼女は何の支障もなくそうした。
「左手で私の鼻をさわれますか?」
彼女の手は麻痺したままからだの前におかれていた。
「ええ、もちろんさわっていますよ」
「実際にさわっているのが自分で見えますか?」
「ええ見えます。先生の顔から1インチと離れていません」
ドッズ夫人は視覚情報よりも、自分の左手は動くという信念を重視し、その矛盾を作話によって対処しています。
私はもう一つだけ聞いてみることにした。「ドッズさん、手をたたけますか?」
彼女はあきらめたように辛抱強く答えた。「もちろんたたけます」
「たたいてもらえますか?」
ドッズ夫人は私の顔をちらっと見て、右手で手をたたく動作をした。体のまんなかあたりで想像の手とたたきあっているようなしぐさだった。
「いま手をたたいていますか?」
「ええ、たたいています」
このシーンからこの章の題名「片手が鳴る音」が付けられています。 白隠の公案の「隻手の音声」です。
この記述のほかにも、「今日は肩が痛いので左手を動かせない」という言い方で対処する例、麻痺している左手を自分の手と認めず、死体の腕がベッドの中に入っていると主張する患者さんの例などの記述があります。
この症例で重要なのは、視覚情報を凌駕するほどに、自分の腕は指令通りちゃんと動いている、という信念が強いということです。そしておそらくそれは、麻痺した腕に運動指令を出したにも関わらず、それが正しく実行されたというふうに内部でモニターしている機構が感受したことに基づいているのでしょう。視覚って他のモダリティよりもものすごい強烈なものだと一般的には考えられているわけですが、それがひっくり返るところに驚きがあります。(引用終り)
もっと有名な話では、
ブローカ野とウェルニッケ野の話があります。
ある患者さんは、人の言葉を聞いて理解できるのに、
「タン」としか言えなくなりました。
死後に解剖して見ると、現在運動性言語野=ブローカ野と呼ばれている部分に
梗塞が発生していることが分かりました。
もうひとつは、ウェルニッケ野と呼ばれていて、
感覚性言語野と言われています。
論理的に対称的に考えれば、
言葉は言えるけれども、言葉を聞いて理解はできない、音はよく聞こえる、
となるはずですが、
実際は、単語を発音できますが、意味がはっきりしなくなりますし、
字を書くことはできますが、意味を伝えることは難しくなるようです。
ですから、純粋に感覚性言語野というべきでもなくて、
何か総合した言語理解の機能があるようです。
これらの、ブローカ野やウェルニッケ野は優位半球だけにあるのです。
劣位半球の同じ部分が脳梗塞を起こしても、このような言語症状は
現れません。
脳外科の手術をするときに、優位半球のブローカ野やウェルニッケ野に
手術の影響が及んでしまうと、
後遺症として言語の傷害が残りますから、
かなり注意するわけです。
そこで、優位半球の見分け方がいろいろとあります。
左利きと言っても、優位半球は左である人も多いのです。
ですから、本当の優位半球はどちらで、ブローカ野とウェルニッケ野はどちらにあるかを
推定するわけです。
右利きの人で数%、
左利きの人で30~50%程度が
右半球に言語野をもつと言われています。
左利きの人は右半球が優位のことが多いように思われますが、、
多くても半分でしかありません。
総合的には90%以上の人では言語野は左半球にあるということになります。
つまり、言語の中心と運動の中心が
右利きの人はほぼ一致していて、左脳にあります。
一方、左利きの人は、運動の中心は右脳にあるわけですが、
言語の中心は左脳にある人が50~70%、
言語の中心も右脳にある人が30~50%というわけです。
左利きの人の50~70パーセントの人は
運動の中心と言語の中心が左右に別れていることになります。
ということは、その人たちは、言語活動と運動とをつなぐのに、
右と左を密接につなぐ必要があります。
どちらか片方の脳に集まっていれば、
場所が近いので、連絡はし易いわけです。
左右の脳をつなぐのが脳梁というものですが、
どちらかと言えば、女性の方が脳梁は発達していて、
左右の脳の連絡がいい傾向にあると
言われています。
個人差は大きいでしょうが。
もともと男性脳の方が大きく、
脳梁の絶対値には男女の差がないので、
あまり意味はないのではないかと言われてもいます。
脳は感覚/直感/イメージ、左脳は論理/分析/計算などと
大雑把に言われることがありますが、
そんな考えは頭が単純すぎるので、
どこか血管が詰まっているのでしょう。
感覚/直感/イメージは最も高度な部分では論理/分析/計算と見分けがつきません。
直感と論理が一致するというのが、頭がいいということです。統合された働きです。
これがズレているのが、頭が悪いということです。
私は直感は鋭いのよという場合、物事を論理的に考えられないような頭の悪さだと公言していることになります。
司会.
