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てんかん

てんかんの場合の自殺リスクはどうか、
抗てんかん薬を使った場合の自殺リスクはどうかについて報告がある。

てんかんは昔、精神科で治療した。
脳波の専門家も精神科にいる。
しかし最近は小児神経科に移行している。
脳波に異常があるので、
脳に局在する身体疾患として考えられている。

もっと昔には脳梅毒の例がある。
これは脳感染症として、精神科から独立して行ったと思う。

てんかんでも脳梅毒でも、特有の精神症状があるので、
精神科的な診断は有用である。
また、生活のなかで特有の性格傾向とか注意点があるので、
精神科医のアドバイスは有用である。

こころと脳という微妙な問題があり、
悩む人は悩んでいる。
悩まない人は悩まない。

こころの病と脳の病とは別だという人もいるし、
将来はひとつのものになるだろうという意見もある。

脳を物質として扱うなら脳内科と呼んでもいいわけだ。
しかしどうだろう。膀胱の機能や腎臓の機能に対して精神療法はあまり有効ではないのに、
脳の疾患に対しては精神療法が有効である。
これはとても不思議なことだ。

ある人の腎臓が他の人の腎臓を癒すとは考えられない。
(移植という話が出たが。)

人間はあることばにとても傷つき、
あることばにとても励まされ、
他人のある態度にとてもたくさんの事を学び
自分を変える。

ウィルスで病気が感染するように、
人から人に、ことばや態度によって、
何かが感染する。
それは不都合なこともあるし、好都合なこともある。

例えていえば、言葉や態度は、脳と脳をつなぐコンピュータ・ケーブルのようなもので、
脳に直接に影響を与えることができる。

脳と脳が共同作業をしている。
脳は、他の脳を、
物質宇宙の一部としての物質と見ることもできるし、
意識やこころと見ることもできる。

物質としてみれば、脳波の話になり、てんかんの話になる。
こころとしてみれば、人格の話になり、人間同士としての話になるようだ。

過食と嗜癖

過食の一つの切り口は嗜癖である
addiction
耽溺すること

アルコール、タバコ、買い物、過食、ギャンブルなどについて、嗜癖がいわれる。
衝動を抑えられなくなり、行為を反復する。
昔は中毒といった。
最近はネット嗜癖などもある。
合理的に考えれば、中止したほうがいいことは分かっているのに、
やめられない状態。

分かっちゃいるけど、やめられない、
という点では強迫性障害もあるが、
強迫性障害は自我違和的であり、
嗜癖は自我親和的である。
そうはいうものの、最初は自我違和的であったものも
次第に自我親和的になったりして、
区別が難しくなる。

嗜癖行動の後で、激しく後悔する。
そんなにも後悔するんだから、今度こそやめようね、と仲間と誓い合いながら、
また行為してしまう。

だからこそ嗜癖という。
充分に分かっている、充分に後悔してもいる、しかし、やってしまう。

衝動回路が
抑制回路を上回って、強力だということになる。

どの程度の行動が正常か、異常かという議論は常にあり、
つまりは文化や習慣に依存していることもある。
そうなると生物学的な定義は出来ないことになり、
ますます扱いの厄介なものになる。

嗜癖の分野ではMotivational Interview という話題がある。

*****
どの程度から上を過食症と言うのかの定義ははっきりしていない。
本人が過食だと定義すれば過食だということになり、
治療してくださいということになる。

話を聞いて、何を治療するかを決める。
性格的な問題であることもあり、
適応の問題であることもあり、
生物学的な問題であることもある。
うつ病、躁うつ病、統合失調症、てんかんなどの病気があることもある。

並存障害として、各種嗜癖がみられることがある。
二次的に胃潰瘍、逆流性胃炎、肥満、などが起こることがある。

性格的なこと

わたしは性格傾向から言って、
誰も試みていないような新しいアイディアを実現していくといったタイプではありません。

そうではなくて、
ある問題に関して、
どの人たちはこのような事を言い、
どのグループはそれに対してどのような反対意見を言い、
そんな中で時間がたってから、ある事情があって、上のどれとも違う観点で、
このようなことが提案されて、
少しの間、人気があったけれど、最近ではまた二つだけの意見の対立となっている、
しかし最近は脳は所見のこともあり、第二の意見が優勢で、
とりあえずその方向で大規模試験が進行中である、
それぞれの意見の根拠、歴史、また、それを推進している人たち、その親分、などについては、
目配りよく解説できるかもしれず、
しかしそれは考えようによってはもっともつまらないことだ。

ただの解説者。
自分のインスピレーションに従って、
仮説を対決させていくような闘争心に欠けている。

開発者ではなく、評論家であり、判定者。
つまらない。


食べることと食べものを探すこと

人間は原始状態では
おなかが空いたときのために
食糧を蓄えておくことができなかったのだと思う
保存の方法が分からなかっただろうと思う

むしろおなかが空いたら
そのときから食糧の探索を始めたのだろう
どんぐりを見つけたりする

だとすれば、
空腹状態でカロリーを消費して、
その後で食料が見つかり、食べることになる。
予備的に食べておくことはできないような気がする。

*****
現在では予備的に食べるということがあるような気がする。
予備的に食べる感覚を考えると、
それは確認強迫などの心性に近い感じがする。
多分、過食の一部を形成している。

*****
現在では
空腹に備えて買い物をしておき、冷蔵庫に収める。
だから、空腹が始まる時間と食べ始める時間とはほとんど一致している。

教育のせいもあって、
一日三度食べる人が多く、しかも空腹によらず、時間による。
食欲がないときは食べる量ほ減らす。

耐え切れない空腹に耐えることは
ダイエットに挑んでいる若い女性以外経験していないのではないか。

*****
血糖値が下がった状態で狩猟をする習慣が遠い過去になっている。
農耕生活は血糖値にしたがって仕事をしたのではなくて
スケジュールにしたがって、あるいは命令に従って、あるいは習慣に従って、
仕事をしたのだろう。
穀物を保存することは出来ただろうけれど、
それを煮てしまえば食べなければならないだろう。

空腹を感じて
穀物を調理して
それからやっと食べられるはずだ

現代のように
個食ではないから
家族と一緒に食べるものだっただろう

*****
先日の東北の地震で田んぼが傾いて水がうまくいきわたらない様子だった。
なるほど田んぼは水平に作らないと具合が悪い。
水を入れる口と出す口をあぜに切って作っておけばいいことになる。
高度な技術だと思うけれど
ご先祖はよく考えて習得していたらしい。

*****
農耕生活の成立ということはつまりは集団生活の成立ということで
命令系統に組み入れられることで
なんとも憂鬱な話である

うつ病の分類

うつ病や躁うつ病の分類について
国際分類を決めるなら、
中国のうつもアフリカのうつも北欧のうつも南米のうつも含めて考えないといけないから、
解像度は低下し、DSMのようなものになる
なかり文化や風習に依存している部分があると思う

一方、日本の中でうつや躁うつについて考えるなら
笠原・木村の分類があり、
現状のところでそれでいいのかと思う
アキスカルの細分を辿って見てもどうにもならないような気もしている

解像度を上げすぎると一人一人違うとしかいいようがない

現状で適切な解像度は
笠原・木村の方式で、
現在の病状・治療目標
生活歴
性格傾向
遺伝歴
あとは薬剤に対する反応・副作用
を考え合わせて薬剤と精神療法を決めればいい。

これなら、パーソナリティ障害もPTSDもACも双極性Ⅱ型も初期統合失調症もカバーできる。
遺伝性の強いもの、季節性の強いもの、器質性のものなど、生物学的色彩の強いものから、
パーソナリティ因子の強いもの、過去のトラウマが関与するもの、適応不全などの、心理的色彩の強いものまで、
幅広く記載できる。
○○型と抽出するのはあとでいいから、
とりあえず各項目について記載しておけば充分だと思う。

著明な食欲の増加と過食

過食があって、嘔吐していたりして、
日中は憂鬱なことがあって、
適応不全の人がいたら、
DSM診断としてはまず大うつ病エピソード・非定型の項目に行って、
著明な食欲の増加、
過眠、
鉛みたいに手足が重い、
対人関係で拒絶に敏感、
気分の反応性などの諸項目をチェックすることになる。

「著明な食欲の増加」と「過食」は同じではないだろうと思うが、
ほぼ似ている。
嘔吐の有無はそのあとの問題のようだ。

10代の若年発症も多い。

というわけで、若い女性で過食がある人は
自責が少ない、
日内変動が少ない、
恐怖症が多く、ヒステリー性の転換症状が多い、
などを参考にし、ADDS :Atypical Depression Diagnostic Scale
などをもちいて診断作業をする。

衝動制御の観点から診断する立場もある。
リストカットなどの衝動行為が付随することもある。

非定型うつ病と診断するか、
双極性Ⅰ、Ⅱなどとするか、性格障害ととらえるか、
着眼点によって多少強調点が異なる。
Panic、GAD、SADの要素が強い場合もあり、
適応障害というべき場合もあり、急性ストレス反応とかPTSDと言うべき場合もある。
もちろん、神経性大食症と言うべき場合もある。
過食を反応行動または対処行動ととらえることも出来る。

治療としては従来型の抗うつ剤やSSRI、SNRIが有効であることがあり、
効果を確認してみるのが良いといわれている。

*****
原発性の過食としては神経性大食症があるのだが
過食の背景に何があるのかを考えれば、
様々な要素があげられる。

特にここ数十年の間の疾病観や治療観の変遷もあり、
特に薬物療法の進歩があり、
初発統合失調症、パーソナリティ障害、PTSD、双極Ⅱ型、脳脆弱性、各種薬剤後遺症など、
時代の流行にも影響されていると感じる。
治療者も影響されているが、多分、相談者自身も影響されていて、
事態は複雑である。
民間薬を含めての各種薬剤の影響は思ったより大きいかもしれない。
「やせ薬」の影響は、
向精神薬から甲状腺末まで、いろいろと想定され、
中には持続的影響が考慮されるべきものもあるかもしれない。

食欲は本来自律神経に属するものであるとの意見もあり、
意志でコントロールするべきものかどうかは考えるべきだろう。

しかし現在は食欲をコントロールして他の女性よりもやせることが
どの女性にとっても課題となっているようで、
ストレスに対しての対処として食欲コントロールがあると考えられる例が多いが、
一面では、食欲コントロール自体が過剰なストレスとなっている場合もある。

多くは、まず太りすぎだと自覚して、ダイエットをはじめ、
そのリバウンドとして過食になり、そのまま習慣化して嘔吐を伴うようになり、
それに伴って適応不全となる。
何が最初の不全かわからなくなっている例もある。
適応としては良い場合もあり、これが昔から言われている中核的拒食症の特徴でもある。

日本人女性がやせすぎであることは
多分白人女性や黒人女性と比較してみれば明らかなのだろう。
アメリカ人はおおむね太っているし、
あの骨格に脂肪がつけば相当な体重になるはずで、実際にそのような体重である。

アジアの人たちはおおむね食糧不足のせいでやせているだけで、
日本のように、法事のたびに羊羹をもらい、
デパートではロールケーキの特売が行なわれる状況では、
当然太るものと思われる。

日本全体のカロリー消費量から推定して、
太らない方が無理というものだ。

一方、JISの規格では女性の洋服のサイズで、
ウェストがまた縮んだ。

昔のように農作業をしていれば、カロリーを消費するが、
最近のように頭脳労働をして、合間にWiiやジムで汗を流している程度だと、
普通の消化吸収機能を維持している限り、
太るだろう。
特に高校生や大学生は一日の大部分を頭脳労働している。
OLさんも、筋肉労働をしている場合には、男性にかなわない構造になっていて、
頭脳労働をしている優秀な女性ほど、
太り易い理屈になる。

脳の食欲中枢は満腹中枢と空腹中枢があり、不安の中枢と位置が近いといわれている。
不安が高まったとき、何か食べて血糖をあがり、胃が拡張すると、
満腹中枢が刺激され、不安は緩和される。

不安になった時に食べないで走りなさいと指導したとすれば、
かなり疲れる結果になり、
数カ月後の経過が良いかどうかは分からない。
いつでも走れるわけでもない。
シャワーを浴びるとか、
時計の秒針に合わせて数を数えるとか、
0からはじめて、次々に7を足して1000までいくとか、
別の対処行動は考えられる。
成功するかどうかは分からない。
皿を洗うのも好きだ。
草むしりをするのも一心不乱になれていい。

自然状態での脳のセッティングは、
現在のようにどこでもコンビニが近くにある状態では、
ほぼ全員太るだろう。
それを太らないでいると言う方が無理に近いが、
だからこそやせていることは価値がある。
希少性に価値があるのだが、
あまりに希少だと誰もが諦める。
ほどほどに希少だからチャレンジしたくなる。
やせることはちょうどいいチャレンジである。
確率理論を知っていても、宝くじを買うのが人間というものだ。

雑誌などでダイエットの広告が多い。
実際に試している人も多い。
これは影響が大きいと思う。

脂肪の具合は目で見てすぐに分かるから
なおさら悩ましい。

やせすぎモデルを規制しようという運動があった。

男性が女性の体重にこだわっていないことは分かっている。
女性が女性同士で体重を比較しあっているのだろうといわれている。
健康を競っているのではなく、
ある意味での不健康を競っている。

体重を増やさないために喫煙するのだという人までいる。

体型についてのイメージがそもそも妄想の部類に属しているとは
昔から指摘されるところだ。
太っていないのに「自分は太っている、もっととやせたい」といつも望んでいる。
妄想を消す薬が有効な場合もあり、無効な場合もある。