では左右半球があることの意義は、
二つの腎臓とはまた違ったことになりそうですね。
山内名誉教授.
そうです。わたしは優位半球に、自動機械=世界モデル1が存在し、
劣位半球に自意識=世界モデル2が存在すると、
大きく割り切って考えたらどうかと思います。
司会.
それはあんまりでは。
山内名誉教授.
DSMでの、統合失調症やうつ病についての大胆不敵な「割り切り」
から考えて、グローバル・スタンダードだと思うがなあ。
司会.
でも、それだと、言語と運動の分担はどうなりますか?
山内名誉教授.
運動は自動世界モデルに直結している。
猫でもラットでもそうだ。
たとえば、自転車にはじめて乗ったとき、とても集中して、
体のあちこちを調整する。だんだん慣れてくる。
ピアノを習い始めたとき、はじめはすごく意識的で、
そのうち指が自然に動くようになる。
これは、最初は自意識と自動機械と小脳が連動して動いている。
次第に自動機械と小脳が連動して、
自意識は別の事を考えていてもいいようになって来る。
ジャズピアニストは、今夜の密会の事を考えて楽しい気分になりながら、
悲しい別れの曲を弾くことだってできるわけだ。
司会.
そうですね。それは分かり易い。
でも、では、猫の劣位半球は何をしているのでしょうか。
山内名誉教授.
そうだね、自意識の萌芽のようなものがあるのだろう。
言語は最初から最後まで自意識と自動意識が共同して動いている。
場合によっては、意識せずにセリフが出て来ることがあるが、
それは役者とか職業的な場合が多いでしょう。
自意識からも自動機械からもイメージは湧いて来るが、
それを最終的に表出できるのは、自動機械側のイメージであることが多い。
司会.
なるほど、そうですね。
最終的な身体というか筋肉に直結しているのは優位半球の側だと。
山内名誉教授.
右手左手なら別々に動かせるが、
言葉を話す場合に、
優位半球と劣位半球の信号が別々だった場合、
やはり優位半球の側の信号をアウトプットすると思う。
司会.
口角の右と左で、笑いつつ、怒るということがあるでしょうかね。
山内名誉教授.
そうね、そんなことができれば、名優でしょう。
右利きで、左脳優位の人(右利きの大多数)は、左脳に自動機械があるはずですね。
左利きで右脳優位の人(左利きの多分半分以下)は、右脳に自動機械がはずです。
なぜなら、世界をコントロールするには、利き腕のほうが有利だからですね。
さて、そうだとして、感覚刺激は、少なくとも、優位半球、劣位半球、小脳に入力されていて、しかもそれぞれ、利き腕、反利き腕、両方に出力されているのだから、
それぞれに世界モデルができるはずで、世界モデル1.と世界モデル2.と小脳世界モデルと名づけておきましょう。
小脳世界モデルは、伊藤先生が問題にしたものですね。
世界モデルは、この「現実世界」のあり方をいわば「逆にした像」であるわけです。
たとえば、石をどの程度の力でどの方向に投げたら、あの鳥にぶつけて、
焼き鳥が食べられるかと考えます。
ついでにホッピーも欲しいですが、それは無理ですね。
つまり、世界の進行を予測するわけです。その予測が精密であればあるほど、
世界を生き伸びる率が高くなります。
予測の結果を確認するのは外部からの刺激を確認することによりますから、
感覚のモードと運動のモードで、現実世界を切り取って、
逆向きの姿を形成しているわけです。
世界モデルにとっては、S:刺激が入力で、R:反応が出力ですが、
外部世界にとっては、逆になっていて、
ここでいう、世界モデルからの出力R:反応が入力で、
S:刺激がぎゃくに現実世界の出力であるわけです。
その意味で、まさに世界モデルは外部世界を写し取っているわけです。
このときの現実世界とは、獲物になる鳥がある速度で飛んでいるという現実です。
それ以外の観察には興味がわかないかも知れませんし、そもそも人間はすべては感覚できないのです。
たとえば、歳をとってくると、耳の感覚が鈍くなってきて、限られた帯域の周波数しか聞こえなくなります。
非常に悲しい事ですが、そのような現実があります。
その限定の範囲内で、世界モデルを時々刻々と形成するわけです。
何のためかと言えば、未来の予測を精密にするためです。
司会.
なるほどよく分かります。まるで自分が書いているみたいです。
山内名誉教授.
さて考えてみれば、三つの世界モデルに入力される刺激はどれも同じです。
出すから、24時間一緒にいる八百屋さんのご夫婦みたいに、世界観は限りなく一致するはずです。
違う事を観察していないのですから。
運動出力は最終的に自動機械または小脳の役割ですが、
入力系については、どれも公平に、情報を共有しているはずです。
小脳世界モデルは、自動機械モデルの縮小版のようなもので、実際の運動機能遂行には大きな役割を果たしますが、
自意識と自動機械のずれ、つまり、自意識の病理については、あまり影響を与えないようです。
むしろ、自動機械からの出力を能率よく遂行する子分みたいなものでしょう。
さて、世界モデル1.と世界モデル2.は同じ入力に対して、ほぼ同じ判断をして出力します。
なぜなら、外界の反応という正解がいつでもあるわけですから、その正解にいつでも沿うように、
世界モデルを修正するからです。
脳に異常がなければ、世界モデル1.と世界モデル2.は限りなく一致するはずです。
入力が同じに決まっていますし、出力が違ったら、修正するようになっているのですから。
ここで考えて見ると、修正のためには、まず比較、訂正、検証のプロセスが必要であることが分かります。
比較は、世界モデル1.と2.の比較ではありません。それが意識的にできていれば、病気にもならず、
良い適応を示すことでしょう。世界モデル1.と2.のずれはなくなるだろうと考えられます。1.と2.のずれが病気をひきおこします。
世界モデル1.と現実世界の比較、これは直接にできます。
世界モデル2.と現実世界の比較は、2.からの反応と1.からの反応を比較する事によって可能になります。
世界モデル2.は直接外部世界からのフィードバックを受けていないのです。
その意味で、世界モデル1.よりも厳密でない、自由である、幅が許される、プロセスの厳密さが要求されない、飛躍を許される。そうした特性があるでしよう。
もちろん、世界モデル2.からの反応を世界モデル1に入力して、そのことで世界モデル1.に外界をテストしてもらうことはできます。それがうまく行けば、世界モデル1.もそのモデルを取りいれるでしよう。
そんな具合で、世界モデル1.と世界モデル2.とは、ほとんどおなじ事を体験しながら、出力の仕方が異なるために、多少のズレが発生します。
もちろん、多少は世界モデル2.の方が空想的であり、多様なシミュレーションを展開することになります。
司会.
さて、そのように見て来ると、
優位脳=自動機械=利き腕運動機能=外部世界のより精密な世界モデル
劣位脳=自意識=多様なシミュレーションに適したモデル
としていいようですね、
(利き腕側)運動の中枢と言語の中枢とが一致している場合はと、左右で別れている場合がありますが?
山内名誉教授.
それは言語の運動野とか言語の感覚野というだけのものだろう。
現実に似たようにものが二つあり、
理論の要請としても二つあると言うのなら、対応させたいと思うのが素朴な直感じゃないか。
司会.
いずれ実験で、というわけですね。
山内教授.
さてそこでやっとこの図を見ていただきたい。
簡単版
つまり、感覚入力があったときに、世界モデル1.=自動機械と世界モデル2.=自意識は、
それぞれに出力をします。
そしてそれは今までの人生の総和だから、あまり大きくずれることはないはずでしょう。
ズレがあったとしても実用的には問題のないズレであるはずです。病気以外は。
ただ、その結果が「判定部位に」到着するときの、早い遅いがあるはずです。
実際に早い遅いというより、どのように調整するかということなのですが。
それは身体の各所からの感覚刺激が、実際には時間差があるはずなのに、
同時の時間体験として感じられることがヒントになります。
そのような時間調整があるのだと思います。
そしてここで自我の能動感が発生します。
自我の能動感は本質的に重要で、
これが失われることの違和感に深く悩みます。
しかし患者さんは自分の内部で起こっている事を
ラマチャンドランのような天才的な洞察で語ることが出来るわけではありません。
誰にとっても、見慣れない風景なのです。
たとえば、海外に出掛けて、思いもかけないすばらしい光景に出会い、それを
手紙に書くとか電話するとかして、
どんな言葉がふさわしいものか、困ったことはありませんか?