健康である限り、食べ続ける。
カロリー消費して吐いて、それでやっとつりあう。
たいていは自分の食欲に負ける。
しかしそのセッティングは先祖代々受け継がれているもので、
人類の歴史としてはちょうどいいセッティングだった。
現代のように合成保存料ができて冷凍もできて流通が発達した状態になると
食欲のセッティングがちょっと合わなくなっている。

中には胃下垂とか、もともと消化機能の弱い人もいる。
慢性の下痢など。
その場合には自然にカロリー拒否しているわけで、あまり太らない。
健康とはいえない状態でやせている。

月経が不順になっている人も多い。
これは適応障害ともいえるが、脳下垂体系の不全を思わせる一面でもある。
また、脳下垂体系をコントロールしたらいいだろうとの発想にも結びつく。
あまりうまくは行かないようだ。

自分に対する過剰なコントロールは指摘されている。
過剰なコントロールがあってはじめて、節食は維持される。
深夜など意志のコントロールがゆるくなった時に食べすぎる。
食べすぎた直後に後悔することもあり、
朝になって激しく後悔することもある。
習慣化すればその場で吐く。
吐いた後で泣く場合もあり、
吐くことに快感を覚える場合もある。

快感中枢が食欲中枢や性中枢と結合するよりも、
吐くことの快感に結合してしまっているようで、
ドーパミンを中心とする快感回路は強力に誘惑し続ける。

抗うつ剤は
うつを治して過食を止める場合があり、
吐き気を誘発して過食をしなくなることもあり、
躁状態を起こして過食がやむときもあり、
Activatingでかえって食欲がなくなる場合もあり、
効いていると言うべきか、副作用と言うべきか、判断を要する場合もある。
また、プラセボー効果としか考えられないような
時間経過の場合もある。
パーソナリティ障害の場合でも抗うつ剤が効く場合があり、
その事を理由に診断を変更することもある。

強迫性成分が強い場合がある。
また、躁成分が強い場合がある。
躁うつ混合状態とみるべき場合もある。
おおむね、過剰なコントロールが働いていれば、食べない。
コントロールが緩んだ時に、食べる。

強迫性成分が強ければ、おおむね、食べない。
コントロールが効いている。
緩めば、食べる。

食べる強迫は存在はすると思うが、
診察したことはない。
多分下痢をしてしまうのだろう。
一食に4キロも食べる芸人がいるとのことだが、
下痢をしない限り、存在が難しいのではないかと推定される。

一般に、うつの時には食欲がなくなり、躁の時には食欲が亢進する。
これと逆になるから、非定型うつ病や季節性うつ病として分類がある。
また、一般に、うつのときには、自分に対するコントロールが弱くなり、躁のときには自分に対するコントロールが強くなる。だから、うつの時には食べてしまうが、躁の時には食べないで我慢していられる。理想に向けて邁進できる。
この二つの間で引き裂かれている。
バランスは人により違うので、
うつの時に過食のこともあり、うつの時に拒食のこともある。
躁の時に過食のこともあり、躁の時に拒食のこともある。
この点は、うつと躁だけでは解釈できなくて、もう少し細かい観察が必要になる。

冬眠をする熊さんならば
冬眠前に丸々と太るけれど、
冬眠から覚めれば少しはやせているはずだ。

家事がつらくて入院する主婦も
入院中にはやせる。
病院食はカロリーが低いし、
早く寝て早く起きるからだ。
ほとんど運動をしないが、やせる。

冬眠に近い状態で太った人はそのあとやせる時期を過ごさない。
相変わらず食べて眠って太って後悔して自分を無価値な存在だと嘆く。

食べるときは、明日に向けて、将来に向けて、元気を蓄えようという場合がある。
たとえば、ヘルペスが出て「自分は弱っている」と感じるとき、
食べることで何かを補給しようとする。
またたとえば、性的能力が減退しているとき、
何か精のつくものを食べることで、補おうとする。
明日から徹夜が続くというとき、
何か食べておこうかという気になる人もいるだろう。

うなぎの産地偽装が報道されているが、
うなぎの蒲焼がそれほど特別においしいとも思わない。
しょっぱいだけなので、蒲焼ならさんまでもほぼ似たようなものだし、
アナゴでもいい。
いいうなぎは特別なのかもしれないが
産地偽装で売れるくらいだから
誰も味はわかっていないらしい。
それでも売れるのはうなぎで元気をつけるという一種の信仰があるからだと思う。

こうした観点から言えば
食行動は信仰や価値観を反映するもので
単に血糖値や胃の拡張や食欲中枢の動向だけで決められるものではない。

食べることは
食べられるものの属性を自分の中に取り込む感覚を含んでいる。
野蛮なものを野蛮に食べれば自分が野蛮になれるのではないかと思ったりする。

ファンタジー成分を読解するなら、
食行動は何かの記号である。
意味されるもの、意味内容があるはずである。
完全読解はまだできていない。

昔の話で、
お見合いの話が「飲み込めなくて」
実際に極度の食欲亜不振になってしまうなどの例がある。
この方向の解釈はもっと試みられてもいいのかもしれない。
あるいはかなり逆方向で時代遅れのものなのかもしれない。
しかし読解を待っているような気もしないではない。

昔のこのような例は、人間の「読解する欲望」の発露に過ぎないかもしれない。
しかし読解する側もされる側も読解への欲望を持っているなら
それはいいことかもしれない。

衝動性で言えば、
食べることは一面で自己補強であるが、
一面では自己破壊である。
これまでの節食の努力を台無しにしてしまう。
それが快感に感じられる。
そこに自殺の欲望や自己破壊の欲望、
タナトスの原理が見られる。

食べることは性行動と繁殖につながりエロスの原理にもかなうし、
一方で破壊と滅亡と死につながるタナトスの原理にも通じていて、
どちらも満足させるのだから、
食べものがあれば、ある日突然食べてしまうのだろう。

食べることが生きることにも死ぬことにもつながっているので
なかなかややこしい。

食品業者は必死になって食欲をそそるものを開発している。
コンビニは売れ筋のものを必死で棚に補充している。
やせている人がいるということは、
コンビニ業界はまだ売り上げを上げる余地があるということなのかもしれない。
やせていることを持続することはそのくらい絶望的なことである。


ジッタリネス症候群とactivation syndrome

ジッタリネス症候群とは
三環系抗うつ剤薬を不安障害、とくにパニック障害の患者に用いると、
イライラ感、震え、不安の増悪、不眠などが投与初期に出現する現象をいう。

SSRIによる不安、焦燥、不眠、易刺激性(イライラ感)、アカシジア(強い落ち着きのなさ)などは、
三環系抗うつ薬によって生じるジッタリネス症候群の症状に近似している。

SSRIによるジッタリネスはSSRIに特有の症状というわけではなく、
三環系抗うつ薬やSNRIにおいても生じうるものである。
また、児童思春期に特有の症状というわけでもなく、
成人症例にも出現しうる症状と考えることが可能である。

*****
FDAは抗うつ薬による中枢刺激様症状を
activation syndrome として
不安
焦燥、
パニック発作、
不眠、
易刺激性(イライラ感)、
敵意、
衝動性、
アカシジア(強い落ち着きのなさ)、
軽躁状態、
躁状態
の10症状をあげている。

説明としては、
抗うつ薬の副作用(従来の用語で言えばジッタリネス症候群、アカシジア様症状)、
原疾患であるうつ病の悪化、
躁状態あるいは混合状態への発展(特に双極Ⅱ型の場合にはパーソナリティの問題と混同されることがある)、
などの可能性があり、データの蓄積が必要である。

*****
以上のような紹介を傳田先生が書いていて、
ジッタリネスについては訳語をあてていない。

もとの論文は
Pohl R,Yeragani VK,Balon R et al:
The jittriness syndrome in panic disorder patients treated with antidepressants.
J Clin Psychiatry 49:100-104,1988

*****
ジッタリネスのjitterはコンピュータの分野で用いられていて、
いま検索すると次のようである。

じったりんぐ 【ジッタリング】 jittering
3Dグラフィックスにおけるレイトレーシングで、物体へ照射する光の光源を乱数移動させる方法のひとつ。

JITTERRING - ジッタリング
一様な分布などをもとに画像内の画素をランダムに変異させる事によってエイリアシングの影響を減少させる技法。

ジッタ
別名:ジッター
【英】jitter
ジッタとは、通信やオーディオ関連の機器などにおいて発生する、信号の時間的なズレや揺らぎのことである。
ジッタは、主に信号の読取装置のわずかな不安定さや、あるいは信号の伝送経路の影響などによって発生する。ジッタが発生すると、信号が隣接する信号と干渉するなどして、ノイズや音とび、音質・画質の劣化などの原因になりやすい。

電気/電子用語の定義:Jitter
 用語: Jitter

定義
ジッタ:同期エラーや損失を生じさせる時間または位相における伝送信号のわずかな変動。長いケーブル、減衰の大きいケーブル、高いデータ速度の信号であれば、さらにジッタに直面することになる。また、位相ジッタ、タイミング歪み、または符号間干渉とも呼ばれる。
 
ジッター(Jitter)
通信におけるトラフィック(送受信データ)の遅延のゆらぎ。あるいはトラフィックの乱れのこと。

ジッタ
クロックの周期のゆらぎのことで、画像の揺らぎやデータ転送でのビットエラーなどの原因になることがあります。エプソントヨコムは、統計的手法を用いてジッタを次の5項目により規定しています。

(1)Period Jitter(Peak to Peak)
1周期長のばらつきの幅を示す(最大と最小の差)

(2)RMS Jitter()
ばらつきの程度を示すもの(標準偏差)
  
(3)Random Jitter
自然誘発的に起こる予測不可能なジッタ

(4)Deterministic Jitter
回路、電磁誘導、外部環境等から誘発されるジッタ
 
(5)Accumulated Jitter(Long Term Jitter)
連続したクロックの各周期目のばらつき。
 
*****
ざっとみると、ばらつく、揺らぐ、ずれる、乱れる、くらいの意味のようだ。

*****
英語辞書は
jit・ter
━━ vi. 〔話〕 いらいらする, 神経質になる, びくびくする.
━━ n. 〔話〕 (the ~s) 神経過敏, いらいら; 【コンピュータ】ジッタ ((表示の揺れ)).
 have the jitters いらいら[びくびく]する.
 jitter・bug ━━ n., vi. (-gg-) ジルバ ((ダンス)); ジルバを踊る(人).

JITTERIN'JINN(ジッタリン・ジン)は
日本の音楽バンドでパチンコで有名な曲『夏祭り』が有名。1990年頃。

*****
以上の背景から言えば、
activationとjitterinessはどうもつながっているようで、
検証が必要と思われる。


うつ病に効くオンラインゲームの世界 体験談

私がそのオンラインロールプレイングゲーム(MMORPG)「トリックスター+」に出会ったのは、いまから1年近く前の、2005年6月のこと。私がうつ病で何をするにも気がめいってしまい、家から一歩も出られなくなったことを心配した友人が、家の中ででもできることとして、勧めてくれたのが始まりだった。

 「家にいるなら一緒に遊んでみないか」と言われた。やってみたら、それが意外に楽しかった。

 それまで私は、オンラインゲームなんてやったことがなかった。ゲームも、うつ病になってから、久しぶりに家にしまっていたプレイステーションを引っ張り出したくらい。ただ、そのときたまたま中古で買ってあったRPGのソフトをやって、それまで何をするにも10分も持続すればいいほうだった私が、ほとんど何も食べないで14時間もプレイできたことは覚えている。夜にゲームを始めて、次の日の朝まで。その時、自分がゲームを好きだということには気付いた。なぜならそのとき、「面白い」という感情が初めて戻ってきたから。

 でも、そのオンラインゲームを初めてやったときは、8種類いるキャラクターの区別がつかなかった。自分のキャラクターさえどれだか分からなくて、ゲーム内の周りの人にからかわれたりもした。

 わたしは仕事や家庭のことなど、いろいろなことが積み重なってうつ病になった。だんだん動くことが辛くなって、そのうち布団をかぶって、何をするわけでもなくぼーっと時を過ごしていた。「生きていてもしょうがないかな」--そんなことを考えながら。

 でも、ゲームを始めてから、「ゲームをやるためにがんばろう」と思えるようになった。それから、「アイテムを買うためにがんばろう」「ゲーム内のイベントの日までがんばろう」と、小さな目標に向かって生きられるようになった。

 今思えば、私はとてもラッキーだった。まず、自分がたまたま選んだキャラクターが、初心者でも戦闘で死ぬことが少ないものだったこと。すぐ死んでしまうようなキャラクターだったら、私はきっとすぐ嫌になっていただろう。

 それから、出会った人に恵まれたこと。まだ初心者でゲーム内をうろうろしていたときに、アイテムがフィールドにたくさん落ちていて、そこにいた上級者の人が「全部持って行っていいよ」と言ってくれた。ほかにも、困っていると手を差し伸べてくれる上級者の人がたくさんいた。

 ゲーム内でトラブルらしいトラブルもなかった。もちろん、考え方の違いでほかのプレーヤーと言い合いになることはあったけれども、それはきっとゲームじゃなくても、どこにでもあることだ。

 うつ病になると、人の目が見られなくなる。だから、買い物にも行けない。でも、ネット上なら人に会わなくても、買い物ができる。チャットなら喋れる。それがすごい気楽だった。自分の顔の表情がうまく作れなくても、笑顔マークなら笑っていることになれるから。

 それから、うつ病の症状のひとつに「早期覚醒」というのがあって、朝の3時くらいに目が覚めてしまう。普通ならふとんの中でぼーっと時間を潰してたけれど、ゲームを始めたことで「よし、いまのうちにレベルを1つあげちゃおう」と思えるようになった。早朝に起きてしまった自分を責めなくなって、「起きても平気だ」って思えたら、そのうち起きなくなった。気にするのが一番よくないそうだ。