体験を伝える共有のダイレクトな言葉はないのです。
多くはたとえ話になります。
それがさせられ体験や幻聴です。
判定部分に、自意識側の信号が一瞬早く入り、
その後で自動機械からの信号が入ったときには、当然、
能動感が生じます。
それが体験の普通の構造です。
そのように調整されているのです。
自意識側の反応があまりにも早く到着したときには、
「わたしには未来が次々に分かる」「予知能力がある」「私にはずべてが見える」などと言い始めることもあります。
これは時間調整部分にすこし不具合があるのです。
次に、自意識からの信号と自動機械からの信号がほぼ同時であった場合、
能動感は薄れ、自生思考に似た感覚となります。
そのような言葉で呼んでいます。
さらに自意識からのアウトプットの到着が遅れて、
自動機械からの信号の方が早く到着するようになると、
させられ体験になります。
これらのプロセスは移行するものであり連続するものです。
時間調整部分は細かく調整しているはずです。
これが自我障害と言われるもので、統合失調症の初期によく見られることが分かっています。
しかし、これが統合失調症の病理の本質とは思えません。
なぜあのような崩壊性の病理が発展するのか不明です。
また、最近の軽症化についても不明です。
軽症化した場合には、崩壊性の病理を呈しません。
その場合に何病と呼ぶべきなのか、問題があります。
統合失調症の軽症型、プロセス頓挫型というべきなのか、
別のことなのか、あるいは薬剤が効いているのか。
一言すれば、時代と共に変化しつつある、
軽症化の部分については、
病理の根本とは関係のない、
反応性の部分であり、
ここから見えて来るのは、現代という社会の一面であろうと思います。
その意味では、精神病理学は社会病理学の一方法となるわけです。
しかし時代によって変わらない、統合失調症の崩壊性病理の本質、
それ何であるか、まだ分からないのが現状です。
目で見て分かる変化があるわけでもないし、
血液検査をしても変化が出ませんので、
方法論として別の革新が必要なのだろうと思います。
ネット社会とこころの悩みとDAM理論
種々の新型うつ病
我々の考えとしては、
http://shinbashi-ssn.blog.so-net.ne.jp/2008-05-11-1
であるが、
その理論を元にして、以下のものを区別して提示できればいいはず。
うつ病やうつ状態を問題にするとき、ジャーナリスティックなものは除外するとして、
以下のような各種のものがある。
どれも日本ローカルなもので、
先進国に共通というものでさえない。
東南アジア文化圏に特有でもない。
積極的に文化依存症候群として項目をたてる方法もあるが、
特にインターナショナルな診療をしている人以外には、
何が特有で何が特有でないか、判然としないはずだ。
そして何かいうためにはエビデンスが必要である。
エビデンスなしで、まあまあ許容されているのがこの分野の特徴でもある。
多くは現代うつ病の病理の特徴を語ることで、
現代日本社会の特徴を語るという方法である。
たとえば会社という組織の変貌を語る。
かつて土居が甘えの構造で、日本語の構造を、その他の言語と比較して、
その延長で、日本人の病理として抽出したのは、
地域的な差異・文化的な差異であるが、
以下の諸家は日本国内での時間的な変化をおもに問題にしているようだ。
だから価値があるという側面もあり、
ならば、何がその価値なのかということになる。
そしてその分を引き算すれば、
時代によらないうつの主成分が分かるはずである。
我々の考えでは、
時代によらないうつの主成分は、
神経細胞の持続的反応に対する反応特性に着目したMAD理論で説明でき、
笠原のいう対他配慮、協調性の軸については、
MADと別立てで、時代と地域に規定され反応している成分であると考えている。
そしてこの変化がかなり劇的であり、諸家の注目を惹き、
論文が量産されていると思われる。
0.メランコリー親和型、執着気質、循環気質のうつ病
1.ディスチミア親和型うつ病
2.未熟型うつ病
3.現代型うつ病
4.職場結合性うつ病、Beard 型うつ病
5.逃避型抑うつ
6.退却神経症
7.双極スペクトラム論
8.非定型うつ病
9.反応性抑うつ
10.心因反応
11.適応障害
12.PTSD
最近の記事2009-3-19
大人のADHDの診断基準
ADHD問診内容の例
アスペルガー障害の診断基準
ドーパミンとセロトニンのケミストリー
抗うつ剤は元気の元とは少し違う
余裕があれば人生が楽しくなる
薬で眠くなる人
細かいことまで気にしないで
少しずつ弱音を吐きましょう
具合が悪かったら休みましょう
ゆるゆると生きてください
双極性と単極性
非定型うつ病 非定型精神病
眠る薬を増やしてもよく眠れない
親とうまくいかない場合
SDM:Shared Decision Making
薬剤→NGF・BDNF→修復・保護
情報は膨張し判断力はますます低下する現代世界
引きこもりと体内時計
長期的な副作用を分散する
生きていることの苦しみをどのように耐えられるのか
副作用の利用
うつ病治療上の注意
患者さんは一部分しか理解していない
抗不安薬の併用は特に初期に有効
難治性うつ病
プライマリケア医がうつ病を治療する
家族が治療に参加する
相談なく薬を中断する人
うつ病治療のプログラムの提示
夫婦関係修復の物語は?