 逆に、そんな時間じゃないとゲームの中で会えない人もいた。そういう人たちに会えるかなと思うと嬉しかったし、そんな時間にいる人は本当にゲームが好きな人だから一緒に遊んでいても楽しかった。

 そのうち、だんだんプレイ時間が長い人と仲良くなるようになって、「ギルド」と呼ばれるチームを作って一緒にプレイするようになった。オンラインゲームのプレーヤーは学生が多くて、「仕事で嫌なことがあった」とまでは言わなくても、何か辛いことがあったときに「がんばれ」って励ましてくれた。自分でできないことも手伝ってもらえた。

 私は、プレイスキルが低くて、なかなか他の人の役に立てなかった。だけど、ゲームの中ではみんなが待ってくれた。きっと、それは遊びだから。現実の社会ならみんなせかせかしてしまうし、仕事が遅いと陰口を言われてしまう。今は、もしかしたら自分もこれまで仕事の遅い人を責めてしまっていたんじゃないかと思う。

 ゲームの中では表情が見えない分、自分の行動に対して相手がどう思ってるかわからない。だから、どうしたらいいんだろうって考えた。そうしたら、人から何かをしてもらったときに「ありがとう」っていう言葉が自然に出てきた。人には何かをしてあげれたほうが自分も楽しい、って思えた。

 年齢もぜんぜんちがう人たちと喋れたことも新鮮だった。自分とみんなは違うけれども、みんなもそれぞれ違うんだと分かった。よかった、って思えた。

 ギルドの人たちがブログを書いているのを見て、自分もやりたくなってブログも始めた。最初は文字を書いたり編集したりするのも大変だったけれど、慣れてきて体調も良くなってくると、どんどん書けるようになった。ほかのプレーヤーからコメントをもらえるようにもなって、ブログが一人歩きを始めた。いまではゲーム内で仲良くなった友達とブログや個人サイトでもつながるようになっている。

 文章を書くことで、うつ状態からの快方も見えてきた。コミュニケーションが取れるようになって、病気も落ち着いた。

 そうして少しずつうつを克服した私は、この体験を本にまとめることにした。本を書くことは、ずっと昔からの夢だったから。そして、オンラインゲームは決して悪いものではないということを、知ってもらいたいから。

 私はオンラインゲームを通じて、自分が人とコミュニケーションするのが好きだということに気づいた。文章を書くのが好きということも気づいた。このゲームが生まれた背景の韓国のことも、もっと知りたいと思うようになった。そして、海外のゲームや雑貨を紹介するお店をいつか作れたらいいという夢も持てた。

 確かに、オンラインゲームに熱中してしまって、ほかのすべてを捨ててしまうようなことはあまりいいとは言えないと思う。私はうつ病で数カ月間仕事をやめていたけれど、その後職場に復帰していたので、プレイをしていたのは仕事が終わって家に帰ってからの3時間と、土日だった。オンラインゲームに費やすお金も、月に2000円といったところだ。

 私が書く本を将来手に取ってくれる人や、この記事を読んでいる人に言いたい。「もっと遊びましょう」と。自分が何を好きなのかが分からなかったら、人生なんてつまらない。お金をためたり、目標を達成するために働いても、過労死してしまったら意味がない。そんなにもったいないことはない。自分の好きなことなら、がんばれる。うつ病になる人は、何か無理をしているんだと思う。だから、もっと遊べばいい。

 


心の病と戦う-3

技術者の勤務時間が他の業種に比べ長時間になりがちなことや、SI業務で客先に常駐するケースが多く、顧客先でのプレッシャーが自社内での仕事よりも大きくなりがちなこと、真面目に仕事に取り組むあまり、病状が悪化するまで対策を取らずじまいとなってしまうケースが多いことなど、技術者の心の病には課題が多い。

 とはいえ、いったん病に侵されてしまうと、回復を目指して病気と闘わねばならない。うつ病について、「失われたエネルギーをためている時間」と表現する。つまり、うつ病になった時の対処法は「何もしないことだ」。何もしないことでエネルギーが徐々にたまり、回復に結びつくという。気晴らしに強い運動をする人もいるが、「それよりもゆっくり休養することで、自然にエネルギーをためてほしい」。

 ただし、「うつ病になると極端に悲観的になったり、理想化した観念を抱いたり、自分を過小評価したりと、客観的な視点が失われることもある」と警告。そういった心のゆがみを精神科で治療するのだという。

 「何もしない」--それはつまり休職を意味する。有給休暇さえまともに消化できない技術者が多い中、長期間に渡って休みを取ることをためらってしまう人も多いかもしれないが、無理をして仕事を続けても病状が悪化するだけだ。休職したとしても、「ほとんどの場合、復職できる」というのだから、無理をせずにエネルギーをためる時間を作ってほしい。

復職に向けて 休職中は、「十分期間を取って必要な量の薬を飲み、治療を続けながら様子を見る」というのが鉄則のようだ。復職のためのプログラムも用意しているという高橋氏のこころの会グループでは、復帰に向けたカウンセリングやグループミーティングも行っている。こうして徐々にエネルギーがたまったら、1カ月から半年程度で復職を考えるよう、勧めている。

 「半年程度」と高橋氏が言うのは、半年休めばある程度の回復は見込めることからだ。休職期間が長引けば、復職の壁が高く感じてしまうこともあり、プレッシャーとなる可能性もある。投薬をやめる必要はなく、治療を続けつつ復職を目指してほしいとアドバイスする。

 もちろん、復職後も無理をしてはいけない。復職直後のストレスは非常に大きいためだ。「まず、最初の3カ月程度は、半日もしくは通常勤務の3分の2程度の仕事量に抑え、無理のない復帰を試みるべき」。また、仕事内容も、できれば顧客と直接接する対クライアント案件はプレッシャーが高いため、最初は避けたほうが安全だとしている。

 「プレッシャーの高い対クライアント案件」がIT業界に多いことは事実で、1回目の特集に登場した中井さんも、「SI企業は建設業界的な部分があり、プロジェクトでクライアント先に出ていると、周りの人はどこから派遣されているのかわからないような状況も多かった」と、混とんとした職場環境に不安をかき立てられたことを指摘している。

 復帰後すぐに以前と全く同じ状況に戻ることは難しい。「復帰には時間がかかることを理解し、企業も復帰のための環境を整えるようにしなければ、同じことを繰り返してしまう。復職に失敗すると、患者が自信をなくしてしまうケースもあり、再度復職を望む際、医師としても診断書が書きにくい。復帰に失敗するのはわずかだが、それは企業側に理解のないケースが多い」と指摘する。

 「IT業界は外資との競争も激しく、ゆとりのあるポストを設ける余裕はないかもしれないが、病状の回復には環境が大きく影響することを理解してほしい。例えば看護士などでも、心の病から復帰する際にはリネンの洗濯係などから始めることが多い。無理のないポストで復職の環境を提供することは、企業にとって大切な要素だろう」と話す。

 技術者に「ゆとりのあるポスト」を期待することは難しいかもしれないが、企業側も、誰が発病してもおかしくない病気だということを理解し、対応を考えていくべきなのかもしれない。

 


心の病と戦う-2

心の病は確実に増加傾向 社会経済生産性本部が2005年に実施した「労働組合のメンタルヘルスの取り組み」に関するアンケート調査の結果によると、68%の労働組合が「心の病が増加傾向にある」と回答した。心の病のため1カ月以上休業している組合員がいる労働組合も、68.1%に上っている。心の病の原因として最も多かった理由が「職場の人間関係」(30.4%)だ。次に「仕事の問題」(18.6%)と続く。職場のメンタルヘルスを低下させる要因としは、「コミュニケーションの希薄化」を挙げる労働組合が49.9%と最も多い。

 「人間は情報処理をする生き物だ。処理可能なキャパシティを上回ると精神的に問題が起こる」

 前回話しを聞いた3名の技術者たちは、仕事のキャパシティが処理可能な範囲を超えたというわけではない。ただ、自分の中で処理しきれない「何か」を抱えていたことは確かである。社会経済生産性本部のアンケートで心の病の理由として多く挙げられた「人間関係」も、うまく処理できなければキャパシティを超えてしまう。

 「単に仕事が忙しいというだけでうつ病になるわけではない。原因はさまざまで、原因がわからないまま長期間うつ病と戦う人もいる」。

 ひと昔前、IT業界で開発技術が日進月歩だった時期には、「プログラマーが昇進し、役職を与えられた際にうつ病に陥る人をよく見た」という。それは、新しい技術が日々登場し、新人の方が技術に詳しいというプレッシャーに加え、そうした部下を管理するという慣れない仕事が増えたことによるもので、「2つのストレスを同時に抱えている人が多かった」と栗原氏は言う。

 技術者の傾向として、「根が真面目で仕事もとことんやる人が多い。また、技術者派遣として客先に出向いて仕事をすることも多く、顧客を相手にすることでプレッシャーやストレスが積もる可能性も高い」と話す。前回登場した中井さんも、復帰時に客先へと派遣され、高度のプレッシャーなどにより完全復帰を果たすことができなかったケースだ。

企業の対応は? 少し古いデータになるが、2002年に厚生労働省が発表した「労働者健康状況調査」によると、メンタルヘルス対策に取り組んでいる企業や団体は23.5%となっている。特に、事業所規模が1000人以上の場合は約90%が何らかの対策に取り組んでおり、300人以上の規模では60%を超えている。

 その取り組み内容は、「相談(カウンセリング)の実施」が最も高く55.2%、次いで「定期健康診断における問診」が43.6%、「職場環境の改善」が42.3%だ。こうした取り組みを行う事業所のうち、産業医や保健師、衛生管理者など専門スタッフがいる事業所は約半数の49.8%となった。

 一方で、メンタルヘルス対策に取り組んでいない企業の割合は、事業規模が小さくなればなるほど高くなり、50人~100人未満の企業では67.6%、30人~49人規模では73.4%、10人~29人規模では79.8%。つまり、ほとんどの企業で対策が進んでいないことを示している。

早期発見のためにもカウンセリングを 
 早期発見の重要さを強調しており、そのためにも支援を得る手段を多様化すべきだと強調する。「例えば、メールのカウンセリングだけで回復した人もいる。コミュニケーションの手段はさまざまで、窓口も増えてきているのだから、患者にとってなるべく抵抗感の少ないアクセス手段を設け、セーフティーネットを多様化させるべきだ」

 ただ、企業がこうした支援策を準備しても、自主的に心の健康診断を受ける人はどの程度いるのだろうか。日本労働組合総連合会が2004年に実施した「連合生活アンケート調査報告」によると、「仕事上精神的なストレスを感じることがある」と回答した人は、合計77.5%にのぼったが(「常に感じている」18.4%、「感じることが多い」21.8%、「時々感じている」37.3%)、ストレスを感じている人に「メンタルヘルスに関する専門相談機関に相談に行ってみようと思うか」と質問したところ、「思う」と回答した人は13.1%にとどまった。「常にストレスを感じている」と答えた人でも、専門相談機関に相談しようと思う人は25.4%で、相談しようと思わない人(41.4%)を大幅に下回っている。

 「アメリカなどでは精神的なカウンセリングを受ける習慣もあるが、日本人はまだこうしたカウンセリングに対し、抵抗感を示しているようだ」と話す。しかし、「多くの企業が窓口を設け、匿名で相談できる環境を整えているケースが多いので、壁を乗り越えてぜひカウンセリングを受けてほしい」と訴えている。

 心の病は、症状も原因も人それぞれで、発見するのも難しい。しかし、早期発見は病状の悪化を防ぐだけでなく、回復までの時間短縮にもつながる。「自分は大丈夫だと思っている人ほど回復が大変だ。また、IT系技術者の人は仕事熱心で、病状が進行してから医者にかかる人も多いため、回復に時間がかかる」と指摘している。

 前回の取材で話しを聞いた技術者3名は、みな症状が悪化して初めて通院し、長期間治療を続けている。初期段階で適切な治療を行わなかった中井さんは、「病状がひどくなるまで我慢して仕事を続けないほうがいい。その前に休職するなり、対策を考えるべきだ」と語った。

 


心の病と戦う

 社会人にストレスはつきものだ。中でも、「きつい」「厳しい」「帰れない」の3K職場とも言われるIT業界の技術者たちは、過度のストレスを抱えているに違いない。

 多くの人は、ストレスコントロールの方法を自然と見出し、気分転換しながら日々業務を続けている。しかし、中にはどうしてもストレス解消の機会がないまま負のエネルギーが積み重なることや、さまざまな原因から体調、そして心の調子を崩してしまう者もいる。

 心の病は、誰もがかかり得る病気だ。長期的な治療が必要な場合もあるため、何らかの対策を考える企業も多くなった。この特集では、体験談や専門家の意見を元に、心の病について考えてみたい。

23歳にして5社を渡り歩く 静岡県出身の荒木さん(仮名)は23歳。高校入学後から吐き気や下痢などに悩まされる日々を過ごしていたが、内科に通っても異常はなく、大学進学を機に上京した。

 荒木さんが最初にうつ病と診断されたのは2004年夏のことだ。当時荒木さんは、大学のプロジェクトで毎日夜を明かして開発に取り組んでいた。厳しい環境の中、開発が思うように進まず、周りから責められることもあった。

 精神的に追いつめられたと感じた荒木さんは、落ち込んだ気分から抜け出せないのみならず、食欲不振や激しい下痢、不眠に陥った。過去にもこうした体験はあったというが、「症状がこれまで以上にひどかったので、心療内科に行った。そこでうつ病と診断された」と、荒木さんは当時を振り返る。

 その後、投薬とカウンセリングを続けつつ、2005年よりIT企業でのインターンシップや契約社員として開発の仕事に取り組んでいた荒木さん。契約切れのケースもあるが、長くても約半年で職を転々とし、23歳という若さにもかかわらず5社での仕事経験を持つ。しかし、「やはり仕事上追い込まれたり、対人トラブルが起こったりするとうつ状態になる」と荒木さんは言う。