離婚と弁護士とカウンセラー
離婚決定まで
感覚の統合処理 リベットの実験
自意識と無意識
大昔のうつと現代のうつ
有効な多剤併用療法に関して
単剤治療と多剤併用療法には長所短所がある
各薬剤の効果を評価するには単剤治療がよい。
薬剤のプロフィールがおおむね分かってきたら、
多剤併用療法も意味がある
たとえば、ターゲットがドーパミン遮断(D)、セロトニン増加(S)、ノルアドレナリン増加(N)、などの場合。副作用をE1,E2,E3などとすると
薬剤X=dD+sS+nN+aE1+bE2+cE3となり
薬剤Y,Zなどについても同様になる
そこで併用した場合に、
Effect=xX+yY+zZ
であり、これはxyzを調整すれば最適解が得られるはずである。
つまりおおむねをいえば、DSNについては有効血中濃度を確保し、
E1,E2,E3に関しては、閾値を超えないようにすれば、
副作用は起こらずに、十分な効果を期待できる。
現状ではうつ病の場合、SDNなど他系統の関与が確実であり、
単剤で処方するにはターゲットを一つと限定するか、
あるいは、Dual Effectの薬を使うかということになるが、
dual effectの薬を使うならば厳密に単剤とは言えないもので、
むしろ、二剤を独立して量を調整した方が自由な調整ができる。
最近では、最初にDSのデュアル、次にSNのデュアル、今後はDNのデュアルなど、製剤の開発が進んでいる。
すごく単純にいうと
薬剤1はセロトニン効果1/2+便秘1/2+眠気1/2
薬剤2はセロトニン効果1/2+ノルアドレナリン効果1+下痢1/2+胃もたれ1/2
とした場合、
薬剤1でセロトニン効果1を得るためには便秘1、眠気1になってしまい、
我慢してくださいということになってしまう。
薬剤2でセロトニン効果1とすればノルアドレナリン効果は2となってしまい過剰であるし、
下痢をして胃もたれが出るということになる。
ところが
薬剤1+2とした場合は、
セロトニン効果は1、ノルアドレナリン効果は1,
便秘と下痢で消しあい、
眠気、胃もたれは1/2だけで症状とならない。
こうなれば、効果だけは確実で、
副作用は抑えることができる。
*****
また別の考えで、
時間に関しての多剤併用がある
それぞれの薬剤で血中濃度のプロフィールが異なる。
ゆっくり上がってゆっくり下がるもの
急に上がって急に下がるもの
別の物質があればそれに反応して上下するもの
それぞれの特性を利用して、一日がほぼ一定になるようにする
あるいはさらに高等な戦術として
一日のうちで一回だけ必要治療濃度を超えて、あとは下回る、
そのような時間計画をすることもできる。
また時間によって
不安の強いはずの時間には不安を抑える成分を
眠る前には多少眠気が亢進する成分をと考えることもできる。
それも上述と同じような連立方程式の最適解の問題であって
さして難しくはない。
*****
血糖値をコントロールする薬でも、
強さと時間の関係を考えて、
多剤を併用したりする。
血圧の薬の場合は、
時間プロフィールに加えて作用機序の違いによる選択がなされる
たとえば腎臓を保護するとか、早朝血圧をコントロールしやすいとか。
苦難の中にある人への連帯のメッセージ 歴史の彼方に真実は立つ
苦難の中にある人への連帯のメッセージ 歴史の彼方に真実は立つ
理不尽な苦しみ
なぜこんな目に遭わなければならないのか
どうしていいのか正直分からない
分からないながらも、まず、私たちはまだまだ諦めないことにしよう
あなたには友人がいる
ひとつは、「見届ける」事である