 その後も荒木さんの病状が改善するきざしはなく、2007年4月に契約社員として入社した企業は2カ月で解雇されてしまう。現在では抗うつ剤などを成人投与量の限度に近いほど多く飲みつつ、在宅での仕事を続けているという。

完治しないまま前に進み、退社へ 同じく23歳の原田さん(仮名)は北海道出身だ。うつ状態と躁状態が繰り返し巡ってくる「双極性障害」に悩まされている。

 大学3年終了時の2005年春、原田さんは自分の力を試すべく、大学を休学し、1年間IT企業に勤める決心をする。その企業で原田さんは、1人きりのプロジェクトを任されることとなった。1人きりのため、仕事が思うように進まなくても原田さんは誰も相談する相手がいない。毎日夜遅くまでプロジェクトに取り組み、約2カ月が過ぎた時、原田さんは繰り返し風邪をひくようになる。

 長引く風邪が発端となり、精神的にも落ち込んだ原田さんは、いったんプロジェクトを家に持ち帰り自宅作業を続けることにする。しかし、「体調も気分も回復することはなかった。プロジェクトも結局は続けられず、会社には申し訳なかったが体調不良で会社をいったん辞めることにした」と原田さんは話す。

 原田さんは、退社後も体調回復には至らなかった。その後、双極性障害との診断を受けた原田さんは、何種類かの薬を処方されるが、副作用ばかりがひどく、病状が改善することはなかった。

 2006年には大学に復学したものの、卒業研究中にも何度か病状がひどくなり、研究ができないことも多かったと原田さんは言う。しかし、過去には真面目に勉強に取り組んでいたことが幸いし、成績トップで卒業を果たした。原田さんは、東京のITベンチャー企業に就職が決まり、2007年4月上京する。

 しかし、病気が完治したわけではなかった原田さんが再度その症状に悩まされるまで、時間はかからなかった。5月には再び風邪の連続と気分の落ち込みが続き、6月から休職状態となった。

 原田さんは早く仕事に復帰したかった。「小さな企業で、社長も周りの社員も病気に理解を示してくれた」と原田さんは述べ、会社に全く問題はなかったとしている。休職中は、「ヨガや座禅でなるべく何も考えない状態を作る」「勉強しすぎない」など、安定した状態を保持するための自分なりのルールも見い出した。その結果、2カ月の休職後に無事復職を果たした。

 張り切って復職した原田さんだったが、仕事に集中しすぎたためか、復職3日後に急激な頭痛に襲われる。その際、社長から「病気が完治した際には戻ってきてほしい」という言葉はもらったものの、最終的には退職を勧められ、原田さんはやむなく退社する。

長期間うつ病と戦ったが…… 前出の2人より長期間に渡って仕事復帰を目指していたのは、新潟県出身で30歳の中井さん(仮名)だ。

 2000年に大学を卒業した中井さんは、大手システムインテグレーターに就職した。開発現場で技術者の能力を発揮したいと考えていた中井さんだが、配属されたのは上流工程を担当する「IT戦略室」という部署だった。その部署では、新人の中井さんにほとんど仕事が与えられず、出勤してもすることがないという日々が続いた。入社1年後の2001年5月、不眠状態となった中井さんは心療内科に行き、軽いうつ病と診断される。

 この時点でちゃんとした抗うつ治療を行わなかったことを悔やむ中井さんだが、「当時は軽い安定剤を飲みながら業務を続けた」と中井さん。仕事内容は社内システム関連の雑用が中心だ。最先端の現場で技術者としてばりばり働きたいと考えていた中井さんは、部署の異動を希望したが、それも叶うことはなかった。

 仕事に満足感を得られないまま、うつ状態で業務を続けていた中井さんは2004年11月、仕事以外でも大きな心のダメージを受ける。地元の新潟県で中越地震が発生したのだ。親族の被災などもあり、極度の不眠に陥った中井さんは、会社のカウンセラーと面談、即日休職が決定する。心療内科では重度のうつ病と診断され、抗うつ剤で薬漬けの日々を送ることになる。

 投薬治療で1年8カ月の休職期間が過ぎ、2006年7月中井さんは仕事に復帰する。新たな部署に配属され、まずは短時間勤務から開始、数カ月後には残業なしのフルタイム勤務へと移行する。しかし、同時に急性胃腸炎になり、中井さんはほぼ1カ月間仕事ができない状況となった。結果、その部署でも事実上居場所がないと言い渡された中井さんは、以前に取得していた資格を必要とするシステムインテグレーターに常駐勤務することとなる。

 「上司にはこれがラストチャンスだと言われ、常駐先にもメンタル面に問題があることは伝えられないままだった」と中井さん。プレッシャーと戦いつつ、がんばってみたものの、中井さんの体調は急性胃腸炎以来すぐれず、精神的な不安定さも手伝って、2007年2月にカウンセラーと相談の上、退職という道を選ぶこととなった。

決して人ごとではない ここに登場した3名は、みな高い志を持ってIT業界に飛び込んだ熱心な技術者で、心に病を抱えていなければ今でも日々熱心に仕事に打ち込んでいたに違いない。しかし、対人関係がきっかけでメンタルな問題に発展してしまう人もいれば、仕事内容や体調、その他の要因が組み合わさってうつ病となる人もいる。

 「仕事がきつかった」「長時間勤務が耐えられなかった」というのが3Kと呼ばれるIT業界でうつに陥る典型的な理由なのではないかと、漠然と考えていた筆者にとって、この3人との出会いは衝撃的だった。少なくともこの3人は、仕事の厳しさや長時間勤務が原因で発病したわけではないからだ。「もちろんそうした理由でうつに陥った仲間も多く見てきた」と、比較的社会人経験の長い中井さんは述べているが、今回話しを聞いた3人はむしろ、皆勉強熱心で、IT業界での仕事も技術者でいることも自分の意志で選択し、今後もそうありたいと願っている。最新技術に興味を持っており、できれば最先端の現場で働きたいと考えているのだ。

 何がきっかけとなって発病するかは人それぞれだ。自分でも原因がわからないままの人もいる。しかし、こうした心の病は人ごとではない。前向きに仕事に打ち込む人でさえ、ふとしたきっかけで病に陥ってしまうこともある。


うつに気づく方法と対処法

放置すると危険なうつ病 前回も書きましたが、うつ病は、薬物治療や十分な休養などの正しい治療を早期に受ければ、7割以上の人が3カ月以内に回復します。一方で、「こころの風邪」と呼ばれる程身近な病気になったものの、気付かれないまま放置されやすい病気でもあります。どうしても見逃されやすいうつ病ですが、そのまま放置して重度化してしまうと回復までに想像以上に時間がかかります。

うつかな? と思ったら 「自分はうつ病ではないか?」と思った時には、初期の段階でそのことに気づき、適切な対処をすることが重要です。今回はその「気づき」と「対処」について、それぞれの5カ条をお話ししましょう。まずは、気づきから……

気づきの5カ条

その1:同僚・上司・家族に聞いてみる うつは自分ではなかなか気づきにくいものです。自分だけの判断に頼らずに、周囲の人に「僕って最近何かおかしいと思う?」など、聞いてみるとよいと思います。特に家族は異変に気づきやすいものです。

その2:健康診断を受ける うつ病になると、心の不調に先行して体の不調が出やすくなります。「最近疲れやすい」「寝つきが悪い」「頭痛・肩こりがひどい」といった体の不調はその一例です。このような体の不調を感じたら、「単なる疲れだろう」と軽視しないで、一度健康診断を受けてみて下さい。

その3:体重を計る うつ病になると、体重が1カ月間で5%以上減少すると言われています。心の変化は目に見えないのでわかりにくいのですが、体重の変化であればわかりやすいですよね。ダイエットをしているわけでもないのに、体重の減少が著しい場合は要注意です。

その4:スケジュール帳をチェックする これは特に社会人の方にお勧めです。社会人であれば、自分の行動をスケジュール帳にメモしていると思います。その内容から自分を振り返り、忙しすぎて「疲れている」だけなのか「うつ」なのかを見極める1つの指標としましょう。

その5:これまで興味のあったことに興味が沸かない うつ病になると意欲が低下し、新しいことへのチャレンジはもちろん、これまで興味があったことにすら関心を示せなくなります。男性であれば、性欲が減少することもあるようです。

対処の5カ条 

うつ病に気がつくことができたら、次は当然対処が必要です。どのような対処があるのでしょうか? 代表的な5つの項目を紹介します。

その1:十分な休養をとる うつ病の時は元気な時と比較して、体や心のエネルギーが3分の1程度になると言われています。エネルギーを補給するため、十分な休養を取って下さい。

その2:自分を責めない うつ病の症状が強いときは、「自分は駄目な人間だ」「うつになったのも自分のせいだ」といったように自分を責め、すべてに自信をなくしてしまうことがあります。しかし、自分を責めてしまうのはうつ病のせいなのです。治療と服薬を続けていればうつ病は治るので、自分を責めないで下さい。

その3:焦らない うつ病の回復過程では、良くなったかと思うと再び悪くなるといったような「波」を繰り返します。その波を繰り返しながら徐々に良くなっていくのです。調子が悪くなった時に「治らないのでは!?」と焦ってしまい、さらに調子が悪くなることがあります。調子が悪いときは焦らずに、また調子が上向きになるまで待ってみましょう。

その4:「うつ病だから仕方ない」と思う うつ病になると、これまでできたことができなくなったり、できたとしても非常に時間がかかったりします。このようなことが、職場でもプライベートでもさまざまな場面で生じます。しかし、これもすべてうつによるものです。自分を責めたり、何とかしようとジタバタ焦らず、「うつだから仕方ない」とあきらめて、どっしり構えてみて下さい。

その5:医療機関を受診する うつ病が疑われたら、すぐに受診することをお勧めします。うつ病は受診が遅くなればなるほど、回復に時間がかかってしまいます。うつにもさまざまな種類があるので一概には言えませんが、この病気は治療法が確立されているため、治療で治る確率が高いのです。自己判断に陥ることなく、一度医療機関を受診してみましょう。

 


幻覚妄想状態 銅鐸の謎の解釈

統合失調症の場合、
症状を手っ取り早く伝えるとき、
たとえば、救急車の隊員に、
「幻覚妄想状態で興奮しています。措置入院が必要です。」
といえば、よく分かってもらえるだろう。

しかし、私の考えでは、
幻覚と妄想はかなり距離の遠い関係で、
それを一緒にして語るのはとても不都合であるような気がする。
幻覚妄想状態という熟語は不適切である。
時間遅延逆転状態および世界モデル齟齬状態とでもいえば正しい。

一般に、幻聴といえば、誰にも聞こえていないものが、その人にだけ聞こえているのである。
妄想といえば、誰もそうは思わない事を、その人だけがそう思っているのである。
どちらも、訂正不可能である。

だから、「ありもしない事を確信していて、訂正できない」事態が、
聴覚で起これば、幻聴で、
思考で起これば、妄想と言っていいように、
一見思える。共通性はあるように思える。

また、陽性症状と言うくくり方があり、
このことも事態を分かりにくくさせていると思う。

*****
わたしのモデルでは、smapg-time -delay-model ver.2008 
にあるように、
幻覚、たとえば、幻聴は、11.と12.の出力が到着するタイミングのズレによって起こる。させられ体験などと同じ部類に入る。治療はタイミングをずらすこと。
一方、妄想は、本来、世界モデルのズレなのであって、パーソナリティ障害などと同じ部類に入る。治療は世界モデルを訂正すること。

*****
幻聴と一言でいうものの、いろいろな幻聴がある。
そのことは、聴覚経路を考えてみれば分かることだ。

鼓膜→聴神経→聴覚野→さらに高次の処理 といった経路の、
どこかで、誤入力が起こればいいわけだ。
それはてんかん発作のような入力でもいいし、
近くを走る血管からの影響でもいい。
聴神経に腫瘍が出来ても、起こる。

しかしそんなのは珍しい例で、
末梢で発生するノイズは、
やはりノイズとして認識されるようだ。

幻聴の多くは
高次処理の場面で起こる。
さらにその中にいくつかのタイプがあるようだ。

フィルター障害といわれているものは、
たとえば、エアコンの音に交じって人の声がするとか、
シャワーの音に混じって電話の音がするとか、
そんなもの。
それはノイズに混じってはいるが、ノイズとは認識されない。
ノイズに混じった重要な音と認識される。

ここがおもしろいところである。
それが重要なのは、重要なものが埋まっているのではなくて、
自分にとって重要な情報を投影しているのだから、
重要に決まっているのだ。
自分が投影しているとは思わないところに、
かすかな時間遅延を読み取ることが出来る。
自生体験に近いもので、一種のさせられ体験ともいえる。

時間遅延型の幻聴は、本来自分の考えたことが、
外来の声のように聞こえるという形をとる。
すると、自分しか知らない事をなぜか知っている、ということになる。

あるいは、幻聴が聞こえているという「妄想」である場合もある。
そんな細かい違いを議論してもあまり実りはないのだが、
一応違いを考えることは出来る。

あるいは、言語習慣が不正確で、正確な表現の習慣がない人は、
自生思考を幻聴と言っている場合もあると思う。

そのほかにもあるかもしれない。

そんな中で、私が中核と考えるのは、時間遅延型の幻聴である。
これはさせられ体験と自生思考を両極端とする体験構造で、
その中間のどこかに位置する。

*****
妄想というものも、一言で定義できるものではない。

たとえば、常に他人に見張られているという感覚を持つ人の場合、
つまり、被注察感というが、
その場合、どうして自分は24時間誰かに見られているのだろうと
説明を付けたがる。
説明を考えているうちに、見張っているのはCIAで、
自分は国連事務総長であるなどと結論を出す。