神が誰にどのような運命を割り振るかを見届けることである
そしてまたひとつは、
神が私たち自身に割り当てた運命をいかに誠実に私たち自身が生きるかである
すべてを見届け
自分のことに関してはできる限り誠実に尽くす
この二つを行おう
そしてそのためにお互いに助け合おうではないか
支え合おうではないか
他人は関係がない
ただ歴史を静かに見る
自分はまっすぐ生きる
それだけだ
苦難にある人々よ
いまは苦しい
しかし苦しみにおいて連帯しよう
事実を見届けることはできる
あなたができないとしても後に続くものが見届けてくれる
あなたがどのように生きたかを
我々は記憶することができる
その生き方において連帯することができる
たった一人になるつらい時間も
あなたは友と連帯しているのだと思い出してほしい
私などは小さな声で語ることしかできないが
世の中にはすばらしい人たちがたくさんいて
あなたと連帯することを待っている
そう信じて連帯しよう
自己愛関係その後のまとめ
おもしろくないから学校に行かない
スイッチを押すだけなら平等で全能
自然法則と自己愛
快楽を遅延延期させる能力
先天的刻印を拒否する
集団権威の解体と自己愛の肥大
ブリキの太鼓 オスカルのエディプス
父の否定
自惚れにくるまれて死ぬことができたら幸である
自己愛的管理職
努力しない自己愛者または努力の方向が違っている自己愛者
自己愛はいつかは妥協する
アイデンティティ人間の死に方
言葉で作り出すもう一つの現実
自己愛を保つためには現実を否認するしかない
分を超えた理想を求める
コンピュータのもたらす全能感
必需品ではなく自己愛商品。
欲求の階層
子どものポジション変化
隣人愛
自己愛満足中毒
同調性の高い自己愛人間
資本主義はお金で画一化する
マスコミは自己愛を総和して
品格問題
自分優先主義
唯一信じられるもの
22歳の段差
マスコミは父性像を消去する
父性像と自己愛
父性像の消滅
内因性うつ
子どもも大変
KY と 日本語の構造
自己愛性人格障害
「うつ病」の外延-正常な憂うつ、正常な疲弊
目的反応としての「軽症うつ病」
ソフト・シゾチミア性格者について
不安気質 不安・抑うつ発作Anxious-Depressive Fit
逃避型抑うつとディスチミア親和型うつ病
ディスチミア親和型うつ病および逃避型抑うつの対比
逃避型抑うつと退却神経症の相違点
同調圧力と匿名度
公共マナーの同調圧力
同調圧力(peer pressure) 対他配慮
新しい理論と言葉
性愛と利他主義
必死に仕事をする
ネットで生きている部分的空想的全能感
人格障害タイプとネット社会の特性
自分の愛する相手の生を生きること
過去の不幸を消すために現在幸せになろう
人格を全否定するようなしかり方をする上司
「強くなれ!」と言われたって、なかなか強くなれるものではない
グーグルとマーケット
進化論の帰結
人生の要点は
他人を見て自分を発見する
アブラハムの口愛期の一体化願望
過酷な現実に遭っても幸福は消え去らない
未熟な人格
過去を笑って見送る
トランスジェンダー
世界のグローバル経済と子ども社会の情報化のアナロジー
心の細やかな人
ほんとうの生き方
倒産しても破産しても明日がある
情報についての情報 知識についての知識
過食症は衝動的ではない
報われない人
喪失の痛みは理解可能なのか
生きづらさの自覚を異物化して解放する
低音障害型感音難聴
知識をコントロールするための知識 知恵
自己中心性
自己愛からアイデンティティへ
ネット社会と自己愛とディスチミア
携帯というゆりかご
OSと脳