その結論だけを聞くと、「自分は国連事務総長である」と語りつつ、
子供たちにつれられて精神病院に来ているのであり、
現状で「表向きの」身分は、小さな会社のサラリーマンである。
典型的な妄想になる。
しかし辿って行けば、被注察感が根っこにあるのだ。
被注察感の由来も時間遅延モデルで説明できそうである。
したがって「国連事務総長妄想」は二次的妄想というべきである。

このようなタイプの妄想がひとつ。つまり、不思議な現象につじつまをあわせて納得するためのもの。
これはこじつけと言うべきものであって、本来、妄想と言うべきではない。

次にたとえば、妄想着想といわれるもの。
これは黒い猫が通って、「黒い猫が通った」という事実にはまったく認知の問題はないのに、
その意味付けがずれていて、「それは世界の破滅の始まりだ」というような考え。
これをその人は、「黒い猫が横切ったから、世界の破滅が始まる」などと言う。
これは多分、「黒い猫が横切る」と「世界の破滅が始まる」の間には
関連はないのだろうと考えられる。
「とにかく、世界の破滅が始まったのだ」という結論だけが提示されていて、
そのことはもう動かしようがなく説得しようもない。

これは思考プロセスの障害というものでもない。
思考プロセスの障害ならば、ひとつひとつ分解して、どこがずれているか、間違っているか、
指摘し、訂正できるはずだからである。

プロセスを辿るタイプの思考ではないのだ。
むしろ結論が一挙に与えられる。

こうした事情はまさに世界モデルの存在を考えさせる。
そしてその世界モデルがズレているから、
否応なしに一挙に間違いのままで確定されてしまうのだろうと思う。

*****
治療として、時間遅延モデルに由来する二次妄想ならば、
時間遅延を治療すればいいはずで、ロナセンなどのSDAで良いだろう。

妄想着想のタイプならば、
まず世界モデルの訂正が必要なはずで、
それは生活訓練が必要である。
生活の中で、外界現実と内部世界モデルを比較照合し、差があれば、訂正する。
そのような地道なプロセスが必要である。
どうしても訂正できないというのがよくあるケースなのだが、
訂正し易いように、薬剤を使い、場面設定をし、くり返し、一種の行動療法的に反復する。

*****
幻聴に対しての治療は、それが時間遅延モデルで説明できるタイプならばやはり薬剤である。
そして患者教育をして、病理のメカニズムを理解していただく。
フィルター障害タイプの幻聴に対しても、多分、薬剤が有効。

*****
このあたりの細かい事情について、
主観的体験としてはどうかを詳細に聞きたいのであるが、
明細化することは、体系化、いいわけ化、結晶化、固定化、などを推進することになる可能性があり、
ためらわれるところでもある。
細かく聞かなければ、そこまで細かく固く考えなかったものを、明細化したから、
いよいよ固い妄想になってしまったということも、ないではない。
だから、薬剤や環境などの設定をしっかりして、慎重に聞く、そんな態度が必要ではないかと思う。

やっぱり幻聴だったよ
といって発見を喜ぶのもいいが、
未分化な体験を幻聴に分化させてしまったのではないかとの危惧も
持つべきではないか、
そのように昔から言われている。

*****
人の声が聞こえる幻聴はかなり典型的としても、
耳鳴、頭鳴り、などの表現になると、かなり様々である。
よく話を聞くと、頭の中で円盤があって、回転している、そんなめまいだという。
それのどこがめまいなのか、今度はこちらが想像力を動員する。
頭の中でガチーンという金属音がするというような例も少なくない。
現代芸術のビデオのような具合であるが、
ことばで伝えるのはなかなか難しいらしい。
これらは幻覚妄想ではなく、めまいとか耳なりとか自分たちでは言っているようだ。
物理的に他の誰にも聞こえない音が聞こえているのだから、
簡単に言えば、録音して再生できない音が聞こえているのだから、
一種の幻聴に違いないが、耳鳴ということが多い。
やはり他人の声が意味のある事をいうのが幻聴というイメージのようだ。
金属音というのは、どういう音なのだろう。
「金属」音という表現が多いのはどうしてなのだろう。

金属というものがなかった昔はなんと言ったものだろう。
金属音は自然にある音ではないだろうから、
ある日突然体験した、これまでにない状態を表現するにはちょうどいいのかもしれない。

銅鐸の謎があれこれ言われる。
先日新聞で読んだ。
人間はずっと不可解な音に悩まされていて、
銅鐸が出現したとき、「ああこの音だ」と思ったのではないか。
それゆえ神秘的な力があると信じられたのではないか。
そのようにして呪術の道具になっていったのではないか。


脳内部の世界モデルの訂正

脳内部にある世界モデルをどのように訂正したらよいか
という問題については、
まず、自然な状態では、人間は自然に、脳内の世界モデルと外部の世界が一致するように
できていることを考えてみる必要がある。
それが自然にできていないのは、
どこかに異常があるからであり、
そこを治せばよいはずだろう。

普通言われているように、
仮説を立てる→外部世界と比較照合する→訂正する
くらいの大雑把なプロセスを考えることができる。

世界観がずれて困っている人には
次のようにアドバイスすることができる。

1.仮説を立てる・別の仮説を立てられないか・別の考え方ができないか
今抱いているモデルはどんなモデルであるか。
別のモデルを考えられないか。

これは、一人で検討することはなかなか難しい。

結果が悪いことは客観的に示されることで、
それは納得しないと、どんな話も前には進まない。
結果が悪いなら、訂正すべき点があるのではないかと考えてみる。

しかしその場合、原因が自分の内部にあるかもしれないと考えることには心理的抵抗がある。
しかも、誰しも、自分がこれまで長い時間かけて構築してきた世界モデルが間違っているかも知れないとは思いたくないものだ。

この場合、集団の中で比較して考えることがかなり有効である。
その点で学校や会社は、自分の内部の世界モデルの検証の場として最適である。

自分の頭の中にあるそもそものモデルに訂正が必要なのではないかと
考え付くことがまず必要である。

そのことは特に自分の存在を脅かされるようなことではない。
ただ仮説を変更して実験してみればいいだけである。

ひょっとしたら、こんな風に考えたほうが世界をうまく解釈できるのではないかとか、
別な風に考えたほうが世界が生きやすいのではないかとか、
別の可能性を考えてみる。

しかし一人では難しいことだから、相談しながらでいいと思う。

別な考えを採用しにくい人は頑固だとも言えるが、
慎重だともいえる。悪いことばかりではない。

また、別の考えを採用しやすい人は、軽薄だともいえるが、
変ることができるということだから、とてもいい性質だと考えることもできる。

2.比較・検証する
自分なりの考え方・感じ方で実行してみて、どのような結果が出たかを、検証してみる。
外部世界と内部モデルの一致度はどのくらいかを比較してみる。

仮説を立てたら、検証してみることだ。
実際の行動で試してみるのがいい。
思考実験は、自分の内部モデルを使うので、それが間違っている場合は、
間違った結果しか出てこない。
間違いの循環にはまり込む。
それよりも、蓋部の現実を基準にして判断すればいい。

3.訂正する
訂正することが肝腎だ。
柔軟な態度である。
どこを訂正するかが問題で、無限に選択枝は考えられる。
手っ取り早いのは、近くの人を参考にすることだろう。
いいなあと思える人がいたら、まねをしてみよう。
その後でまた考えて訂正すればいい。


あなたのストレスはどのタイプ?

あなたのストレスはどのタイプ?

■セルフチェックシート

【使い方】以下に示した考え方や行動パターンについて、「全くない」(1点)「ほとんどない」(2点)「時々ある」(3点)「よくある」(4点)「いつでもある」(5点)の5つの中から自分に一番近いもの選んでください。すべて回答して「集計する」のボタンをクリックすると、合計点が自動集計されます。

仕事でのミスやプライベートでのトラブル、あるいは現在の様子に満足していないのは、自分の努力が足りないからだと思う。1 2 3 4 5
ストレスを感じたとき、積極的に解消しようとがんばる。1 2 3 4 5
仕事で予想以上の抜てきをされた場合、「自分自身を高めるためのチャンスだ」と考える。1 2 3 4 5
仕事で行きづまりを感じたときも、一息つくより、今まで以上にがんばろうと思う。1 2 3 4 5
嫌なことや悲しいことがあると、すぐに友人や周囲の人に話したくなる。1 2 3 4 5
自分が今、何に対してストレスを感じているのか、それをはっきりさせたいと思う。1 2 3 4 5
日ごろから思うように物事が進まないときは、その理由をよく考えて分析する。1 2 3 4 5
胃が痛かったり、気分がよくないときなどには、その原因がストレスだと考えがちである。1 2 3 4 5
衝動的に高い買い物をしてしまうことがある。1 2 3 4 5
休日にはできるだけ映画を観たり、スポーツをしたり、とにかく何かをしようと思う。1 2 3 4 5
会社の仲間や家族と一緒に出かけたり、食事に行くことが多い。1 2 3 4 5
スノーボードなど、今までにやったことのない新しいことを始めるのが好きである。1 2 3 4 5
今の生活に満足はしていないが、それを変えることもできないと思う。1 2 3 4 5
仕事で抜てきされても「もし失敗したらどうしようか」などと、つい最悪のケースを考えてしまう。1 2 3 4 5
「学生のころはよかったなあ」などと、楽しかったときをぼんやり考えてしまう。1 2 3 4 5
デートの後でも、「もっとこうしたらよかったのかなあ」と、過ぎたことをいろいろと思い悩む。1 2 3 4 5
面倒な仕事やわずらわしい対人関係などは、考えないようにしている。1 2 3 4 5
周囲の人と一緒に行動したり、話をするのを避けようとする。1 2 3 4 5
体の調子が悪くても、できれば病院には行きたくない。1 2 3 4 5
ストレスを感じると、タバコ・酒・食事の量が増えてしまう。1 2 3 4 5

 

の小計:点  の小計:点  の小計:点  の小計:点  の小計:点 


■タイプ別のお薦めストレス克服法

【Aが高得点】

このタイプの人は、日ごろから物事に対して積極的な「A型行動人間」が多い。ストレスに関しても、やはり正面から問題解決を図ろうとするチャレンジャーである。しかし、このタイプは息抜きが下手な傾向にある。「前のめりに倒れる」のが理想かもしれないが、それ以前に、ある日突然その場でバッタリと倒れてしまいかねない。物事や時間に追われる日常から離れ、時には、のんびり何もしない時間を過ごすのも大切であることに気付いていただきたい。

【Bが高得点】

あなたは、性格的には几帳面で、何かにつけて物事を真剣に受け止めるタイプの人。ちょっとしたことにも神経をつかうので、ストレスに関しても過敏である。そして周囲の人に自分の状態を話すことで、精神的な緊張を解き、同時に自分がストレス状態にあることを確認する。このタイプの人は、あまり考え過ぎないことが大切。仕事が忙しくてムシャクシャするときには、忙しさを忘れる時間を作り、趣味に没頭したりするといいだろう。

【Cが高得点】

「カラオケ」「グルメ」「ショッピング」「おしゃべり」「スポーツ」など、手軽にできて楽しめる方法でストレスを解消しようというのが、このタイプ。どちらかというと、社交的で明るく、行動的といえる。気晴らしをしても何となく気分がすぐれないことがあったら、状況をよく分析してストレスの理由をはっきりさせ、問題を解決する方法を探すべきだ。ときには、こうした積極的な方法を取ってみよう。

【Dが高得点】

「結局は、こんなものだ」「うまくいくわけがない」などと、どちらかというと消極的で、ネガティブにとらえがち。心のどこかでは、うまくいくことを望みながらも、失敗したときのショックをまず考えてしまう。そのため「最初から期待しないでいた方が楽だ」と思い、ストレスに対しても正面から取り組まない。こうしたスタイルを続けると、だんだんに内に引きこもり、何をしても億劫になる。そして、状況が悪化すると「うつ病」のようになることもある。それだけに、このタイプに当てはまる人は、たまには友人と一緒にカラオケに行ったり、スポーツをしたり、意識的に積極的なストレスの解消をしてみるといい。

【Eが高得点】

残念ながら、このタイプの人は、依存症に陥る可能性が高い。傷つくことを恐れて現実を直視せず、自分が置かれている状況に満足できないことに対して、自分の責任と認めない傾向にあるからだ。嗜好品としてアルコールを飲むのは構わないが、ストレス状態から逃れるために飲むには、習慣化してしまうので問題だ。このタイプの人は他のタイプの人以上に、色々なストレス解消のスタイルを持つことが大切である。


厚生労働省医師数統計

年齢階級別にみると、「40~49歳」が67,701人(25.7%)と最も多く、次いで「30~39歳」64,602人(24.5%)となっている。
  施設の種別に年齢階級の構成割合をみると、「病院(医育機関附属の病院を除く)」及び「医育機関附属の病院」では、「30~39歳」が最も多く、「診療所」では「50~59歳」が最も多くなっている。
  平均年齢をみると、「病院(医育機関附属の病院を除く)」では44.2歳、「医育機関附属の病院」37.5歳、「診療所」58.0歳となっている。(表2)
  平均年齢の年次推移をみると、近年、病院では上昇傾向が続いている一方で、診療所では横ばい傾向となっている。(図2、図3)

表2 施設の種別・年齢階級別にみた医療施設に従事する医師数

平成18(2006)年12月31日現在

 総  数病    院診療所
総  数病院
(医育機関附属の病院を除く)
医育機関附属の病院
医師数
(人)
構成割合
(%)
医師数
(人)
構成割合
(%)
医師数
(人)
構成割合
(%)
医師数
(人)
構成割合
(%)
医師数
(人)
構成割合
(%)
総        数263 540100.0168 327100.0123 639100.044 688100.095 213100.0
29  歳  以 下25 9969.925 69515.316 48013.39 21520.63010.3
30  ~  39 歳64 60224.557 65234.336 66629.720 98647.06 9507.3
40  ~  49 歳67 70125.744 56326.534 66828.09 89522.123 13824.3
50  ~  59 歳53 91920.525 27915.021 57317.43 7068.328 64030.1
60  ~  69 歳23 2688.88 8325.27 9946.58381.914 43615.2
70  歳  以 上28 05410.66 3063.76 2585.1480.121 74822.8
平 均 年 齢48.1 歳42.4 歳44.2 歳37.5 歳58.0 歳

図2 年齢階級別にみた病院に従事する医師数及び平均年齢の年次推移

図2 年齢階級別にみた病院に従事する医師数及び平均年齢の年次推移

図3 年齢階級別にみた診療所に従事する医師数及び平均年齢の年次推移

 kekka1-2-2b.gif

  性別にみると、「男」が218,318人で、前回に比べ3,690人、1.7%増加し、「女」は45,222人で、3,182人、7.6%増加している。
  また、男女の構成割合を性別にみると、すべての年齢階級で「男」の占める割合が多くなっているが、「女」の割合は、69歳以下では年齢階級が低くなるほど多く、「29歳以下」では35.8%となっている。(表3)

表3 性・年齢階級別にみた医療施設に従事する医師数

各年12月31日現在

 医師数(人)対前回増
減数(人)
対前回増
減率(%)
構成割合(%)
平成18年
(2006)
平成16年
(2004)
性別1)年齢区分2)性別・
年齢区分3)
総数263 540256 6686 8722.7100.0100.0100.0
29歳以下25 99625 960360.1100.09.99.9
30~3964 60263 8577451.2100.024.524.5
40~4967 70168 199△  498△ 0.7100.025.725.7
50~5953 91946 7827 13715.3100.020.520.5
60~6923 26823 234340.1100.08.88.8
70歳以上28 05428 636△  582△ 2.0100.010.610.6
        
218 318214 6283 6901.782.8100.082.8
29歳以下16 70116 806△  105△ 0.664.27.66.3
30~3948 94149 721△  780△ 1.675.822.418.6
40~4957 93759 138△ 1 201△ 2.085.626.522.0
50~5948 42442 0936 33115.089.822.218.4
60~6921 18921 355△  166△ 0.891.19.78.0
70歳以上25 12625 515△  389△ 1.589.611.59.5
        
45 22242 0403 1827.617.2100.017.2
29歳以下9 2959 1541411.535.820.63.5
30~3915 66114 1361 52510.824.234.65.9
40~499 7649 0617037.814.421.63.7
50~595 4954 68980617.210.212.22.1
60~692 0791 87920010.68.94.60.8
70歳以上2 9283 121△  193△ 6.210.46.51.1

注 : 1) 年齢階級別の総数を100とした性別の構成割合

2) 総数、男、女を100とした年齢階級別の構成割合

3) 総数を100とした構成割合


都内施設の自費カウンセリングの値段現状

渋谷のあるカウンセラーの値段表

ヘアメイクに行けばどのくらいの時間でどのくらいの料金かを考えれば、
そんなに高いと思わないとの意見もある。

しかし12000円出せば、
どんな食事が出来るかを考えれば、
やはり少し高いのではないかとの意見もある。

しかしまた、お酒を飲むことに比較すれば
たいしたことではないとの意見もある。

不動産賃貸費用、人件費、などを計算して、この数字は妥当であるとの意見もある。
妥当だから現実に存在している。
家賃の負担は結構きつい。

通常カウンセリング
  • 初回50分 8,000円 (税込み8,400円)
  • 2回目以降50分 12,000円 (税込み12,600円)
  • 2回目以降75分 18,000円 (税込み18,900円)
  • 2回目以降100分 24,000円 (税込み25,200円)
  • カップル面接50分 18,000円 (税込み18,900円)
  • ファミリー面接50分 24,000円 (税込み25,200円)


リラクゼーション+カウンセリング
  • 50分 18,000円 (税込み18,900円)
  • 75分 24,000円 (税込み25,200円)


インナーチャイルドワーク+カウンセリング
  • 50分 28,000円 (税込み29,400円)
  • 75分 34,000円 (税込み35,700円)


催眠治療+カウンセリング
  • 50分 28,000円 (税込み29,400円)
  • 75分 34,000円 (税込み35,700円)


催眠トラウマ除去+カウンセリング
  • 50分 28,000円 (税込み29,400円)
  • 75分 34,000円 (税込み35,700円)

    *****

大学にて児童学を専攻し児童心理、障害児教育、社会福祉を学ぶ。卒業後、広告代理店にて営業、グラフィックデザイナーとして勤務。そのかたわら大学院にて心理学を学び、産業カウンセラーの資格を取得摂食障害、境界性人格障害、自傷行為、パニック障害、依存症、うつ病、うつ状態、自律神経失調症、対人関係、トラウマ、アダルトチルドレン、虐待に関する相談を専門とし、実績があると同時に、営業を通して培ったコミュニケーションテクニック(お互いに気持ちよく自分の主張をし、納得し合う)をセラピーに生かそうと、アサーティブトレーニング講座、好評を博す。豊かな感覚と感性を持ち、クライアントの困っていることの原因を一目で見抜く力を持つ。それがクライアントの中に自然に入ってくるように、相談者の目線で、あらゆる問題や悩みを共に考え、相談者自身の力で解決できるように導いていくセラピストとして、数多くのクライアントから信頼を得ている。


鳥インフル

十和田湖鳥インフル 中国05年と同系統
2008-5月30日8時0分配信 産経新聞

 秋田、青森両県の十和田湖畔と北海道のハクチョウから強毒性の鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が検出された問題で、環境省の専門家会合は29日、このウイルスが2005年に中国大陸で発生した鳥インフルエンザウイルスと同じ系統に属すると発表した。また、「感染は局所的、単発的に起きたもの。今後広がると考えにくい」との見解で一致した。

 秋田と北海道で見つかったハクチョウのウイルスの遺伝子を、世界中の約50以上のH5N1型ウイルスの遺伝子と比較したところ、2005年に中国南部やベトナムなどで発生したものと同じ系統だったという。日本のウイルスは、現在韓国の家禽(かきん)で流行しているウイルスと遺伝子配列が同じであることがわかっているが、3年前の大陸のウイルスが韓国や日本に伝わった経緯はわからないという。 

*****
6月18日21時8分配信 毎日新聞
 東京都福祉保健局は18日、品川プリンスホテル(東京都港区)で12、13日に開かれた美容院業界の研修会で昼食の弁当を食べた95人が下痢や腹痛などの食中毒症状を訴え、うち男性5人が病院で治療を受けたと発表した。全員軽症で快方に向かっている。みなと保健所はウェルシュ菌による食中毒とみて、弁当を作った同ホテルの「和食宴会厨房(ちゅうぼう)」を17日から6日間の営業停止処分とした。

 研修会には465人が出席したが、発症した95人は全員、12日昼に出された弁当を食べていた。

*****
鳥インフルエンザウイルスは実はもっと怪しいのではないかと思う。

「弁当を食べた95人」は分かりにくくて、
食べたのが何人で発病したのが何人かよく分からない。
せめて
「弁当を食べた中の95人が」くらいだと分かる。
「弁当を食べた全員の95人が」ではないのだろう。多分。

こんな事を書いているのも、
ある日、プリンスホテルで、鳥のつくねが出され、その中に
鳥インフルエンザウィルスが含まれていて、
もちろん加熱してあるからいいはずなのだけれど、
記事にあるように「伝わった経緯はわからない」なんて
無責任に書かれてしまいそうだからだ。

品川プリンスホテルでいまどき食中毒が起こっているわけで、
多分、プリンスの裏のゴミ捨て場に集まるねずみが一番先に死ぬだろう。
そして高輪を歩いている人たちが、
妙にねずみの死骸が目に付くと思っているうちに、
インフルエンザが流行を始めるという仕組みだ。

白鳥と接触する動物はなんであるかよく知らないが、
多分、白鳥を生で食べる動物もいるはずだ。

四川省では今回大地震のあとに大雨が降って、
大変らしい。
ドサクサのうちにいろんな感染も起こるだろう。


いい医療を受けたいが、お金は出さず

医療再生にはなぜ負担増が必要か◆Vol.2
「いい医療を受けたいが、お金は出さず」
情報不足で、医療の「事実」が正しく認識されていないことが原因 

 第1回では、医療提供体制から見た現状認識を語ってもらったが、では患者側はどう見ているのか。「いい医療を受けたいが、お金は出したくない」という認識の人が多いという結論だ。「それは子供が、おもちゃが欲しい、と駄々をこねるのと同じ」と虎の門病院・小松秀樹氏は手厳しい。個々人の価値観の問題などではなく、正しい情報が伝わっておらず、「事実」を的確に認識していないことが理由だという。小松氏と慶應大・権丈善一氏の対談の第2回をお届けする。
---
小松秀樹氏


――では患者さんは医療の現状をどう見ているのでしょうか。各種調査を見ても、患者さんの医療への満足度は必ずしも高くはありません。その上、「医療費は高い」という意識です。

 権丈 二木立先生(日本福祉大学教授・大学院委員長)が、医療制度に関する満足度を国際比較しています(『社会保険旬報』2007年1月1日号)。医療の満足度は、医療費水準(一人当たりの医療費)と生活満足度、この二つの要因で説明できるという結果でした。一人当たりの医療費が低いほど、また生活満足度が低いほど、医療に対する満足度も低い傾向にあります。

 つまり、日本人は何に対しても不満を訴えやすい国民性を持っているようで、生活満足度そのものが低いので、この点を割り引いて考える必要もあります。


 小松 満足度を調査する場合の調査票の作り方も問題ですね。

 権丈 二木先生が紹介されている国際比較は、各国とも同じ質問票を使っているので、この点は問題ありませんが。

 小松 日本の大半の調査は、「文句を言いなさい」と促すための質問票です。「いい医療を受けるためには、お金を払ってもいい」と「最低限の医療でいいから、お金は払いたくない」といった質問票ならいいのです。しかし、現状で実施されている多くの調査は、例えば、「わが国の国民医療費について」や「医療費に係る国民の負担」について尋ね、「非常に高いと感じる」「やや高いと感じる」「やや低いと感じる」「非常に低いと感じる」という選択肢から選んでもらうやり方です。

 この前、内田樹先生(神戸女学院大学文学部総合文化学科教授)と対談したのですが、その際、「庶民社会の無責任」という言葉が出てきました。日本の報道は「市民社会」を前提としていない、「庶民社会」を前提にしていると。「庶民社会」では、堅牢な社会システムが作られており、それが世の中を抑圧的に支配しています。その社会システムが機能不全に陥った際は、文句を言うのが庶民の役割で、「不満のリスト」を長くするほど、社会にとっていいことだとされます。それを前提に新聞も作られている。

 「文句を言いなさい」と言っている社会システムで調査しても、限界があります。

――「文句を言う社会」だと、医療の現状に不満を抱いていても、「ではお金を出して、いいシステムを作りましょう」という話には展開しにくい。

 小松 「いい医療を受けたいが、お金は出したくない」と言うのは、子供が「おもちゃが欲しい」と駄々をこねるのと、ほとんど同じです。この要求に応えるのは無理です。この矛盾に全然気付かせずに、満足度調査を実施しても意味はありません。

 権丈 「おもちゃが欲しいけど、お金は出さない」という意識を持っていればまだいいのですが、「お金を出しているのに、なぜおもちゃをくれないのか」と思っている方が多いのも問題ですね。

――なぜそうした不満になるのでしょうか。

 小松 医療制度や医療費のあり方について、あまり考えてこなかったからでしょう。国民負担率はデータがそろうOECD27カ国中、下から5番目と低い(財務省データ)。そんなことも知られていません。

権丈善一氏
 権丈 一般紙が一面で、日本の医療政策を低医療費政策として取り上げたのは2007年1月23日の毎日新聞が初めてです。そこではGDPに占める日本の医療費割合が「先進7カ国(G7)の水準にほど遠く、差が広がるばかり。2003年のG7平均は10.1%で、日本はG7平均に比べて医療費の支出が2割も少なく」、医師数も「OECD平均に達するには、医師を1.5倍に増やす必要があると」と指摘しました。誰もがすぐに入手でき、かつ医療に関心のある人の間では当たり前のデータなのに、それまで一般紙はほとんど取り上げず、国民の多くが知らなかった。
 
 先日、この企画に係わった記者と話をしていたら、医療クライシスの企画が始まるまで彼らの多くも、日本が低医療費政策であることを知らなかったらしいです。これは不思議なことです。私が初めて書いた書評は、『エコノミスト』から頼まれた二木先生の『世界一の医療費抑制政策を見直す時期』なのですが、これが出されたのは1994年ですよ。毎日新聞が2007年の段階で取り上げたのは、前年に上梓された小松先生の『医療崩壊』の影響もあったのでしょう。毎日新聞が医療クライシス特集を開始した直後から、各紙が日本の医療崩壊を取り上げるようになりましたが。

 私は、大学の授業や一般人向けの講演会で社会保障について話す際、まず「日本の医療費は、OECD諸国の中でも低い」ことを言わなければなりません。学生はこのくらいで驚きます。そこから始めないと、彼らは日本の医療費は高いと思っていますし、競争市場のおかげでアメリカの医療費は安いと思っていますので。

 小松 記者さえも、知らなかった方が多いのでは。

 権丈 いまだに「医療は市場原理に任せるべき」と主張される方がいます。医療を市場にゆだねた米国の方が、日本と比べて医療費が安いと思っているのでしょう。医療に関する基本的な情報が伝わっていないのです。

――報道する側の不勉強に加えて、さらにさかのぼって情報を出す行政当局が情報をコントロールしているという事情があるのですか。

 権丈 情報操作があるなどと批判する方もいらっしゃいますけど、そういうサスペンス仕立ての問題ではなく、世の中の「常識」が原因だと思います。「常識」が、見るべき「事実」見たい「事実」を選択している結果、正しい「事実」を見てくれないのです。年金も同じですが、普通の人が自信を持って信じ切っている素人の常識と専門家の常識とはあまりにも距離があるんですね。

 小松 報道する側、さらにはその受け手の思い込みは、すごく大きいと思います。

 権丈 医療に限らず、税金の問題をはじめ、どの分野でもそうですね。素人の常識と専門家の常識の乖離は、いずこも甚だしい。最近の動きを見ると、新聞よりテレビの方が強いですね。例えば、日銀総裁問題、道路特定財源問題、そして後期高齢者医療制度の問題は、新聞は比較的冷静に論じようとしていましたが、テレビに「3連敗」してしまった感があります。

 小松 テレビは悲惨な一部の状況だけを報道しており、後期高齢者医療制度の全体像などは全然伝えていません。

 権丈 医療について正しく理解してもらうためには、人々の「思い込み」をなくす必要があり、突き詰めれば教育から見直すことが重要です。これは昔から長年言われていることであり、医療だけでなく、税や年金、社会保障全般についても同様で、教育段階、つまりメディアの影響をあまり受けない子どもの頃からきちんと教えなければなりません。

 ところがそれをやってこなかったので、「日本が低医療費政策を取っている」「医師の給与もさほど高くはない」「医師は大変な状況で働いている」などという「事実」が伝っていないのです。税にしろ社会保障にしろ、義務教育段階での教育が重要というのは、結局のところ、大人に情報を提供する今日のメディアは商業主義に走る傾向が強すぎてあまり信頼できなというはなしと裏返しのことなのですけどね。

――医療者の間では、「日本の医療費は諸外国と比べて安い」というのは常識なのに、医療界以外の方の多くはそう考えていない。それは認識の違いではなく、そもそも情報を知らない。医療のあり方を議論する前に、情報を正しく伝えることが重要だという結論です。

 小松 私は様々な場で話をしています。新聞やテレビの興味を引く「言説」を出すと、彼らはそれを取り上げるようになります。とにかく、医療者側から語り、情報を出し続けることが重要だと思います。


過剰な恐怖防ぐ仕組み解明 群馬大がマウス実験で

過剰な恐怖防ぐ仕組み解明 群馬大がマウス実験で 
 
記事:共同通信社 提供:共同通信社 【2008年6月18日】

 恐怖を感じるような体験をした際、脳内の特定のタンパク質が、過剰な恐怖記憶を作らないよう「ブレーキ役」として働いていることを、群馬大の児島伸彦(こじま・のぶひこ)講師(神経薬理学)らのグループがマウスの実験で突き止め、18日付の米専門誌に発表した。

 過剰な恐怖記憶は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の原因になるため、グループは、このタンパク質の研究を進めることで、PTSDなどの予防や治療に役立つ可能性があるとしている。

 タンパク質は「アイサー」と呼ばれ、遺伝子からタンパク質が合成される転写という段階にかかわることが知られている。

 グループは、遺伝子組み換え技術を使ってアイサーを持たないマウスと、アイサーが余分に働くように操作したマウスを作製。両方のマウスに、ブザー音を聞かせながら電気ショックを与える恐怖体験をさせた後、しばらくしてから再びブザーを聞かせ、恐怖感で身をすくませる時間の長さを比較した。

 すると、アイサー欠損マウスはアイサーが余分なマウスに比べ、すくんだ時間が4倍余り長かった。グループによると、恐怖が記憶として残る際、ある種のタンパク質が脳内で合成されることが分かっており、アイサーはその合成を抑制する働きがあると考えられるという。

 児島講師は「アイサーの機能をより詳しく解明するため、さらに研究したい」と話している。

*****
恐怖記憶に「ブレーキ役」 群馬大チームが特定、PTSD治療へ応用期待 
 
記事:毎日新聞社 提供:毎日新聞社 【2008年6月18日】

たんぱく質:恐怖記憶に「ブレーキ役」 群馬大チームが特定、PTSD治療へ応用期待

 動物が過去の体験を「恐怖記憶」として形成するのにブレーキをかけるたんぱく質を、児島伸彦群馬大講師の研究チームがマウス実験で突き止めた。過剰な恐怖記憶が原因とみられる心的外傷後ストレス障害(PTSD)の研究や治療に役立つ可能性がある。米神経科学誌に掲載される。

 研究チームは、神経細胞の興奮状態が過剰な恐怖記憶を作ると考え、興奮時に作られるたんぱく質「ICER(アイサー)」に注目した。

 そこで、遺伝子操作でアイサーを作らないマウスを作り、電気ショックと同時にブザー音を聞かせた。翌日ブザー音だけを聞かせると、このマウスは体をすくめたが、その時間は通常のマウスに比べて2倍も長いことが分かった。逆に、アイサーを過剰に作るマウスでは、すくんでいる時間が通常マウスの半分以下だった。

 一方、砂糖水を与える「楽しい記憶」の実験では、3種類のマウスの行動に大きな差はなく、アイサーが恐怖記憶の「ブレーキ役」になっていることが裏付けられた。

 記憶形成の「アクセル役」のたんぱく質として「CREB(クレブ)」が知られているが、ブレーキ役は不明だった。児島講師は「2種類のたんぱく質のバランスを調節できれば、恐怖記憶の強さを変えられるかもしれない」と話す。
 
 

 


喪失と悲嘆の心理療法

喪失と悲嘆の心理療法
本書は、愛する人を失った人への心理的援助(グリーフ・カウンセリング)について、構成主義とナラティヴ・セラピーの知見を取り入れ、さらに社会心理学的概念を援用しながら包括的かつ実践的に述べたものです。人が喪失に遭遇したときに意味を作り出す、という構成主義的な視点から、フロイトの悲哀モデルの考察に始まり、悲嘆の果たす効果、虐待とトラウマの関係、二次的外傷性ストレスなど、死別に苦しむ人々の臨床課題が詳述されています。 


喪失と悲嘆の心理療法

―目次―

序 論 意味の再構成と喪失

第I部 地盤を壊す:新たな悲嘆理論に向けて
 第1章 脱カテクシスを超えて:
      悲嘆の新しい精神分析的理解と治療へ
 第2章 世界を学びなおす:意味を作り出し,見出す
 第3章 死別体験へのコーピング(対処)の
      二重過程モデルから見た意味の構成

第II部 関係性を再び確立する:文脈とつながり
 第4章 遺された親の精神的,社会的ナラティヴに
      見られる亡き子どもの内的表象
 第5章 発達障害のある子どもの死

第III部 トラウマを超える:喪失後の成長
 第6章 トラウマ後の成長:喪失から学べる前向きなこと
 第7章 パートナーがエイズで亡くなった後に支えとなった
      スピリチュアルな力
 第8章 愛する人を失った後の成長

第IV部 ストーリーを壊す:研究と内省
 第9章 打ち砕かれた信念:
      トラウマカウンセラーという自己の再構成
 第10章 記憶を抱きしめる:喪失と希望のアカウントの構成
 第11章 セラピーとしての研究:変化に効果をもたらす
      ナラティヴの力

第V部 この世界と再び交渉する:悲嘆療法で意味を作り出す
 第12章 死別の言葉:意味を再構成する
      一つのプロセスとしての悲嘆療法
 第13章 ストレスを構成する:PTSDに対する構成主義の
      治療アプローチ
 第14章 ビデオ録画法:末期疾患患者の人生の再ストーリー化

 *****
最近(認知)心理学領域を席巻している「二重過程モデル」が少なくとも感情刺激の検出(刺激を受けて感情反応をすること)に関してはあてはまらない。処理経路が二つある、というのは神経科学的にはおかしい仮定らしく、実際には一つの処理経路で、ぐるぐると何回もループしているのがいわゆる「顕在」、少ししかループしないのが「潜在」だというのだ。

ということは、潜在的感情と顕在的感情とを全く別モノのように扱っている大方の理論はちょっとおかしいということになる。同じ処理経路でループしている間に変わるということを考えなければならないから。ひょっとすると数年後にはこの脳神経科学からの知見が広まって、「潜在的態度」や「潜在自尊感情」みたいな「潜在的感情」が「顕在」と違う、というのは測定上のアーティファクトだった、ということになるかもしれない。

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Stroebe
Dual process model of coping with bereavement 1999

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脱カテクシスとかいろんな専門用語が飛び交っていて、
専門用語が好きな人にはいいですが、
二重過程モデルなども
なかなか難しい。


治療スケジュールの例

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この図では、
ちょっと早いような気がする。
ずっと毎週一回通院が望ましい。
薬剤の調整に8―12週、そのあと安定してカウンセリングも特に話題がないようであれば、2週間に一度、カウンセリングでの焦点があるようであれば週に一度、3―4ヶ月でいったん平常ラインに回復し、再発を防止して、治療終結まで、1~2週間に一度の通院で続ける。
薬剤の効果を保つためにも、週に一度の通院が好ましい。
週に一度の通院がペースメーカーになり、
生活調整の感覚がつかめるようになる。
感覚をあけすぎると、漫然と薬剤を長期投与することになり、遷延性うつ病の原因となる。

きちんと通院して早くきれいに治すことが患者さんのためになる。

うつの表情

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ネット診療

かなりの軽症者の場合、
最初に何回か実際にあって診察をして、
基礎的なデータが出来たら、あとはネット診察でいいのではないかとの考えがあるだろう。
アメリカでは自由契約でそんなこともあるように紹介されている。

ネット診療という場合、
わたしなら
ネットカイロプラクティックとネット占いを比較する。
ネットカイロは、ネットを通じて、動きや呼吸を指示する。
それでどの程度効果があるだろうか。

考えてみれば実際のヨーガスタジオでも、
一対一で身体に触れてというものでない場合も多いので、
似たような効果が得られるのかもしれない。

ネット占いで言えば、
結果について責任を持たないなら、
ネットで何か伝えるので充分だ。
そのときクライアントの状態を把握するために写真を送ってもらったり、
簡単な質問事項に記入してもらうだけで充分かもしれない。

そのように考えた後で、
ネット診療を考えると、
むしろ、糖尿病で自己注射インシュリンの量を指示したり、
手元にある頭痛の薬剤の使い方を指示したりするのはネット診療で出来るかもしれない。
テレビカメラも可能だ。

しかしテレビカメラでも伝わらない、文章でも、音声でも伝わらない、
「何か」が、人間にはあり、それが精神科の診察の場合には重要であると思う。
写真にも写らない、文章でも伝えにくい、
しかしじかに合えば、伝わる何か。何かの信号なのか、何か総合的な情報なのか。
とにかくそのようなものがありそうだと思える。
だから診察をする。
実際にあって話をする。

情報の質が違うのだ。
質問に答えるとき、最終的なことばだけではなく、どのように答えたかが問題なのである。

ネットだけでその人の状態を把握する技術がこれからは発達するのかもしれない。
しかしそれまではやはり直接診察が大事だと思う。

オンライン・セラピー

いのちの電話もあるわけだし、
オンライン・セラピーもあるわけだ。

いちいち通院して顔を見せるより、
薬が効いているか、会社にいけているか報告すればそれでいいのだから、
メールでいいと考える人もいるかもしれない。

わたしは伝統粋な医学の信奉者なので、
やはり態度表情その他表出を全部まとめて、
診断にたどり着くと思う。
メールで送られてくることばでは情報が少なすぎると思う。

しかしそれでいいと患者がいい、医者がそれでいいと言い、
日本でも保険外医療として契約すれば、それは自由なのだろう。

私の場合は、電話でもとても誤解が多いし、
家庭教師が宿題の答えを教えるのとは違って、
心理の流れが大切なので、
電話で何かを答えることは、
いま診察中の患者さんにもよくないし、
電話の向こうにいる患者さんにもよくないことになる。
断片を切り取って、これで何か判断してくださいといっても、
無理というものだ。

そのこともよく理解したうえで、
オンライン・セラピーをするという人たちがいてもいいとは思うが、
わたしはもう昔の人だから、
そのような大胆なことには賛成できない。

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仮想世界でもセクハラ、パワハラまでは分かるが、
仮想世界でのレイプとはなんであるか、はっきり分からなくなり、
しかも、レイプ後のPTSDとなり、さらにその治療をオンラインで仮想世界の中で実行するとなると、
何をしているのかとも思うが、
しかし仮想世界でのPTSDならば、確かに、仮想世界での治療がいいような気もする。
その場合、少なくとも現状では、薬剤は使わないので、ことばによる治療ということになる。
まことに仮想世界的治療になる。

このことと比較すると現実の診察室では、
人格の影響力というものが大きな力を持っていることが推定される。
仮想世界でも仮想のオーラをまとえば、
治療成功率は上昇しそうだ。

「脳のペースメーカー」インプラントで鬱病治療




迷走神経刺激(VNS)装置を鎖骨の近くに埋め込んで、左側の迷走神経に接続する。右側は心臓に直結しているので、必ず左側の迷走神経に接続する。

サンディエゴ発――精神科医によれば、迷走神経を通して脳に電気パルスを送り込む新しい医療技術は、重症の鬱病の抑制に、少なくとも薬物治療と同じくらいの効果があるという。

この『迷走神経刺激(VNS)』セラピーでは、直径約5センチメートル、厚さ約1センチメートルの円板状の装置を左の鎖骨近くの皮下に埋め込み、頸部の迷走神経に接続する。電池で駆動する円板は、規則的な電気的パルスを迷走神経に送る。電気パルスは迷走神経を通って、鬱病治療で重要な脳の数ヵ所に達する、とマサチューセッツ総合病院のDarin Dougherty博士は説明する。

「ミリグラム単位で薬を処方する代わりに、ミリアンペア単位の電流を流すわけだ」とDougherty博士は言う。埋め込んだ円板は、皮膚の上から器具を当ててプログラムを書き込んだり、書き換えたりできる。パルスの強度や頻度など、装置の設定に関する各患者のデータは、ハンドヘルド・コンピューターでメモリカードに保存する。

VNSは10年前からてんかんの治療に用いられている。てんかん治療では、発作の回数が約40%減少する例もある。てんかん治療で効果が現れていなくても患者が装置を使い続けようとするのを見て、医師たちは、重い鬱病の治療に使えるのではないかと思うようになった。

「効果が見られない(てんかん)患者に、装置を外していいか尋ねたら、ほとんどの患者は『いいえ、外さないでください』と懇願した。発作をうまく抑制できなかったケースでも、患者の精神状態は安定していた」と米国立衛生研究所(NIH)のMitchel Kling博士は言う。

VNSセラピーは2005年7月に鬱病の治療法として米食品医薬品局(FDA)に認可された。装置を製造しているCyberonics社(本社ヒューストン)によれば、FDAに認可されて以来、約3000人の鬱病患者がこの装置を利用してきたという。サンディエゴで開催中の米精神医学会(APA)の会議に集まった医師たちの話では、かなりの成果を上げているらしい。

2005年10月に行なわれた研究では、重症の鬱病患者の約3分の1に効果が見られ、半分近くの患者が寛解した。91%の患者はその後の9ヵ月間、よい状態を保っている。すぐには効果が現れなかったという報告のあった患者の中にも、後に症状が改善し、寛解した例がある。

研究結果から、VNSセラピーはノルエピネフリンやセロトニンに関わる中枢を刺激し、血流量を増やしてニューロンの活動を活性化することが分かっている。薬物療法も同じような目的で行なわれるが、成功率はそれほど高くない。研究チームは、VNSがなぜ効果を上げるのか完全には分からないと率直に述べている。

術後の患者は、電気パルスの発生するサイクルで――通常は30秒ごとに5秒間――声がかすれると報告している。Dougherty博士によれば、たとえば人前で話すといった場合、装置の電源を切ることができる。患者が自分で磁石を装置の上に持っていくと、動作を一時停止させられるという。

Dougherty博士によると電池の寿命は8〜12年だという。欠点としては、全身のMRIや超音波を使う理学療法は、配線が熱くなって神経に損傷を与えるおそれがあるため、避けなければならないことが上げられる(ただし、診断用の超音波なら問題はない)。

従来の鬱病治療では、副作用が出たり、患者がもう良くなったと自分で思ったりして、治療が中断してしまう傾向があることが知られている。VNSセラピーなら、こうした鬱病治療の最大の問題をうまく回避できる。

*****
VNSセラピーはノルエピネフリンやセロトニンに関わる中枢を刺激する。
しかしVNSがなぜ効果を上げるのか完全には分からないと率直に述べている。

迷走神経を刺激という大雑把なところがいいですね。


不思議なページ キレイだけれど間違っている

ある精神医学用語を検索して、
威勢のいいタイトルのページに入っていくと、
これがとんでもないページ。
すごく間違っているのだけれど、
すごくキレイ。

こんなにきれいにまとめることが出来るのに、
こんなに間違いを書いているとは、
どういうことなのだろうと不審に思った。

ウェブページをきれいにまとめるのもある程度知力を必要とするので、
こんなにも精神医学の内容を間違うはずはないだろうと思う。
確信を持って冗談を書いているのか。
人を惑わすことが目的なのか。
よく分からない。

書いてあることは、おおむね、ある概念についての、一特徴を、
その概念の本質とみなし、その特徴があれば、その病気と断定して、
そんな概念の関連付けをどんどんしていくので、
結果として、どんどん話がずれて言って、とんでもない結論になっていく。
音楽でしりとりをしているうちに無限音階を巡回してしまうような具合。

どこが間違いかは、専門家あるいはまともな理性を持っていれば、すぐに分かるけれど、
用語の扱いになれていない場合には、惑わされるかもしれないと思う。

一体何の目的でそんなページを作っているのか、よく分からない。

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あの女はきれいだけど嘘つきよといわれて、
きれいかどうかは分かりやすいが、
嘘つきかどうかは分かりにくいということか。

キレイなものを正しいと信じる傾向があるということなのだろう。

逆に、自分の妻は性格はとてもいいけれど、
顔が怖くてそばに行くのが恐ろしくて近くで顔をみてしまったら一週間くらい後悔すると
夫に思われていたら、その妻はどうしたらいいのだろう。
一体、そんな顔というものがあるものだろうか?
それは夫の妄想に近いものなのだろうか?

「わたしには妻の顔が恐ろしいものと見える」
この言明について、妄想か否か議論することは出来ないだろうと思う。
もっと話の全体、表情、生活の全体、人生の全体、そうした事を参照してはじめて、
この言明について、その発言者について、何か判断することが出来るのだろう。

ダース・ベイダーは境界性人格障害?

「ダース・ベイダーは境界性人格障害」精神科医が分析
2007年6月 5日

Randy Dotinga 2007年06月05日
 
サンディエゴ発――ダース・ベイダーとなったアナキン・スカイウォーカーが不穏当な精神状態に苦しんでいて、精神分析を何回か受けても不思議はないという研究論文が報告された。

フランス、トゥールーズの精神科医、Eric Bui博士は、「スカイウォーカーは苦しんでいる。精神の不調で苦しんでいるのだ」と語った。同博士は、『スター・ウォーズ』シリーズで1、2を争う邪悪かつ英雄的なキャラクターであるスカイウォーカーを境界性人格障害に陥っていると診断した論文の共同執筆者だ。

この論文は、サンディエゴで5月19〜24日(米国時間)に開催された米国精神医学会(APA)の年次総会で発表されたもので、執筆者たちによると、スカイウォーカーは境界性人格障害の診断基準に当てはまるという。スカイウォーカーは怒りのコントロールが困難で、(スカイウォーカーの人生における女性たちが死亡したり、去った後の)ストレスに起因する現実感の喪失、(危険なポッドレースに見られる)衝動性、(こうした女性たちが原因となる)見捨てられることに対する強迫観念などを抱えていて、「極端な観念論と自己および他者への蔑視(ハロー、オビ=ワン)の間を揺れ動くことを特徴とする、不安定で激しい対人関係のパターン」を示す。

執筆者たちは、スカイウォーカーが境界例だということを示す別の徴候として、「自我同一性障害」にかかっていると主張する。つまり、スカイウォーカーは、「自分が誰か、そして何を望んでいるのかが非常に曖昧に」なった結果、ダース・ベイダーになったのだ。

この診断は、『スター・ウォーズ』ファンのBui博士が、同映画のシリーズを観ていたときに思いついた。「心のなかで『この男は異常だ』と思った。だがスカイウォーカーは真の病気なのではなく、境界例だ」

オハイオ州コロンバスの臨床心理学者、Carolyn Kaufman氏は、スカイウォーカーは演技性人格障害と双極性障害(躁うつ病)も持っている可能性があるが、論文の診断には多くの点で説得力があると語る。

双極性障害は気分が激しく揺れ動く。「スカイウォーカーは、うつ状態と躁状態の両方の症状を示していると言うこともできる。特に躁状態は、当り前の幸福感ではなく、興奮をともなうことが多い」と、Kaufman氏は語る。「たとえば、興奮のあまり攻撃的になる人もいる。私はかつて、友人をからかっていて首を絞めようとした躁状態の患者を診たことがある」

スカイウォーカーの症状の経過予測は各種ある。カリフォルニア州アーバインの心理学者、Steve Sultanoff氏は、一部の「人格障害は治療がかなり難しい」という意見もあると語る。「もちろん、治療はできるが、何年も(かかる)可能性がある」

論文の共同執筆者のBui博士は、精神療法がスカイウォーカーには最善の治療法だと語る。それも「長期の」と笑いながら博士は言い添え、ただ、睡眠補助剤も処方するかもしれないとも述べた。

Bui博士は、『Prozac』のような抗うつ薬を処方することに対しては一概にいいとは思えないと考えているし、『Xanax』のような精神安定剤の使用は、スカイウォーカーを依存症にしたり、「解離」(現実との断絶)状態にしたりする可能性があるので避けたいと語った。

とはいえ、そもそもスカイウォーカーは治療を受けようとするだろうか? 「自己愛の強い傾向があるので、スカイウォーカーは自分は治療など『超越』していると思うだろう」とSultanoff氏は指摘する。Sultanoff氏によれば、スカイウォーカーは自己愛人格障害の症状もあり、少なくとも『スター・ウォーズ エピソード2』ではそうだったという。

なぜわれわれは『スター・ウォーズ』の悪役の精神分析など気にかけるのだろう? それは、この診断によって、ティーンエージャーたちがスカイウォーカーに惹きつけられる理由がわかりやすくなるからだと、トゥールーズの心理学者で論文の共同執筆者でもあるRachel Rodgers氏は語る。ティーンエージャーというのは、境界性人格になじみのある存在だ。ティーンエージャーたちがスカイウォーカーを好きなのは、「自分たちによく似ているから」かもしれないというのだ。

一方、クマのプーさん(注意欠陥多動障害および強迫性障害)からマフィアのボスのトニー・ソプラノ(社会病理の可能性)にいたるまで、さまざまなキャラクターについて問題がどこにあるのかを解明しようと、長年真剣な研究がなされている。

30年の歴史を持つ『スター・ウォーズ』シリーズについて言えば、「誰もライトセーバーを男根の象徴として分析し始めていない点は、たぶん、幸運なことなのだろう」と、臨床心理学者のKaufman氏は語った。「考えてみれば、誰か分析していそうだな」

まさしくそのとおり。

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クマのプーさんを注意欠陥多動障害および強迫性障害というのはどうだろうか。
むしろ知能発達遅滞が第一診断だと思う。

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いまでは、このような映画についての精神分析で、
分析的用語を使っての文章など、懐かしい骨董品である。


トラウマ的記憶を和らげる薬『プロプラノロール』

カナダのマギル大学の研究者たちの報告によると、トラウマ的な出来事を思い出した直後にある薬を投与すると、記憶のつらさが緩和されるという。

以下は『Telegraph』の「嫌な記憶を消し去る薬が発見」から引用する。

マギル大学のKarim Nader教授は次のように話している。「昔の記憶を思い出すときには、その記憶を『呼び出し』たのち、『再び保存』しなければならない」

「再び保存するときに、その記憶について感情に訴えかける部分を弱める薬を患者に与えた。記憶の意識としての部分はそのまま残るので、患者はその後も詳細をすべて覚えておけるが、記憶によって気持ちが乱されることはない」

この薬は『プロプラノロール』と呼ばれるもので、出来事が発生した直後に服用すると、トラウマ的な記憶の強度を和らげられることはこれまでにも知られていた。だが、その記憶を思い出した直後の服用で、このような効果があることが報告されたのは、今回の研究が初めてだ。

この結果は、精神病や外傷性ストレス障害などの治療への利用を暗示させる。

しかし、自己認識の本質、苦しむことの意味、あるいは、そのような薬を本格的な治療の安易な代替方法として使用することによる危険性などに関する、奥の深い問いかけも提起される。

予期しない危険を招く恐れもある。もし、治療を開始した時点で、患者がふと愛の記憶を思い出し、その感情がその後冷めてしまったらどうなるのだろう?

気分がふさぐ日には重すぎるテーマだ。みなさんはどうだろう? この薬が市場に出回っていると仮定して、薬を飲みたいと思うような記憶をお持ちだろうか?

参考:「外傷性ストレス障害において記憶の流れによって刺激されるトラウマ的イメージが引き起こす精神生理学的反応に対し、記憶の想起後に投与するプロプラノールの効果」――『Journal of Psychiatric Research』

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Effect of post-retrieval propranolol on psychophysiologic responding during subsequent script-driven traumatic imagery in post-traumatic stress disorderstar, open

Alain Bruneta, Scott P. Orrb, c, Jacques Tremblaya, Kate Robertsona, Karim Naderd and Roger K. Pitmanc, Corresponding Author Contact Information, E-mail The Corresponding Author

aDepartment of Psychiatry, McGill University and Douglas Hospital Research Center, Montreal, QC, Canada

bVA Medical Center, Manchester, NH, USA

cDepartment of Psychiatry, Massachusetts General Hospital and Harvard Medical School, Boston, MA, USA

dDepartment of Psychology, McGill University, Montreal, QC, Canada


Received 28 March 2007; 
accepted 1 May 2007. 
Available online 22 June 2007.

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Abstract

The β-adrenergic blocker propranolol given within hours of a psychologically traumatic event reduces physiologic responses during subsequent mental imagery of the event. Here we tested the effect of propranolol given after the retrieval of memories of past traumatic events. Subjects with chronic post-traumatic stress disorder described their traumatic event during a script preparation session and then received a one-day dose of propranolol (n = 9) or placebo (n = 10), randomized and double-blind. A week later, they engaged in script-driven mental imagery of their traumatic event while heart rate, skin conductance, and left corrugator electromyogram were measured. Physiologic responses were significantly smaller in the subjects who had received post-reactivation propranolol a week earlier. Propranolol given after reactivation of the memory of a past traumatic event reduces physiologic responding during subsequent mental imagery of the event in a similar manner to propranolol given shortly after the occurrence of a traumatic event.

Keywords: Stress disorders, post-traumatic; Memory; Conditioning; Propranolol; Imagery; Psychophysiology


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